執筆コラム 3分間でわかるドラッカー [139]
−「経営学の巨人」の名言・至言(週刊ダイヤモンド)

人の強みではなく弱みに焦点を合わせる者にマネジメントの資格はない
『現代の経営』より



 「いかなる教養を有し、マネジメントについていかなる教育を受けていようとも、経営者にとって決定的に重要なものは、教育やスキルではない。真摯さである」(『現代の経営』)
 経営者にとってできなければならないことは、そのほとんどが学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、初めから身につけていなければならない資質がある。才能ではない。真摯さである。
 経営者は人という特殊な資源とともに仕事をする。人は共に働く者に特別の資質を要求する。
 経営が本気であることを示す決定打は、人事において断固人格的な真摯さを評価することである。リーダーシップが発揮されるのは人格においてであり、人の範となるのも人格においてだからである。
 ドラッカーは真摯さは習得できないと言う。仕事に就いたときに持っていなければ、あとで身につけることはできないという。
 ごまかしはきかない。一緒に働けば、特に部下には、その人間が真摯であるかどうかは数週間でわかる。
 部下たちは、無能、無知、頼りなさ、無作法などほとんどのことを許す。しかし、真摯さの欠如は許さない。そのような人間を選ぶ者を許さない。
 「人の強みではなく弱みに焦点を合わせる者をマネジメントの地位につけてはならない。人のできることは何も見ず、できないことはすべて知っているという者は、組織の文化を損なう」(『現代の経営』)




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