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自分のキャリアを決めていくのは自分である |
『乱気流時代の経営』より |
「知識労働者はやがて第二の仕事を探すようになる。だが、一度も仕事を変えたことがなければ、六五歳で新しい職を探すことは容易でない」(『乱気流時代の経営』) 第二の人生の用意が必要になるなどということは、誰にも心構えのできていなかった革命的な変化である。既存のいかなる制度も想定していなかった事態である。 たとえ仕事に満足していても、中年の初めには飽きてくる。定年のはるか前に、興奮、意欲、情熱を失う。学校教育の期間は延びたが、それでもまだ残された労働寿命が長過ぎる。 知識労働には習慣性がある。そのくせ同じ仕事では情熱をもって働き続けることができない。燃え尽きる。すでに企業、政府、軍、大学ではリサイクル、再充電、リフレッシュ、大学院が話題になっている。 いかなる知識労働の仕事も、あまりに長く就いていれば飽きる。ドラッカーは、今日あらゆる組織に同じ仕事をあまりに長くしていたため欲求不満に陥ってる人たちが大勢いると言う。 日常化したまに値が心地よくなってきたときこそ、違ったことを行うよう自らを駆り立てる必要がある。自らの仕事をし、自らのキャリアをきめていくのは自分である。 「企業という最も柔軟で流動的な組織さえ、人を同じ仕事、同じ環境に閉じ込めようとする。閉じ込められているほうは飽きる。燃え尽きたのではない。違う種類の問題を与えられ、新しい土に植え替えられることが必要なだけである」(『乱気流時代の経営』) |
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