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意思決定は問題の根本を理解して行なう |
『経営者の条件』より |
「成果をあげるには、意思決定の数を多くしてはならない。重要なものに集中しなければならない」(『経営者の条件』) 意思決定は、問題の根本を理解して行なわなければならないとドラッカーは言う。不変のものを見なければならない。 したがって、決定の速さを重視してはならない。あまりに多くを操ることは、思考の不十分さを表すにすぎない。何についての決定であり、何を満足させるかを知る必要がある。 賢くあろうとせず、健全であろうとしなければならない。 そしてなによりも、基本を理解して決定すべきものと、個々の事情に基づいて決定すべきものとを峻別しなければならない。 真に例外的な問題というものは少ない。それらしきものに出会っても、真に例外的なことか、それともまだわからない、なにか新しいことの最初の現れかを問う必要がある。 あらゆる問題が、基本の理解に基づいた解決策を必要とする。原則と手順による解決を必要とする。 その代わりに、一度正しい原則を得るならば、同じ状況から発する問題はすべて実務的に処理できる。 「圧倒的に多く見られる間違いが、一般的な状況を特殊な問題の連続として見ることである。一般的な状況としての理解を欠き、したがって解決についての原則を欠くために、現場対応的に処理することである。結果は常に失敗と不毛である」(『経営者の条件』) |
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