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受け手の期待を知って成立するコミュニケーション |
『エッセンシャル・マネジメント』より |
「上司の言動、些細な言葉じり、癖や習慣までが、計算され意図されたものと受け取られる」(『エッセンシャル・マネジメント』) 階層ごとに、ものの見方があって当然である。さもなければ仕事は行われない。だが、階層ごとにものの見方があまりに違うため、同じことを話していても気づかないことや、逆に反対のことを話していながら、同じことを話していると錯覚することがあまりに多い。 コミュ二ケーションを成立させるのは受けてである。コミュ二ケーションの内容を発する者ではない。彼は発するだけである。聞く者がいなければコミュ二ケーションは成立しない。 ドラッカーは「大工と話すときは、大工の言葉を使え」とのソクラテスの言葉を引用する。コミュ二ケーションは受けての言葉を使わなければ成立しない。受け手の経験に基づいた言葉を使わなければならない。 コミュ二ケーションを成立させるには受けてが何を見ているかを知らなければならない。その原因を知らなければならない。 人の心は期待していないものを知覚することに抵抗し、期待しているものを知覚できないことに抵抗する。 「受け手が期待しているものを知ることなく、コミュ二ケーションを行うことはできない。期待を知って初めてその期待を利用できる。あるいはまた、受け手の期待を破壊し、予期せぬことが起こりつつあることを認めさせるためのショックの必要を知る」(『エッセンシャル・マネジメント』) |
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