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リーダーシップはうつろいやすく短命である |
『創造する経営者』より |
「いかなるリーダーシップもうつろいやすく短命である」(『創造する経営者』) 最大手でありながら、利益率では最高でないという企業は多い。多くの製品を抱え、多様な市場を相手にし、多様な技術を持たなければならないために、ユニークな仕事はもちろん、多少なりとも差別化された仕事さえ不可能だからである。 ドラッカーはかねがね、あまりに多くの企業があらゆることでリーダーシップを握ることができる、あるいは握るべきであると考え、かえってリーダーシップを握ることができずにいると指摘してきた。 成果を上げるには、顧客や市場において真に価値あるものについてリーダーシップを握らなければならない。 リーダーシップは確固たりえない。市場や情報というものは、誰の専有物でもない。 したがって、いかなるリーダーシップも一時的な優位性にすぎない。物理の世界と同じように、企業の世界においてもエネルギーは拡散する。 企業は、リーダー的な地位からその他大勢の地位に簡単に落ち込む。ドラッカーは、その他大勢に落ち込むということは、限界的存在への道を四分の三まできたことを意味するとさえ言う。 「事業の焦点を機会に合わせなければならない。リーダーシップを再創造して、その他大勢の落ち込みから反騰しなければならない。惰力に代えて、新しいエネルギーと方向性を手にしなければならない」(『創造する経営者』) |
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