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昨日を切り捨て 廃棄することで新しいことを始める |
『乱気流時代の経営』より |
「長い航海を続けてきた船は、船底に付着した貝を洗い落とす。さもなければ、スピードは落ち、機動力は失われる」 (『乱気流時代の経営』) あらゆる製品、あらゆるサービス、あらゆるプロセスが、常時、見直されなければならない。多少の改善ではなく、根本からの見直しが必要である。 なぜなら、あらゆるものが、出来上がった途端に陳腐化を始めているからである。そして、明日を切り開くべき有能な人材がそこに縛り付けられるからである。ドラッカーは、こうした陳腐化を防ぐためには、まず廃棄せよと言う。廃棄せずして、新しいことは始められない。 ところが、あまりにわずかの企業しか、昨日を切り捨てていない。そのため、あまりにわずかの企業しか、明日のために必要な人材を手にしていない。 自らが陳腐化させられることを防ぐには、自らのものはすべて自らが陳腐化するしかない。そのためには人材がいる。その人材はどこで手に入れるか。外から探してくるのでは遅い。 成長の基盤は変化する。企業にとっては、自らの強みを発揮できる成長分野を探し出し、もはや成果を期待できない分野から人材を引き揚げ、機会のあるところに移すことが必要となる。 「乱気流の時代においては、陳腐化が急速に進行する。したがって、昨日を組織的に切り捨てるとともに、資源を体系的に集中することが、成長のための戦略の基本となる」(『乱気流時代の経営』) |
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