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企業の経営幹部には 自らの課題を超えた責任がある |
『創造する経営者』より |
「今日、マネジメントの最大の社会的責任は、一般人、すなわち企業の外 にあって企業について何も知らない教育ある人たちが、企業は何を行い、 何を行うことができ、何を行うべきであるかを理解できるようにすることで ある」 (ドラッカー名著集E『創造する経営者』) ドラッカーは、不祥事について多くを語らない。その目線ははるかに高い。 今日、企業で働く知識労働者は、産業社会においてリーダー的な階層に あるという。 そして、ドラッカーは、リーダー的な階層に属する知識労働者には、自ら の直面する課題を超えた責任があるという。それが、産業社会の仕組みと 働きを広く知ってもらうことである。 たとえ、欠陥だらけとしても、いまだにそれを超える社会が見つかって ないからには、産業社会というものがどのようなものであるかは、広く常識 として知られなければならない。 ドラッカーは、企業家精神を発揮して堂々と経営し、それを広く知って もらうことが、企業に働く者にとっての最大の社会的責任であるという。 「企業家精神が体系として提示され、経済的な成果のために資源を 体系的に利用できたとき、教育ある素人たちも、産業社会における 経済的機関としての企業が行なおうとしていることを理解し、行っている ことに敬意を払うようになる。 そのとき初めて、社会にとって企業活動が当然の活動とされ、企業の 経営幹部の貢献が世に理解されるようになる」 (『創造する経営者』) |
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