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セーフティネットで あらゆる者が自信を持ち 自立できるようにせよ |
『未来への決断』より |
「社会の大転換が進行中である。その結果、いたるところで社会的な ミスマッチが生じている」 (『未来への決断』) 社会的なミスマッチばかりではない。経済的なミスマッチも生じている。 両者は連動している。 なにかの巡り合わせで、そもそもの最初から、時代が要求する能力を 身につけられなかった人たちがいる。 あるいは、能力と責任感を持ちながら、多額のローンを抱えてリストラされ、 生活の基盤を危うくされている人たちもいる。 今日のような成長と転換の時代には、一人ひとりの人間が危険な事態に 陥り、社会そのものが危険な状況を迎える怖れがある。それだけに、 セーフティネットが必要である。セーフティネットは多額の資金を必要と しない。 ドラッカーは、必要なのは人びとが自信を持って自立できるように することだ、という。 使うべき用語は「福祉」ではなく、「自立」と「貢献」である。 今日、多くの人たちがよい生活を送るようになったという事実が、 機会に恵まれずに取り残される人たちを浮き彫りにしている。 しかし、あらゆる者が自信を持ち、自らを発展させる力を高めることこそ、 あらゆる者の利益にかなうのである。これは、かつでのような右と左の イズムの問題ではない。それは単に、マネジメントとイノベーションの 問題である。 「苦境にある人たちに見切りをつけることが間違いなのは、必要な ものが何であるかを教える成功例が既に沢山あるからである」 (『未来への決断』) |
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