執筆コラム 3分間でわかるドラッカー [225]
−「経営学の巨人」の名言・至言(週刊ダイヤモンド)

成果を挙げている者は
努力して能力を身につける
その習慣が成果を上げる
『経営者の条件』より



「知識があって、理解力があり、懸命に働くだけでは十分でない。
成果をあげるにはこれらとは違う何かが必要である」
(ドラッカー名著集@『経営者の条件』)

 ドラッカーは、仕事において成果を上げるには、特別の才能や適性は
必要ないという。
いくつかの簡単なことを行うだけでよいという。
そして、簡単な習慣を身につければよいという。

 第一が、常に貢献を考えることである。
これは簡単なことのように思えて、じつはそうではない。
「業績」という言葉が出てきそうになったら、
そのつど「貢献」と言い換えなさいという。

 第二が、常に集中することである。これも簡単なことに思えるが、
そうではない。集中するには優先順位を決めなければならない。

 第三が、目線を高くすることである。何をどうしようとも、
「世のため人のため」という目線の高さがなければ飛躍は無理である。
必ず、欲という落とし穴に落ち込む。
 そしてもう一つ。ドラッカーが口を酸っぱくして説くものがある。
成果を上げるための必須の資質は「真摯たること」である。
これなくしては、長期的な成果を望むことは不可能である。

 ドラッカーは、成果を上げる者は、成果を上げる能力を努力して
身につけているという。
彼らは、成果を上げることを習慣にしている。
成果を上げるよう努める者は、皆が皆、成果を上げられるようになっている。
「成果を上げることは習得できる。そして修得しなければならない。」
(『経営者の条件』)




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