ものつくり大学の1年 ― もっくん日記
ものつくり大学の1年を、もっくん日記」と題し、学生の見た目で紹介していきます。学生は1年間 の大学生活で色々な活動に参加し、成長していきます。ぜひ、その様子をご覧ください。 随時書き溜めたものを、毎月更新していきますので、よろしくお願いします。
今日は、建設学科の坂口先生が千葉県立市川工業高校で高校生を対象に夏季特別講義を行ったそうだよ。1時限目(9:30〜10:20)、テーマは「建築構造のかたち」。坂口先生からいただいた講義内容は次のとおりだ。「建物は地震などの災害で壊れないようにつくる必要があります。基本的な力のつり合い(バランス)が成り立っていれば、どんな形の建物でも丈夫につくることができます。どうすれば強い建物ができるのか?についてお話します」。 2時限目の講義は、日本工業大学の先生だったそうで、そのほか、千葉科学大学、千葉工業大学、帝京平成大学、東京情報大学、東京電機大学、日本大学の先生による講義も行われたということだ。 夏休みを利用して、たくさんの大学の先生から講義を受けられるなんて、高校生にとっては貴重な体験になるだろうな。僕も高校時代にこんな機会があったらよかったのにな。ちょっと、うらやましい。
今日は、8月1日から始まった第4回目の「おもしろものづくり教室」の3日目、最終日だ。今回のテーマは「自分のリズムでタンタン鍛金」。金属の板を鎚でたたいて自由な形に加工するというものだ。で、今回は銀の棒材をたたいて銀製のスプーンをつくるということなんだ。 のぞきに行ってみると、鉄道のレールを切断したものを台座にして、その上に銀の棒材をのせて金槌でたたいているところだった。最終日だけあって、かなりスプーンのかたちができていて完成に近づいていたけど、ここまで何回たたいたんだろう。そうとう根気がいるだろうな。でも面白そうだね。
2008年8月4日(月)
今日は、製造学科の松本先生のところで、岩槻商業ものつくり大学人形制作プロジェクトというのが行われていたんだ。今日と明日の2日間、県立岩槻商業高校の女子生徒4名と松本研究室の学生5名が、岩槻市の地場産業のひな人形をモチーフに携帯ストラップの制作をしているんだ。高校生がデザインしたイラストを先輩たちが3次元のデータに加工してプラスチック樹脂で造型するんだって。コンピュータから3次元データをもらって人形模型を作り出す。すごい機械があるもんだね。先輩たちも高校生を迎えてかなり張切ってるみたいだ。
今日から地元行田市の体育館(行田グリーンアリーナ)で高校総体(インターハイ)の空手道大会が8日の金曜日まで開催されるんだ。地元行田市にある埼玉県立進修館高校の生徒も出場するらしい。がんばれ。 体育館入口近くには、「ものつくり大」のテントが設置されて、学生制作物や大学パンフレットなどが置かれて、大学紹介をしていたんだ。また、7月16日の日記でも紹介した「ものつくり大学ウォーター」が無料配布され、好評みたいだ。 そういえば、先月建設学科でつくっていた表彰台が使われるって聞いたぞ。表彰式、うまくいくといいな。
今日は、今年度第5回目となる「おもしろものづくり教室」が行われていたんだ。昨日からはじまり、明日が最終日、3日間行われるんだって。今回のテーマは、「鋳物で銀のペンダントづくり」。精密鋳造技術で銀製のペンダントトップをつくるというものだ。いわゆるシルバーアクセサリーってやつだ。 参加者は思い思いのデザインで型を制作、そこに銀を流し込んでオリジナルペンダントをつくっていました。みなさん、かなり真剣な表情だ。集中力がすごい。明日の完成が楽しみだね。
今日は、近隣の熊谷、深谷、大里地区の中学校技術科の先生方が大学見学に来ていました。15名くらいかな。全体説明のあと、ビチャイ先生が製造学科の、飛内先生が建設学科の授業内容を説明しながら実習場や施設設備を案内していたんだ。 中学校の先生も、生徒の高校卒業後の進路のことまで考えて実地研修をしているんだって。生徒が夏休み中に、こうして先生方は研修とかしているんだ。大変な努力だよね。
今日は、建設学科の坂口先生が特別講義「力のつり合いと構造物の形」を開催していたんだ。すでに8月4日・5日・7日に行われ、今日で4日目、最終日なんだ。参加者は県内工業高校の希望生徒。熊谷工業高校7名、大宮工業高校3名、浦和工業高校2名、計12名(内 女子生徒3名)ということだ。
棒材を直接接続することなく、バランスよく引っ張り合わせることで構造物の形をつくり出していく。参加した高校生は小さな模型づくりから挑戦。はじめはなかなかバランスがとれず、うまく構造物の形にならなくて苦労したみたいだけど、2日目には直径30cmくらいの球形の構造物を作り上げ、そして今日、最後はみんなで協力して直径1mほどの構造物を完成させて、達成感と満足感を味わっていたみたいだ。ものづくりの楽しさを実感だね。記念撮影でしめくくり。
今日はいいニュースを耳にしたんだ。第3回若年者ものづくり競技大会の建築大工部門に出場していた建設学科2年の橋本紗希さんが金メダルに輝き、厚生労働大臣賞を受賞したんだって。すごい。 若年者ものづくり競技大会っていうのは、20歳以下の若者がものづくり技能のレベルを競う全国大会だ。第3回となる今年は、8月6日〜8日の3日間、職業能力開発総合大学校(神奈川県相模原市)と同東京校(東京都小平市)を会場に開催されたんだ。 橋本さんは、先輩から聞いた話では、高校は普通科出身なんだって。それで今2年生だから、大学に入学してから1年半という短期間で、金メダルに輝く高いレベルの建築大工技能を身につけたってことだよね。すごいな。次は技能五輪目指して頑張れ。実際去年は、建設学科の田島先輩が敢闘賞を受賞してるし、卒業生も活躍してるんだ。
8月8日の日本経済新聞に「ものつくり大」、製造学科の日向先生の名前が登場してたんで、ちょっと紹介しちゃいます。 「埼玉県内の産学官がチタンやマグネシウム合金の溶接を自動化するシステム開発に着手した。チタン材販売や部品加工大手の東京チタニウム(さいたま市、小沢日出行社長)はものつくり大学(行田市)、埼玉大学(さいたま市)などと共同で技術者の力量に頼っている溶接工程のデータベース化に取り組む。軽量化への取り組みが進む自動車部品への採用を目指す。二年後をメドにシステムを実用化したい考えだ」とあり、溶接が非常に困難なチタンやマグネシウムを日向先生が実際に溶接し、その操作を解析・分析し、データベース化する。それをもとに溶接作業を自動化・ロボット化するのが目的らしい。うちの先生はすごい。理論だけじゃない。日向先生は溶接名人だ。
今日は、夏休みにもかかわらず大学にたくさん人が来ていた、どこかからの見学かな。大学本部棟の入口のところに立て看板が出てるぞ。 「平成20年度産業・情報技術等指導者養成研修」だって。ちょっと先生に聞いてみたら、研修を希望する全国の高校の先生方が集まって、今日から1週間、22日の金曜日まで「ものつくり大」で研修が行われるということなんだ。学長のエンジン技術に関する講演や、ものつくり大の先生たちによる講義や実習が行われるんだって。僕も学長のエンジンに関する講演、聴きたいな。
今日は、地元で有名なソフトクリームを食べて来たんだ。インターネットで調べてみてよ。ほんとに評判だから。「ものつくり大」のある行田市のおとなり、羽生市にある「モア松屋」のソフトクリーム。牛乳屋さんがつくる絶品のソフトクリームだ。 食感は、ちょっとシャーベットというかジェラートみたいな感じ。口に入れるとすぐに溶けて、後味はさっぱり。甘さも控えめ、しつこい感じがまったく無くて飽きないぞ。コーンの底までギッシリ詰まっていて、最後までおいしく食べられるんだ。お持ち帰りなら、もなかアイスもおすすめだね。 「ものつくり大」から車なら20〜30分、電車だったら秩父線の羽生駅から歩いて10分くらいで行けるので、みんなも是非一度ご賞味を。オススメ。
今日は、大学内を、製造学科の日向先生、建設学科の坂口先生が、スーツ姿の方々を案内していた。なんだろう、と思って後でこっそり聞いてみたら、調印式があったんだって。 東京都立工芸高校と、連携教育を行う協定を結ぶ、その調印式が行われたってことなんだ。校長先生と学長が署名して、協定書を取り交わしたということだ。高校と大学が連携して協力し合いながら教育活動していくってことなんだろうな。僕には詳しいことは分からないけど、すばらしいことなんだと思うよ。「ものつくり大技能工芸学部」の僕には、工芸高校って名前もすごい親近感あるしね。 それで、調印式の後に、日向先生や坂口先生が、高校の校長先生とか副校長先生たちに授業のことや施設設備について説明しながら案内してたんだね。いい印象をもってもらえて、何かの参考にしてもらえるといいな。
今日は、7月10日の日記でもほんのちょっと触れたけど、地元で有名な「雪くま」を食べて来たんだ。「雪くま」は、おとなりの熊谷市、昨年日本一の暑さ40.9℃を記録した、あの熊谷市のかき氷なんだ。単なるかき氷じゃなくて、「雪くま」として認定されるには3つの条件をクリアしなくちゃいけないんだって。条件をクリアして、今年「雪くま」を食べられるお店は19店舗だ。 (雪くま3つの条件) 1. 熊谷のおいしい水を使った氷 2. 氷の削り方(雪のようにふんわり した食感を引き出す) 3. オリジナルのシロップや食材 天気はあいにく小雨、「あついぞ、熊谷」 が今日は少し涼しいのは、僕の日頃の行いのせいか、ちょっと残念ではあるんだけど、とにかく食べたい。
地元完熟いちごを使用した「いちごミルク」はすでに今シーズン完売。そこで、僕は「りんご」を食べてみたんだ。やはり地元で取れたりんごを、シロップで煮詰めてあるのかな、そのりんごの果肉入りの氷に、りんごシロップがかかっていて、お好みでシナモンを振りかけるというものだ。氷は、ものすごいふわふわ、口に入れるとすぐに溶ける。頭がキーンとしない。りんごもうまい、シロップも自然の甘さで実にうまい。お店の方に聞いたら、この氷のふわふわ感を出すために、カンナの刃で氷を削っているんだって。ぜんぜん氷のシャリって感じは無くてほんとに雪みたい。まさに「雪くま」。そろそろシーズン終了だけど、もう一度食べたいな。そして来年は「いちごミルク」を。
昨日と今日の2日間、製造学科で特別講義が2つ開講されていたんで、ちょっと見学してみた。ひとつは、ビチャイ先生、龍前先生が指導するリニアモーターカー、もうひとつは、平谷先生の火薬ロケットだ。講義があり、実際に制作するんだけど、最後にはリニアモーターカーはレース大会、火薬ロケットは打上げまで行うんだ。参加者は、県内高校の生徒さん。リニアには、秩父農工科学高校から4名、大宮工業高校から3名、進修館高校から1名、計8名が参加。ロケットには、進修館高校から7名が参加していました。とくに最後のリニアモーターカーのレースや、ロケットの打上げは、ほんとに楽しそうだった。完成できたときの喜びはもちろんだけど、こうして、自分の作ったものが走ったり飛んだりすると、ほんとに楽しいよね。 こういうとき、先輩がアシスタントとして先生のお手伝いをしているんだ。僕も勉強して早くアシスタントとかができるようになりたいな。