2
4
ものつくり大学の1年 ― もっくん日記
ものつくり大学の1年を、もっくん日記」と題し、学生の見た目で紹介していきます。学生は1年間 の大学生活で色々な活動に参加し、成長していきます。ぜひ、その様子をご覧ください。 随時書き溜めたものを、毎月更新していきますので、よろしくお願いします。
2008年11月1日(土)
今日は、「ものつくり大」学園祭「第8回碧蓮祭(へきれんさい)」の1日目だ。今年のテーマは「【彩】〜Colors〜」。実行委員の先輩に聞いたんだけど、「ものつくり大」の学園祭は来客者参加型のイベントが多いのが特徴だから、学生だけでなく来客者もいっしょになって学園祭を作り上げていく、「みんなの色に染めていく」って気持ちが込められてるんだって。 確かに参加型のイベントが多い。実習場では「木工教室」、親子で本棚やCDラックづくりに熱中。各教室では、「折り紙建築」「モルタル人形づくり」「キャンドルづくり」など。ステージでは、「○×クイズ」「ペルー民舞」。体育館では、「竹とんぼづくり」「マンガンカー大会」。会場を巡って走る「トロッコ列車」は乗り放題だ。 大講義室では、特別公開講座が開催され、地元行田市の生んだ将棋界の女王、矢内理絵子氏の講演が行われ大盛況。行田市長も聴きに来ていたよ。 グラウンドでは「学長杯フットサル大会」。10月から行われていたトーナメントを勝ち抜いたチームによる決勝が行われ、「カーペンターズA」が見事優勝。夕方、ステージで表彰式があったんだ。 同時開催されたオープンキャンパスに参加した高校生も、うどんやたこ焼き、チョコバナナなんかを食べながら楽しんでたみたいだ。鮎の塩焼きもおいしかったよ。
今日は、学園祭2日目。昨日回りきれなかったイベントや展示を見に行くんだ。まずは製造棟の教室で開店中のジャズ喫茶で挽きたてのコーヒーを飲みながら、パンフレットを見て、どこで何をやってるのかチェックしよう。 野外でやってる「単管早組み競争」や「フォーミュラカー走行」は「ものつくり大」らしいね。模擬店では、地元行田市の名物「ゼリーフライ」を食べよう。オカラを素揚げしてタレをたっぷりつけたもので、見た目はコロモのないコロッケみたいな感じ。一度食べるとなぜかヤミツキになる。 「第1回ものつくりコンペ」に出展された力作23点が展示されて、来客者が投票してたんだ。第1回にしては、かなり凝った作品もあってちょっとビックリ。僕も一番良いと思った作品に一票入れよう。どの作品に投票したかは、内緒。 大学会館では、卒業生が集まって同窓会設立総会が行われていた。久々に仕事を忘れて大学の雰囲気を懐かしんでるみたいだったよ。 夕方、ステージでは「第1回ものつくりコンペ」の表彰式。大賞は、アクリルで日本刀をつくり、その台座には自動車のタービンを利用した製造学科の平田先輩だ。学長から賞状と副賞が手渡された。副賞はなんと10万円。僕も来年は出品するぞ。
2008年11月3日(月)
今日、松本先生に聞いたんだけど、10月30日から今日まで5日間にわたって、東京都明治神宮外苑中央会場をメイン会場に、東京デザイナーズウィーク2008(通称TDW)が開催されてて、「ものつくり大」の先輩も出展しているんだって(写真は出展した作品の中の1つ)。TDWは今年で23回目を迎えた日本最大級のデザインイベントで、約20の国の企業、クリエイター、学生などが参加。昨年度は来場者数が8万人を超え、今年は10万人の来場が期待されているらしい。今回出展した先輩たちの中には、5月の日記でも紹介したデザインフェスタに参加したサークル「monomano」のメンバーもいたんだ。大イベントで活躍する「monomano」。頑張ってるね。来年はぜひ見に行こう。
2008年11月6日(木)
今日は、大学に高校生の見学者がたくさん来ていました。70名くらいかな。地元行田市の進修館高校の2年生だそうです。電気システム科と情報メディア科の生徒さんということなので、製造学科の実習設備にはけっこう興味があるんじゃないかな。 全体説明で大学の概略やものづくりの楽しさに関する講義があって、その後、4つのグループに分かれて、実験・実習場を中心に見学してました。木曜日はけっこう実習が多い日なので、実際の授業風景も見られて、ちょっと大学の雰囲気を感じられたかもね。
今日は、ビッグニュース。昨日の夜のTVニュースに、今年ものつくり大学大学院を卒業し現在研究生の松田大作さんが登場。振り込め詐欺被害防止のための装置をつくって、埼玉県警から表彰されたんだって。すごい。埼玉県警から感謝状を贈られたのは、松田さんとM部雅人(修士1年)さん、渡壁正(製造4年)さん、安田慎(製造4年)さんの4名だ。 装置は、ATMの前で携帯電話を使用していると、電波を感知して携帯電話を切るよう音声で注意喚起するもので、作成費はわずか3,000〜4,000円程度なんだって。振り込め詐欺の防止に役立つと期待されている。世のため人のため、役に立つものづくりってすばらしいと思う。4人の先輩たち、エライ。
今日は、埼玉大学にやって来ました。今日と明日の2日間、第1回彩の国未来創造フェアが開催されてて、「ものつくり大」も参加してるんだ。「ものづくり体験教室ブース」では、マイクロバブル装置や学生フォーミュラカーが展示され、平井研究室の先輩たちが高校生をはじめとするお客さんたちにいろいろ説明していた。フォーミュラカーのコックピットに座るのは、なかなか経験できることじゃないからね。子供から大人までたくさんの人がハンドルを握って記念撮影していたんだ。「PRブース」では、「ものつくり大」のパンフやリーフレットなど大学情報満載の冊子などが配布され、職員の人がいろいろ説明してたんだ。「ものつくり大」ウォーターやボールペンなどのオリジナルグッズも配布されてたよ。屋外では高校生がつくった農産物が販売されていたり、ミニSLや電気自動車に乗ることが出来たり。同時開催の技能まつりでは、彫金体験や木工教室などが行われ、賑わっていました。今日はちょっと寒かったけど、なかなか面白かった。明日も楽しみだね。
今日は、地元行田市の忍城時代まつりに行って来ました。先月の日記で紹介した忍城と行田市役所を中心とした会場で開催される商工会主催のお祭りだ。 開会セレモニーに続いて地元の進修館高校吹奏楽部の演奏。進修館高校の吹奏楽部は、「ものつくり大」の入学式でも演奏してくれたし、いろんなところで大活躍なんだ。11時から始まった忍城攻防戦では甲冑姿の武者たちが石田三成の攻撃を退けた歴史に残る一戦を再現。なんと甲斐姫役には製造学科3年の清長さんが熱演。かっこいい。火縄銃も火を噴いた。甲斐姫については、そのうちじっくり紹介しなくちゃね。東国随一の美しさで、かつ勇敢な武者としても活躍し、秀吉の側室にもなった人で、多くの伝説が残ってるんだ。商工祭エリアでは、ものつくり大学コーナーも設置され、折り紙教室や展示をやってて大盛況だったよ。
今日は、製造学科2年生の授業をちょっと覗いてみた。1階にある実習場「コントロールセンシング」で「メカトロニクスおよび実験」という授業が行われていました。メカトロニクスの基礎知識を学び、プログラミング技法を習得する授業なんだって。なかなか難しそうでもあり、面白そうでもあるな。あとで先生に聞いてみたら、この授業をより楽しく理解するためには、1年生のうちに「基礎電気計測」や「基礎電気工学および実験」の授業をよく勉強するように教えてもらいました。「基礎電気工学および実験」はちょうど今勉強しているところだ。なんか、やりがいが出てきたぞ。
今日は、屋外実習場で建設学科の2年生が木造の実習で戸建住宅の棟上をしたって聞いたので、見に行ってみた。となりに去年の授業で建てた家があるけど、今年も同じように実習の授業で本物の木造戸建住宅を建設するんだって。昨日、足場をつくって、今日から本格的に建設が始まったらしいんだ。本物をつくるというのは「ものつくり大」ならでは。今日は快晴、青空に材木の白木は映えるな。木の香りも気持ちいい。
製造学科4年生の先輩のインターンシップの発表と工場見学に、河内先生が3年生を引率して行くというので、僕も頼んで連れてってもらうことにしたんだ。場所は、静岡県。トヨタ車の開発や生産を行っている関東自動車工業(株)だ。 発表会では、会社の方たち大勢を前にして、いろんなデータを基に堂々と発表している先輩たちの姿がかっこ良かった。僕も将来、先輩みたいになりたいって強く思った。 工場見学では、車が出来上がっていく様子はもちろん、たくさんの作業ロボットがあったり、床のラインに沿って材料を積んだ自動の台車が行き交っていたりと、初めて見るものばかりで、ビックリ、ワクワクの連続だ。めったに見れない、1台1,000万円以上する車の製造現場まで見れて、感動。会社の方の説明で印象深かったのは、「一つ一つの作業のほんのちょっとのムダを直す積み重ね。品質を維持しながら効率良く生産することを常に考えながら仕事している」ということ。また、働いている皆さんがとても明るくて、工場はゴミもなく、とてもきれいだった。僕はもちろん、3年生の先輩たちもみんな目を輝かせていたよ。すごくいい経験ができたと思う。河内先生に感謝です。 今日の見学で見たこと、感じたことを忘れず、これからの大学生活に活かしていきたいと思います。