前口上

日常意匠研究室を主宰する土居浩は、本学において数少ない「文化研究」畑の出身であり、ものづくりの根幹たるモノやワザをめぐって非・工学的アプローチを試みています。調査研究対象を、実体としてよりもむしろ様々な諸関係が収束し顕現する場として読み解くのが特徴です。

土居の個人研究についてはresearchmapでの情報等を参照ください。ここでは、関連する文部科学省科学研究費補助金や学外研究機関における共同研究への参加、学生から提出されたレポートを含む学内関連の調査研究報告を、紹介します。


科研等共同研究

そもそも土居は、博士課程で無縁墓地の系譜について研究していたこともあり、その延長上で葬送墓制史・歴史/文化地理学・民衆/民俗宗教研究などの諸領域を横断しつつ研究しています(このあたりの事情については、「近代人のモノ感覚―墓をめぐる人々の場合―」として、『モノ学・感覚価値研究』第1号に掲載しています。リンク先からは、PDFファイルで全文を読むことができます。興味ある方はどうぞ)。その関係で科研等の共同研究に加えていただくこともあります。以下の研究種別&課題番号から科学研究費補助金採択課題・成果概要データベースでの情報にリンクしています。

学外共同研究

日本宗教史像の再構築

2014年度-(継続中):京都大学人文科学研究所_共同研究

共同研究員として参加。研究代表者は大谷栄一・佛教大学准教授。

現代社会における宗教の力

2014年度-(継続中):佛教大学総合研究所_共同研究プロジェクト

共同研究員として参加。研究代表者は榎本福寿・佛教大学文学部教授。

民俗儀礼の変容に関する資料論的研究

平成23-25年度:国立歴史民俗博物館_基盤研究

共同研究員として参加。研究代表者は山田慎也・国立歴史民俗博物館准教授。

身体と人格をめぐる言説と実践

平成18-20年度:国立歴史民俗博物館_個別共同研究
成果報告書は『国立歴史民俗博物館研究報告』第169集として刊行。

共同研究員として参加。研究代表者は山田慎也・国立歴史民俗博物館准教授。

文部科学省科学研究費補助金

現代日本における死者儀礼のゆくえ―生者と死者の共同性の構築をめざして

2016-04-01 - 2020-03-31:基盤研究(B)研究番号16H03534

研究分担者として参加。研究代表者は山田慎也・国立歴史民俗博物館准教授。

現代日本の葬送墓制をめぐる<個>と<群>の相克―東日本大震災を見据えて―

平成24-27年度:基盤研究(B)課題番号24320016

研究分担者として参加。研究代表者は鈴木岩弓・東北大学文学研究科教授。

昭和初期の民俗学・口承文芸研究と隣接諸科学との影響関係についての基礎的研究

平成24-26年度:基盤研究(C)課題番号24520927

研究分担者として参加。研究代表者は高木史人・名古屋経済大学教授。

戦争死者慰霊の関与と継承に関する国際比較研究

平成22-24年度:基盤研究(B)課題番号22320018

研究分担者として参加。研究代表者は西村明・鹿児島大学法文学部准教授(当時)。

下記の科研「戦争の記憶の創出と変容」と併せた成果の一部は村上興匡・西村明編『慰霊の系譜―死者を記憶する共同体―』森話社として刊行。

戦争の記憶の創出と変容―地域社会における戦争死者慰霊祭祀の変遷と現状―

平成19-21年度:基盤研究(B)課題番号19330116

研究分担者として参加。研究代表者は孝本貢・明治大学商学部教授→清水克行・明治大学商学部准教授。

モノ学の構築―もののあはれから貫流する日本文明のモノ的創造力と感覚価値を検証する

平成18-21年度:基盤研究(B)課題番号18320021
ウェブサイト:モノ学・感覚価値研究会

研究協力者として参加。研究代表者は鎌田東二・京都大学こころの未来研究センター教授。

東アジアとその周辺地域における伝統的地理思考の近代地理学の導入による変容過程

平成16-19年度:基盤研究(A)(1)課題番号16202023
成果報告書は千田編『アジアの時代の地理学』古今書院として刊行。

研究分担者として参加。研究代表者は千田稔・国際日本文化研究センター教授(当時)。

死者と追悼をめぐる意識変化―葬送と墓についての統合的研究―

平成14-16年度:基盤研究(A)(1)課題番号14201004

研究分担者として参加。研究代表者は鈴木岩弓・東北大学大学院文学研究科教授。

幕末維新期における外国人墓地の成立に関する基礎的研究

研究代表者。平成13-14年度:若手研究(B)課題番号14710222

調査研究報告等

土居浩.ライトノベル[の/と]場所研究

コンテンツ文化史学会第1回例会.口頭発表,2009-06-28,芝浦工業大学.

土居浩,西訓寿.ライトノベルのトポグラフィ/グラフィティ

2008年人文地理学会大会.ポスター発表,2008-11-09,筑波大学.

西研究生(当時)との共同研究の中間報告。今後も継続する予定です。

土田祥彬.炭焼き窯の修復はどのようにして行われるか

(ものつくり大学 建設技能工芸学科 2007年度 建設コミュニケーション4(レポート)期末課題)

「基礎インターンシップ」および「建設コミュニケーション4(レポート)」履修生のひとりである、土田祥彬くんから提出されたレポートを、担当教員である土居がhtmlに変換し若干の修正を施したものです。インターンシップの様子を具体的に伝えてくれ、なおかつレポートのお手本としても適切だと土居が判断し、土居研究室のサイトで紹介しています。

暗黙知の表出こそが、2007年問題を解く鍵

埼経協ニュース.338号,2007-05-10,p.19.

(社)埼玉県経営者協会会報の連載企画〈「ものつくり大学」へようこそ〉で紹介していただきました。こちらのリンク先「第21回」で閲覧できます。

樋爪達哉.八幡の藪知らず「そして、誰も入れなくなった。」

(ものつくり大学 製造技能工芸学科 2006年度 人文科学越年課題)

「人文科学」履修生のひとりである、樋爪達哉くんから提出された越年課題を、担当教員である土居がhtmlに変換し若干の修正を施したものです。たいへん力作であり、調査研究としても貴重であると判断し、土居研究室サイトで紹介しています。なお土居の知人である専門家からのコメントも付してあります。

富田晴貴.茅葺屋根の修復作業

(ものつくり大学 建設技能工芸学科 2006年度 基礎インターンシップ研修レポート(部分))

「基礎インターンシップ」履修生のひとりである、富田晴貴くんから提出された研修レポートの一部を、担当教員である土居がhtmlに変換し若干の修正を施したものです。研修先で実施した「茅葺屋根の修復作業」がきわめて具体的に報告されており、調査研究としても貴重であることから、土居研究室サイトで紹介しています。

ものづくり技能の動向及び技能情報の普及に関する事業報告書

ものつくり大学ものつくり研究情報センター.埼玉県行田市,ものつくり大学ものつくり研究情報センター,2006-03-31,50p.

平成16年度厚生労働省委託事業の報告書(の続き)。同事業の調査検討委員会に土居は副座長として参加。調査および報告書の編纂・執筆に関与した。

ものづくり技能の動向及び技能情報の普及に関する事業報告書.

ものつくり大学ものつくり研究情報センター.埼玉県行田市,ものつくり大学ものつくり研究情報センター,2005-03-31,52p.

平成16年度厚生労働省委託事業の報告書。同事業の調査検討委員会に土居は副座長として参加。調査および報告書の編纂・執筆に関与した。

土居浩,平井聖児.ものづくり現場における教育概念の提案―身体技法に基づく「技育」―

型技術.2004,vol.19,no.13,p.88-89.

製造学科の平井助教授(肩書は発表当時)を中心に考案した“技育”概念の狙いと概要を解説し、ものづくり現場における新たな教育概念として提案した。

就労意識の変化と技能者の育成に関する報告

新たな熟練技能ネットワークの構築を目指して―熟練技能ネットワーク化推進調査研究報告書―.ものつくり大学ものつくり研究情報センター.埼玉県行田市,ものつくり大学ものつくり研究情報センター,2004,p.81-87.

報告書の一節。“マッピングmapping”を鍵概念とし、具体的技能を学習する側と教授する側とが、互いをその具体的技能に関する同志として位置づけつつネットワークに参入する必要性について論じた。

萩谷宏,土居浩,川又俊則,斉藤俊之.学びの基礎能力養成のために―「大学での教養教育を考える会」の取り組み

武蔵工業大学教育年報.no.13,2003-03-07,p.114-120.

副題にある「大学での教養教育を考える会」は、執筆者四名の勉強会。ここでの土居執筆分は、2002年度「建設コミュニケーション1」の実践報告。



(c)土居浩 doi@iot.ac.jp ものつくり大学 建設学科
更新日:2016-08-11