7月7日、図書館ではクールアース・デイにちなみ、Co2削減を目的にスペースの一部をライトダウンしてランタンを灯す「ランタンまつり」が開催されました。
図書館初となる「ランタンまつり」を企画し、ランタンや灯篭を手作りで準備した、図書館・メディア情報センターの細井まちこさんが、企画を考えたきっかけや想いを紹介します。
「みんなが地球を想う日」に
「図書館を舞台に何か新味のあることはできないか」–。
そう考えていた折、11月頃、栃木県足利市の期間限定のライトアップを見る機会がありました。折しも地元行田市の毎月一回行っているライトアップイベントも目にしていて、こんなきれいなイベントを図書館でも開催できたらいいなと思いました。
2023年5月頃から密かに企画書をつくり、いつでも実施できるようスタンバイしていました。その甲斐あって、今回ようやく実現することができました。
「クールアース・デー」は、2008年のG8サミット(洞爺湖サミット)が日本で7月7日の七夕の日に開催されたことを機に定められています。この「みんなが地球を想う日」が胸に刺さり、7月7日に開催を決めました。コンセプトを「ライトアップだけど地球温暖化対策でライトダウン」これで進めようと決めました。
時間帯は、学生にあまり影響の出ない17~19時の2時間、初めての試みだったため、一部の箇所だけで消灯にしようと「IOT INFORMATION GALLERY」に決めました。
ランプシェードを制作する
市販で販売している14個1セットになったものを購入。けれど、何かもの足りない。ものつくり大学なら何かしら手作りの物で演出できればと調べたところ、風船で作るランプシェードを見つけました。これなら作れるのではと、家で使用しなくなったかな用の書道用紙があったので、100円ショップの風船を使い、みようみまねで作り始めました。
初めは、風船に薄めたボンドを塗り、書道用紙を直接貼り付けましたが、見事に失敗。用紙を直接貼ったため、風船にへばりつき、空気を抜いた時点で一緒にしぼんでしまいました。
改めて研究したところ、最初の層を水で貼り付けてから、最後の層を水で薄めた糊をしみ込ませた和紙を貼る方法を見つけました。さっそく実践したところうまくいき、風船と書道用紙をきれいにはがすことができました。ここから好調に進めることができました。少しアレンジして、最初の層の後に水で薄めた糊をしみ込ませた毛糸を巻き、最後の層を貼るバージョンや最後の層の紙に花の絵や即席の俳句プリントのものを作り8個完成させました。
ほかにもプリント可能な書道用紙を友人からいただいたので、空のイラストや花などのイラストをプリントした用紙を丸めた灯篭を24個作りました。
幻想の時、いよいよ開催
7月7日、16時から電気を消して、図書館職員で提灯、ランプシェード、灯篭を飾り付けました。17時を待って、ライトアップし、いよいよランタンまつりの開催です。
日が落ちていくにつれて、段々ときれいに浮かび上がってきました。閉館後の18時頃から癒しの音楽を流しました。音楽と相まって、幻想的な世界。学生と職員数名で酔いしれました。心癒される時間でした。
内心、どうなるだろうかと心配な点もありました。尊敬する人からいただいた言葉「失敗してこそ宝を見つけることができる。だから死ぬまでにたくさん失敗をしなさい」が心の支えとなってくれました。
秋から冬にまた開催したいと考えています。
原稿
図書館・メディア情報センター 細井 まちこ