学費以上の経験が得られる!?学生フォーミュラプロジェクトの魅力とは

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2022年9月6日(火)~9月10日(土)の5日間にかけて、静岡県 小笠原総合運動公園にて「学生フォーミュラ日本大会2022-ものづくり・デザインコンペティション-」が開催されました。対面での開催は実に3年ぶりとなります。本学からは、学生フォーミュラプロジェクトが参加しましたが、出場に必要なEV車は完成していません。その中で出場した理由や、学生にとっての学生フォーミュラプロジェクトの魅力を聞きました。

学生フォーミュラプロジェクト

■リーダー
野原 涼平さん(総合機械学科4年)

■メンバー
小林 蒼さん(総合機械学科3年)
小林 駿祐さん(総合機械学科2年)
武井 孝成さん(総合機械学科2年)

3年ぶりの対面開催に向けて設定した目標、課題などはありましたか

【野原】
一昨年、これまで製作していたエンジン車から、時代の流れに即した車作りを考え、電気自動車へ移行しました。目標は、直線を得意とする車両でしたが、エンジンからモーターに変更する際、単純に製作する物が増えただけではなく、製作に重要な安全装備の知識が必要でした。しかも、今年度は全国から14チームがエントリーしましたが、車両を完走させたチームが2チームのみということを知り、それくらい難しい製作なのだと実感しました。

新型コロナウイルスの影響で、大学間交流や実際に走行している車両を見ることが減ってしまったこともあり、今年度は他大学と交流をしながら様々な学びを持ち帰るという意識を持って参加しました。来年度の完成に向けて、モーターを動かすための電子回路の製作と、高電圧を取り扱うため、安全装置を動かすプログラミングを完成させたいです。

走行が叶わなくても、出場した理由はどうしてですか

【野原】
情報が一番集まるからです。完成しないから出ないという選択肢はありませんでした。また、今の1年生から3年生は対面開催を経験したことがなく、大会に関する知識を付けて欲しいということもあり、参加しました。

【武井】
来年度出場を目指すにあたり、大会の様子を知っているのとそうでないのとでは意識がかなり違ってくることも感じていたので、出場して良かったと思います。

【小林(駿)】
僕は、イメージを膨らませる為に参加しました。EV車は本学に完成品がなく、大会に参加すれば他大学の完成品を見ることができるので、自分たちの目指すべきところの確認もできました。

他大学で見られたもの、得られた学びはありましたか

【武井】
本学の強みは、外装をほぼ内製で製作しているにも関わらず、ハイクオリティなところだと自負しています。大会に持って行った時も、沢山の大学の方に話しかけていただいたことで誇らしい気持ちになっていました。他の大学からも、モーターやバッテリー位置がとても参考になったので、今後もお話を聞いてみたいなと思いました。

【小林(駿)】
やはり部品の配置はとても参考になりました。また、大会の熱気を受けて、同じレーンに立てるように早く走らせたいと強く感じました。

【小林(蒼)】
大会に出場できるチームの少なさを知った時に、本学だけが遅れているわけではないことに正直ホッとしました。しかし、スケジュール設定に関しては遅れていることが分かり、もっとスピード感を持って進めていかなくてはならないと気持ちが引き締まりました。

【野原】
私だけが関係するものになりますが、学生フォーミュラに参加している関東圏の大学生で構成された外部団体に所属しています。主にそこで学び合いや大学間交流を行っているので、現地での開催はとても重要だと感じました。また、電子回路の組み方や部品の発注など勉強になることは多いので。後輩の為にも今後他大学との交流も増やしていきたいです。

来年度の目標や、それを達成するためにプロジェクトで行うことはありますか

【野原】
チームとしては、車検を通る車を作りたいと考えています。そのためにも、とにかく1日でも早く車両を動かしたいと思っています。

【小林(駿)】
チーム全体との関わりが足りないと思っているので、コミュニケーションは積極的に行いたいです。チームの全体把握をし、やりたいと考えているマネジメントもしていきたいと考えています。

【小林(蒼)】
走行データがまだとれていないため、走れる車両が完成次第、より良い走行を実現できるよう設計等考えていきたいです。

【武井】
電子関係を勉強したくて学生フォーミュラプロジェクトに入ったので、個人でも勉強を進めながら、車両完成に向けてチームのサポートをしていきたいと思っています。

チームワークについて、どのような雰囲気ですか

【野原】
楽しんで進めている様子も見られますが、参加するメンバーに偏りが見られます。本来チーム全体で車検に向けて動かなければならないので、各メンバーの思いを聞いた上でベストな組織作りに努めていきたいと思っています。また、卒業までに必要な知識をもっと蓄え、後輩にどんどん引き継いでいきたいです。

学生プロジェクトでの取り組みは大学生活でどのように役立っていますか?

【武井】
学生プロジェクトに入ったことによって、授業の予習と復習が自然とできていることです。プロジェクトでやったことが予習になるときもあれば、授業で教わったことをプロジェクトでアウトプットできるということは、プロジェクトならではだと思います。

【小林(駿)】
僕も同じです。プロジェクトで得たコミュニケーション能力が授業で発揮できました。縦や横の繋がりが出来たことも大きいです。

来年度の目標、目指している人はいますか

【小林(駿)】
1人に絞ることは難しいので、様々な先輩の特性をどんどん吸収していきたいです。

【武井】
父です。分からないことを教えてくれる時もスッと入ってくる分かりやすさでとても尊敬しています。そういう人間に成長したいと思っていますし、自分が目指している企業も父が勤めている企業です。

【小林(蒼)】
僕は卒業生の丸山颯斗先輩(2022年3月卒業)のようになりたいと思っています。チーム内で意見の食い違いが起こった時に、みんなの要望を上手に汲み取って解決してくださったので、自分もチームのバランスを考えられる人になりたいです。

学生プロジェクトの強みや魅力を教えてください

【野原】
就職活動にはかなり強いと思います。エピソードにもなるし、即戦力としての売り込みも出来るところは学生プロジェクトならではだと思います。

【小林(蒼)】
授業では基礎的なことを広く教えてくれますが、学生プロジェクトではさらに深い知識・技能まで蓄えることができます。先輩や先生方に教えてもらうことで、繋がりや顔を覚えてもらえるところも強みだと思います。

【小林(駿)】
僕は、逆に学生プロジェクトに入ってないと意味がないのではないかという話を友人とするくらいに重要性を感じています。授業で出てきた機械を学ぶ際も、何の為に使うのか、その機械によってものづくりの幅がどれだけ広がるのか考えられるようになりました。単位・成績を取るためだけに授業を受けるのではなくて、疑問や目的の為に授業を受ける意識になったのは学生プロジェクトに所属したからだと思います。

【武井】
コミュニケーション能力が上がっているなと思いました。他大学や外部の企業との関わりにおいて、大学生活だけでは得ることのできない能力を学生プロジェクトで得ることができたと思います。

最後に一言お願いします!

【武井】
まだプロジェクトに入っていない人、入ろうか迷っている人に、優しい人が多いよと伝えたいです。誰だって頭ごなしに怒られるのは嫌だと思いますが、まずありません。安心して見学に来てほしいと思います。

【小林(駿)】
学生のうちはどれだけ失敗してもそれが自分の大きな責任にはならないし、失敗からの学びを身に付けることができます。むしろ大学が思う存分失敗できる最後の場所であって、就職してしまうと失敗に対して怖気づいてしまうと思うので、このタイミングで何もしないのはもったいないと思います。なので、何も恐れることなく挑戦する心を忘れないで欲しいです。

【小林(蒼)】
学生プロジェクトは、学費以上の経験を積める場所です。自分の力では手に入れることのできない道具も、プロジェクト予算から出せるので、技能の幅も広がります。

【野原】
小林(蒼)が言った「学費以上」は、個人的には「ものつくり大学の学生フォーミュラプロジェクトに所属すると、学費以上の経験を得られる」のだと思っています。ここまでの支援は他大学と比べてもトップクラスだと思うので、恩返しを出来るように気合を入れて頑張っていきたいと思います。


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大学概要、学科紹介、入試情報など、 詳しくは大学ホームページをご覧ください。
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