学生フォーミュラ「MONO Racing」
学生フォーミュラプロジェクト(MONO Racing)とは
情報メカトロニクス学科では、企画・製作・伝承・予算やスケジュールの管理等々、活動の一切を学生自ら(一応顧問の教員はいます)が主体的に運営する活動(学生プロジェクトと称しています)を積極的に支援しています。ものつくり大学学生フォーミュラプロジェクトMONO Racingは、「全日本学生フォーミュラ大会」への参加を目的とした学生プロジェクトです。
全日本学生フォーミュラ大会では、排気量610cc以下のガソリンエンジンを搭載したフォーミュラタイプのレーシングマシンを自ら設計・製作し、海外を含む他大学(およそ80チーム)と競い合います。
「全日本学生フォーミュラ大会」って?
全日本学生フォーミュラ大会は、優秀なエンジニアの育成を大きな目的として公益社団法人日本自動車技術会が主催する競技会で、学生が仮想の企業を運営するという想定のもと、ものづくり全般に亘る総合力を競います。教室の中だけでは優秀な技術者は育たないことに気付いた米国の自動車技術会が1981年(日本が4輪自動車生産で米国を抜いた翌年)に開催したのが始まりで、現在では世界12か国で開催されています。
大会では初めに車検を受検します。車検はレギュレーションへの適合(ルール違反はないか)、安全性(ブレーキは十分に効くか、カーブで転倒しないか)の確認などを目的としたもので、競技ではありませんが、これに合格しないマシンは会場内でエンジンをかけることができません(従って走行競技に参加できません)。
車検後から(あるいは並行して)競技が進行します。競技では、マシンのコンセプト・設計技術・製造方法やコスト管理などについて、事前に提出した書類と当日の口頭試問で審査する「静的競技」が3種目、実際にマシンを走行させて性能を競う「動的競技」が5種目行われます。
走る性能だけでなく、考え方や作り方まで厳しく評価される点がエンジニアの育成を目的とする学生フォーミュラ大会の特徴です。
競技大会の概要
MONO Racingのマシン作り
MONO Racingのこれまでの主な戦績 | |||||
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2005年 | 4月結成 | ||||
2006年 | 初参加。総合46位 | ||||
2007年 | 完走、総合39位、グッドフレームデザイン賞第2位 | ||||
2009年 | 完走、総合15位、日本自動車工業会会長賞受賞 | ||||
2010年 | 完走、総合18位、日本自動車工業会会長賞受賞 | ||||
2011年 | 総合44位(エンデュランス競技が残り2周で冷却水漏れによりリタイア、他の競技種目は完遂。) | ||||
2012年 | 完走、総合28位 | ||||
2013年 | 完走、総合24位、日本自動車工業会会長賞受賞 | ||||
2014年 | 総合55位 (エンデュランス競技で他大学マシンの火災により競技時間切れ、打ち切りとなり出走できず。他の競技種目は完遂。) | ||||
2015年 | 完走、総合28位、日本自動車工業会会長賞およびスポーツマンシップ賞受賞 | ||||
2016年 | 参加105チーム(海外チームを含む)中総合37位(エンデュランス競技では完走30台中の15位) | ||||
2017年 | 総合48位(エンデュランス競技でエンジンストール・再始動不能。他の競技種目は完遂) | ||||
2018年 | 完走、総合48位、日本自動車工業会会長賞受賞 | ||||
2019年 | 完走、総合55位、日本自動車工業会会長賞受賞 | ||||
2020年 | 大会中止 | ||||
2021年 | オンライン開催、日本自動車工業会会長賞、EV部門ルーキー賞受賞 |
「完走」とは、前述の8種類の競技すべてを完遂することを指します。タイトな大会スケジュールのなか、8種類の競技を、時には車検と同時進行で、トラブルや天候(2010年は会場が台風の直撃を受け、スケジュールを急遽変更して実施されました)にも対応しつつ完遂を目指すには、マシンの出来だけではない、クルーの機転や体力などをも含めた、マシンと人の総合力が問われますので、完走を遂げたチームに対しては特段の敬意が払われます。そのような意味で、我がチームの完走実績は、大変誇るべきものであると考えています。
大会へは毎年新車で参加することと定められています。初めのうちは組み上げるまでで精一杯で、練習や静的競技の準備にまでは手が回らない状態でしたが、経験が伝承されるに伴って次第に要領が良くなり、多少なりともテスト走行を経て大会に臨めるようになったのはチームとしての進歩です。
MONO Racingは質と量において国内トップクラスといえる、ものつくり大学が誇る教育研究機器・実習設備を自在に活用して、他大学のチームが加工できないような部品でも大学内で製作できる部品内製率の高さが特色です。ものづくりに直結する実技・実務教育を重視している、ものつくり大学のカリキュラムの強みが、この部品内製率の高さに表れていると考えています。
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