【知・技の創造】グローバル人材育成

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人材育成と交流事業

ものつくり大学の理念の一つである「技能・科学技術・社会経済のグローバル化に対応できる国際性の重視」を踏まえ、本学では、国際社会において主体的に活躍できる人材の育成を重要な教育目標として位置づけています。

この理念のもと、本学は、異文化および多様な価値観への理解を深めるとともに、国際的なコミュニケーション能力に加え、主体性、課題解決力、協働力、柔軟な思考力を備えたグローバル人材の育成を目的として、国際交流事業を積極的に推進しています。

日本の製造業は1980年代以降、円高や国際競争の激化を背景に海外展開を加速させ、その結果、国内産業の空洞化が進行しました。現在は円安局面にあるものの、海外の生産拠点においても日本のものづくりの品質や技能を維持・発展させることが求められており、現地人材と協働しながら技術や生産システムを高度化できる技術者が求められています。

交換留学を経て成長する学生たち

こうした背景から、本学では、タイ王国バンコクに所在する泰日工業大学(Thai-Nichi Institute of Technology:TNI)と連携し、本学学生の派遣とTNI学生の受け入れを行う相互交流型の留学プログラムを実施しています。

これまでに本学からTNIへは延べ45名の学生を派遣してきました。派遣期間は約2か月で、前半の1か月は、海外での生活基盤を整えるとともに、生活習慣の違いを理解し、インターンシップに必要な基礎的語学力を養うことを目的として、TNIでの学修活動を行います。後半の1か月は日系企業および地元企業でインターンシップ研修を受けます。

派遣された学生を対象に実施したアンケート調査では、海外インターンシップを通じて成長を実感した能力として、「異文化理解」、「コミュニケーション力」、「問題解決力」が特に高い割合を占める結果となりました(図1)。また、ほぼ全員の学生が、現在のキャリア形成に「非常に有用」または「有用」であると回答しました。

(図1)交換留学プログラムを通じて実感したスキル・能力

体験から学びへ

一方、TNIの学生は本学に派遣され、約4か月間にわたる卒業研究を行っています。本学の研究室に所属し、教員の指導のもとで研究活動や実験・製作に取り組むことで、日本のものづくり教育や研究手法、安全管理、チームでの協働の在り方を実践的に学んでいます。これまでに本学に派遣されたTNIの学生数は、延べ57名に上ります。

「百聞は一見にしかず」ということわざのとおり、本交換留学プログラムにおける海外での学びは、実際に見て体験することでこそ得られる気づきに満ちています。こうした体験を積み重ねる学びの旅の中で学生達たちは進化を遂げ、その経験が将来にわたる成長の礎となることが期待されます。

埼玉新聞「知・技の創造」(2026年2月6日号)掲載

Profile

ビチャイ サェチャウ
情報メカトロニクス学科教授

タイ王国King Mongkut’s Institute of Technology North Bangkok卒、東京工業大学大学院博士課程終了、工学博士。

東芝(株)に入社、同大学助手を経て2001年より現職。専門は「制御工学、メカトロニクス」

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ものつくり大学

大学概要、学科紹介、入試情報など、 詳しくは大学ホームページをご覧ください。
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