新潟の橋

下越(2022.6調査)

馬下橋(まおろしばし)は五泉市と阿賀野市を繋ぎ,阿賀野川に架かる4径間鋼ランガー桁橋です.橋長370m,1965年竣工で汽車製造が製作しました.完成後に吊材が風による風琴振動を起こしたことで,耐風工学などの専門書に記載されています.風琴振動対策の一環として水平に部材が設置されています.架橋後半世紀が経過し,老朽化が進むとともに幅員狭小で歩道がないことから,架替に向けた取り組みが行われています.

馬下橋
馬下橋
馬下橋
馬下橋
馬下橋

石間釣浜橋(いしまつりはまばし)は東蒲原郡阿賀町釣浜-石間の阿賀野川に架かる磐越自動車道の鋼4径間連続非合成箱桁橋です.阿賀野川SA – 安田IC間に位置します.支間長が長い桁橋では床版に鋼床版を採用しますが,本橋は寒冷地であることから路面が凍結しやすい鋼床版を避け,1期橋では鉄筋コンクリート床版を,2期橋では鋼・コンクリート合成床版を採用しています.1996年に磐越自動車道の津川IC – 安田IC間を暫定2車線で開通し,その後,阿賀野川SAの周辺の4車線化に伴い2004年に2期線が施工されました.

石間釣浜橋
石間釣浜橋
石間釣浜橋

鹿瀬橋(かのせばし)は東蒲原郡阿賀町の阿賀野川に架かる吊橋です.1952年10月の竣工で、横河橋梁製作所の施工です.橋長172.3mです.交通量の増加に伴い1978年に鹿瀬大橋が架橋されたため,現在は歩道橋として使用されています.1981年に橋床をオープングレーチングに改修して耐風安定性を向上させました.

鹿瀬橋
鹿瀬橋
鹿瀬橋

菱潟大橋(ひしがたおおはし)は東蒲原郡阿賀町豊実の阿賀野川に架かる国道459号線上の橋です.橋長262.16 mの県内初の中路式ローゼ橋で,架橋当時県内最長の支間長180 mを誇っていました.1980年竣工で,横河橋梁製作所の施工です.

菱潟大橋

徳石大橋は東蒲原郡阿賀町豊実の阿賀野川に架かる国道459号の橋長154.6mの県内初のニールセンローゼ橋です. 1979年竣工,住友重機械工業の施工です.豪雪地帯にあるためアーチ部のストラットは傾斜をつけ,雪覆いが設置されています.

徳石大橋
徳石大橋
徳石大橋

船渡大橋(ふなとおおはし)は東蒲原郡阿賀町豊実の阿賀野川に架かる国道459号の橋長172 mのニールセンローゼ橋です.渡船に頼らざるを得ない地域でしたが,道路改良に伴い阿賀野川上流側から順に豊実1号橋(徳石大橋),豊実2号橋(船渡大橋),豊実3号橋(菱潟大橋)の3橋を阿賀野川に架橋する計画がなされ,1988年の船渡大橋の竣工をもって事業が完成し全区間で車両の通行が可能となりました.

船渡大橋
船渡大橋

新渡大橋は東蒲原郡阿賀町の阿賀野川に架かる橋長170mのニールセンローゼ橋です.耐候性鋼を用い,徳根と新渡の両集落を結び国道459号に抜けられるようになりました.横河ブリッジと巴山組による異業種JVによる上下部工一体施工で,2004年の竣工です.

新渡大橋
新渡大橋
新渡大橋
新渡大橋

千眼堂吊橋は燕市にある国上山の中腹にあり,朝日山展望台と五合庵を結ぶ長さ124mの赤い吊橋です.橋が架かる「千眼堂谷」に因んで名付けられました.江戸時代の僧侶で歌人の良寛(りょうかん)が長く過ごした五合庵(再建)は「一日に五合の米があれば良い」として暮らしていたことからその名が付きました.東綱橋梁の施工で,1991年4月竣工です.

千眼堂吊橋
千眼堂吊橋
千眼堂吊橋
千眼堂吊橋

中越(2022.6調査)

長生橋(ちょうせいばし)は長岡市の信濃川によって川東(かわひがし)と川西(かわにし)に分かれているふたつの地域をつなぐ重要な橋です.初代は1876年完成の木橋で信濃川に架けられた最初の橋でした.1914年の大洪水で橋の大半が流失,但馬(現在の兵庫県)の杉を使用した2代目の橋は1915年に竣工し,橋長872.7mは当時の木橋としては日本最長でした.3代目となる現在の橋は1937年竣工,日立造船が製作を担当した下路式ゲルバー鋼ワーレントラス橋です.橋長850.8m,幅員7.0mで1972年に歩道橋が加えられ現在の姿となっています.下流側には国道351号の大手大橋,上流側には国道404号のフェニックス大橋がそれぞれ架橋されています.毎年8月2日と3日に行われる大花火大会では「ナイアガラ花火」が架かる橋としても有名で,長岡市のシンボルになっています.2013年に土木学会選奨土木遺産に認定されました.

長生橋
長生橋
長生橋
長生橋
長生橋の補修工事部
長生橋
長生橋

夕凪(ゆうなぎ)の橋は出雲崎町の道の駅「越後出雲崎 天領の里」の敷地内にある桟橋です.広場から日本海へ延びる長さ102mの橋で床版や高欄にFRPを用いています.欄干に鎖を結び鍵をかけると恋が成就するとして若者に人気のスポットになっています.日本海に沈む大きな夕日を見ることができます.

夕凪の橋
夕凪の橋
夕凪の橋
夕凪の橋

上越(2023.7調査)

高田城址公園は上越市本城町にある徳川家康の六男,松平忠輝公の居城として築城された高田城の跡に造られた公園です.極楽橋は1614年の高田城が築城した際に,二の丸から本丸に通じる木橋として架けられました.1908年に高田城に入城した陸軍第十三師団によって土塁が切り開かれ堀を埋め立てた際に極楽橋は姿を消しています.現在の橋は,開園50周年及び市制30周年を記念して2002年に復元されたものです.復元工事を行う前に行った発掘調査では3列に並んだ橋脚が見つかっています.

 

極楽橋
極楽橋
極楽橋
極楽橋
極楽橋(一部部材を取り換えています)
極楽橋説明板

謙信公大橋(けんしんこうおおはし)は上越市の関川に架かる橋長241.4 m,幅員28.0mの橋です.遠景の妙高連峰をイメージした大小2連の単弦ローゼ橋で,風景に溶け込む塗装は蒸栗色(むしぐりいろ)が採用されました.2004年度土木学会田中賞(作品部門)を受賞しています.

謙信公大橋
謙信公大橋
謙信公大橋
謙信公大橋
謙信公大橋

 

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