グアムの橋,建造物

グアム(2022.11調査)

米国領グアムの首都であるハガニアには,過去のスペインの歴史を示すさまざまな建造物があります.サンアントニオ・ブリッジは代表的な建造物です.この石橋は1800年にスペイン総督によってハガニア川に架けられました.州知事の名前にちなんで,サンアントニオ橋と名付けられました.第二次世界大戦中のグアムの戦いを含む150年の歴史を生き延びました.戦後,ハガニア川は付け替えられ,現在はシレナ公園の中心に保存されています.ハガニア川沿いに住んでいたシレナという少女が人魚になったという地元の伝説があります.

サンアントニオ・ブリッジ

サンアントニオ・ブリッジ
サンアントニオ・ブリッジ
サンアントニオ・ブリッジ
人魚像
サンアントニオ・ブリッジの銘板

 

水中展望台があるフィッシュアイ・マリンパークへ行くための海中鋼橋があります.海中展望台では,水深 30フィートの様子が見れるとのことです.海底の360度の景色を見て,エメラルドの見事なグラデーションを観察できます.この桟橋は少し腐食が見られますので,メンテナンスが必要になります.

フィッシュアイ・マリン・ブリッジ
フィッシュアイ・マリン・ブリッジ
フィッシュアイ・マリン・ブリッジ
フィッシュアイ・マリン・ブリッジ
フィッシュアイ・マリン・ブリッジ

 

グアム南部,ウマタック湾湾岸のソレダッド砦へ続く道路に,スペイン風のウマタック橋があります.この橋は1980年代に造られました.ウマタック湾に注ぐラエラエ川に架かる橋で,橋の両端に同じデザインのタワー付きアーチが2つ造られています.グアムのスペイン統治時代を偲ばせるもので,ロンドンのタワーブリッジを連想させるヨーロッパ調のデザインと,カラフルで陽気な観が特徴となっています.

ウマタック・ブリッジ
ウマタック・ブリッジ
ウマタック・ブリッジ
ウマタック・ブリッジの銘板

 

グアム島南部のジャングルの中に,2つの美しいタロフォフォの滝があります.大きな滝は幅約20m,高さ約9mあり,グアム最大級の大きさを誇ります.滝の近くには人道吊橋があります.この橋はワイヤーの上に木製板を並べただけの簡易なもので,補剛桁が無いので足元が大きくたわみます.

近くには元日本兵の横井庄一さんが28年間にわたって潜伏生活を送っていた竪穴住居跡があることでも有名です.森の中を少し歩くので自然散策ができます.

タロフォフォの滝
タロフォフォの滝
タロフォフォの滝
タロフォフォ・ブリッジ
タロフォフォ・ブリッジ
タロフォフォ・ブリッジ
タロフォフォ・ブリッジ
タロフォフォ・ブリッジ
横井庄一さん紹介写真
横井庄一さん潜伏の竪穴住居跡

 

首都ハガニアにあるグアム・ミュージアムは,美しさ,エレガントさを兼ね備えた建築物です.レセプション,ディナー,ウェディングの会場になります.最先端技術を取り入れており,カンファレンス,ワークショップ,セミナー,プレゼンテーションに向いているそうです.屋根の形がユニークなPC構造です.

グアム・ミュージアム
グアム・ミュージアム
グアム・ミュージアム

 

それぞれの祖国に忠誠心を掲げて散華したすべての御霊を手厚く慰めるとともに,日米両国の友好と世界平和に願いをこめたシンボルとなる記念塔をお互いの協力によって建てることになり,昭和45年5月にグアム平和慰霊公苑が完成しました.塔の高さは約15mあって地下は納骨堂になっています.戦没者の遺骨収集を行い,ここに安置されています.デザインは慰霊と平和の願いを表す合掌をモチーフにしたとのことです.

グアム平和慰霊公苑の建設費と管理費等は,すべて日本全国の篤志家から寄せられた貴重な浄財でまかなわれています.

戦没者慰霊塔
戦没者慰霊塔

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