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吉野彰さんノーベル化学賞受賞に寄せて「EV用電池の未来と学生フォーミュラへの夢」

2019.10.25

●シリーズものつくり学●
旭化成名誉フェローの吉野彰さん(名城大学教授)が、ノーベル化学賞を受賞されました。
私たちの暮らしの革命をもたらしたリチウムイオン電池。トヨタ自動車勤務経歴を持つ本学の小塚高史教授に、今回の受賞についてメッセージをいただきました。

今回リチウムイオン電池(以降LIB)の開発・普及に多大な貢献を果たした吉野彰さんらにノーベル賞が贈られたことは、ものづくりを目指すエンジニアリングの世界にも大きな意味がある。すでにスマートフォンやパソコンで当たり前に利用されているLIBは、私たちの生活にはなくてはならないものになりつつあると同時に、今後その重要性はさらに高まる。台風15号、19号でより身近なところで感じられる海水温上昇による気象変動、その原因である地球温暖化は今後誰もが人類の一員として考えなければならないことであり、自動車産業の世界でも脱化石燃料の取り組みは必須である。メーカー各社は生き残りをかけ必死の開発を進めており、中でもLIBのさらなる進化は自動車、電機分野の業界の大命題である。今回この分野の科学者・エンジニアがノーベル賞を受賞したことは、人類の未来に向けた技術進化の方向性にとっても大きな意義を持つのではないのだろうか。
電池について本学では、「電気電子技術」や「自動車工学」の講義で基本技術とその製造工程について解説している。また学生プロジェクトのひとつ「学生フォーミュラ」ではLIBを搭載したEV(電気自動車)クラスへの出場を大きな目標として、日々研さんを重ねているところである。

未来を担うエンジニア、その卵たちの諸君(そしてその卵を育てている私たち教員も)、この受賞を刺激に励みに、毎日は小さな一歩一歩かもしれないが自身の研鑽に取り組んでゆこう。

総合機会学科教授 小塚高史

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