工学ってなあに?
~工学の魅力を見つけよう~
工学は、社会で必要とされるモノやサービス、快適な環境を構築する学問です。今までの工学というとメカニカル系のイメージですが、プログラミング等の発展により、日常の疑問や社会的な課題を解決する力やあなたのアイデアを形にするイメージに満ちています。ものつくり大学は、“ものづくり”のプロセスを通して、工学の楽しさや可能性を学ぶことができます。アイデアが形になり、それが実際に動く瞬間の感動は格別です。 不可能を可能に、不便を便利にする工学の世界に触れてみませんか?
工学の魅力
1. 世の中を変える力
工学は、スマートフォンや電気自動車、再生可能エネルギー、環境に優しいサステナブル建築など、私たちの生活を便利で豊かにするものを生み出す学問です。日々の生活の中で「こうなったらもっと便利なのに」と思ったことを実現させ、想像を超える発明を可能にします。スマートフォンが私たちの生活を一変させたように、あなたのアイデアが世界を変えるかもしれません。
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情報メカトロニクス学科では・・・「創造プロジェクト」
チームでのディスカッションを通じて「世の中にまだ無いけど、あったら便利なもの」を考え、自分たちが発案したアイデアの開発を行います。企画、構想、設計を行い、さらに実際に製作、検査、性能評価を行い、成果を発表します。 -
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建設学科では・・・「環境設計および実習」
建物の運用エネルギーで大きな割合を占める冷暖房負荷や、快適感に大きく影響する室温変動について演習を通して学び、これからの省エネ設計に必要なスキルを身に付けます。 -
2. 問題解決力が身につく
「どうすれば環境に優しいエネルギーを作れるか?」「災害に強い街をどう作るか?」こうした課題に取り組む中で、課題を発見し、解決する方法を考える力が身につきます。問題解決には、観察力、分析力、そして実行力が必要です。こうした力は工学を学ぶうちに自然と磨かれていきます。
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情報メカトロニクス学科では・・・「エネルギー工学」
環境・資源・機器をエネルギーの観点から分析し、現代世界の抱えるエネルギー問題を理解します。火力・水力・原子力発電だけではなく、再生可能エネルギーや省エネなど地球温暖化対策や環境への負荷軽減による持続可能性について学びます。 -
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建設学科では・・・「地震防災工学」
世界有数の地震国である日本の耐震構造や耐震設計を理解するため、地震・地震動、耐震・免震・制震構造の基礎的知識を学習します。振動模型を制作して「耐震」を体感することにより、日本の先端的な安全・安心技術に触れます。 -
3. あなたの個性を活かせる
工学の世界では、アイデアを出すのが得意な人、チームで協力することが好きな人、細かい設計にこだわる人など、それぞれの得意分野で自分の個性を活かすことができます。工学には創造性だけでなく、協調性やリーダーシップも求められます。あなたの得意な分野を伸ばしながら多彩なスキルを身につけることができます。
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情報メカトロニクス学科では・・・「学生プロジェクト」
大学のカリキュラム以外にも、ものづくりに挑戦できるフィールドがあります。学生プロジェクトは、学生自身が興味のある分野について、企画・製作・研究などを主体的に行う活動です。NHK学生ロボコン、学生フォーミュラ、宇宙研究開発、MDP(ものつくりデザインプロジェクト)など様々な活動があり、チームや個人でものづくりを行っています。 -
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建設学科では・・・チームでの実習
多くの建築物は一人では作ることができません。そのため、建設学科の実習はチームで1つのものを作り上げる実習が多くあります。例えば、「仕上基礎および実習Ⅴ」では、コンクリート製のモニュメントをチームで制作します。図面や施工計画の重要性を認識するとともに、チームの皆で確認しながら制作することで知識が定着します。 -
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4. さまざまな分野に広がる未来
工学を学ぶことで、自動車メーカーや家電メーカーだけではなく、医療、環境、宇宙開発、建築デザイン、橋梁などのインフラ整備など、さまざまな分野で社会に貢献できます。さらに、工学の知識は起業や研究の分野でも活かされます。自分のアイデアをビジネスにしたり、世界を驚かせる研究を行ったりする道もあります。
ものつくり大学で学べる8つの工学分野
ものつくり大学の技能工芸学部には、情報メカトロニクス学科と建設学科の2学科があり、2年生の後半からそれぞれ4つのコースから主専攻を選択します。両学科の各コースについて分かりやすく解説します。
【情報メカトロニクス学科】
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■ AI・情報システムコース
現代の社会では、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)、データサイエンスの進化によって、さまざまな現象を見つけたり分析したりして、物ごとを効率よく動かす技術が進んでいます。その結果、自動運転や介護のサポート、遠く離れた場所での医療など、私たちの生活をもっと便利にするシステムが広がり、工場や農業、建設機械でもシステムの自動化が進んでいくでしょう。
このような背景から、このコースでは、最新の自動化技術を学ぶために、AIやデータサイエンス、IoTといった技術を組み合わせたICT(情報通信技術)を実践的に学びます。そして、AIやIoT、データサイエンスを使いこなして、新しいデジタル社会をリードできる専門家を育てることを目指しています。 -
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■ ロボットシステムコース
ロボット開発の分野では、世界的にも、ハードウェアとソフトウェアの両方の専門知識を持ち、現場での経験を活かして工夫や改良を続けられる技術者が求められています。そのため、このコースでは、ハードウェアに関する3D設計、自動制御技術、ロボット技術・センシング技術、オペレーション技術などに加え、ソフトウェア関連技術としてロボット言語・組み込みシステム、C言語やPythonプログラミングなどを実践的に学びます。
これにより、ロボットや自動化システムの設計・開発を通して、未来の豊かな社会を支える専門家を育てることを目指しています。 -
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■ 機械デザインシステムコース
ものづくりの分野では、企画から製作までの全体を見渡し、使う人や環境との調和を考えながら機械を設計・製作できるデザイナーが求められています。
この機械デザインコースでは、機械を設計・製作するために必要な技術やスキルだけでなく、企画やデザインから製作までのすべての流れを学びます。実践的な学習を通じて、現代社会や人々のニーズに応える新しいアイデアを形にできる専門家を育てることを目指しています。 -
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■ 生産システムコース
このコースでは、機械加工の基本技術をベースに、製造ラインの設計、品質管理、生産管理といったマネジメントの方法を学びます。そして、効率的なものづくりを提案し、そのための環境を整える力を身につけます。
授業では、実際の製造現場で使われる最新の機械や測定機器を使った実践的なカリキュラムが用意されています。また、経験豊富な教員の指導を受けながら学ぶことで、即戦力となる生産技術者を育てます。このコースの特長は、世界的に注目されている「トヨタ生産方式」をはじめとしたものづくりのマネジメントについて本格的に学べることです。 -
【建設学科】
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■ 木造建築コース
木造建築技術は、古代から現代まで受け継がれてきました。伝統的な構法に加えて、木造軸組構法や枠組壁工法、耐震性に優れた新しい構法、さらには大規模な都市木造を実現するハイブリッド構法など、さまざまな技術が生まれています。このように、木を活かした建築は今後さらに発展すると期待されています。
このコースでは、実践的な授業を通じて、木造建築に関する専門的な技術や知識を身につけます。これにより、戸建住宅や木造集合住宅、大規模な木造公共建築、社寺建築のほか、歴史的な建物の保存や修理に携わることができる専門家を育てることを目指しています。 -
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■ 都市・建築コース
イギリスの産業革命をきっかけに、新しい建材である鉄と鉄筋コンクリートが登場しました。生産技術の進歩により、18世紀後半には世界初の鋳鉄製アーチ橋が実現し、19世紀後半には鉄筋コンクリート造の建物も登場しました。これらの新建材の特徴は、自由な形を作り出せること、広い空間を確保できること、そして災害に強いことです。そのため、これらは現在、都市を形作る建物や構造物の主流となっています。
このコースでは、実践的な授業を通じて、都市や建築に関する専門的な技術や知識を学びます。これにより、大規模な集合住宅や商業施設、公共建築、医療・学校建築のほか、社会基盤となるインフラ構造物の建設事業や都市計画に携わることができる専門家を育てることを目指しています。 -
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■ 仕上げ・インテリアコース
建築を風雨から守り、その美しさを引き立てる仕上げやインテリア技術。仏教伝来に伴って造立された日本の古代寺院建築も木材を朱塗りにすることで、装飾と防腐の役目を持たせていました。このように、建築物の保護と美しさの追求は、人々の豊かな生活に欠かせないものであり、古今東西の永遠の課題であると同時に、大きな可能性を秘めた分野でもあります。
このコースでは、実践的な授業を通じて、仕上げやインテリアに関する専門的な技術や知識を学びます。これにより、建築物の内外装のほか、家具製作やランドスケープの整備など、さまざまな分野で活躍できる専門家を育成することを目指しています。 -
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■ 建築デザインコース
古くから、建築デザインは環境と共生するありかたを模索してきました。特に日本では、自然を敬い、四季の変化に対応するために、五感を使った豊かな感性と細やかな気遣いによって建築がつくられてきました。建築を作る際には、安全性、機能性、耐久性、デザイン性に加えて、現代では地球温暖化やサステナビリティ、省エネルギー、住民の健康など、さまざまな要素を考慮する必要があります。
このコースでは、実践的な授業を通じて、環境や建築デザインに関する専門的な技術や知識を学びます。これにより、戸建住宅、集合住宅、商業施設、公共建築、医療・学校建築などの分野で活躍し、さらに地球規模の環境問題にも取り組むことができる専門家を育成することを目指しています。 -
ものつくり大学の工学を動画で体験する
ものつくり大学では、工学を基礎から実践までしっかり学ぶことができます。オープンキャンパスや工学探究ワークショップでは、模擬授業を体験することができます。ここでは、その一端を動画で紹介します。
あなたも、ものつくり大学で未来をつくる力を身につけてみませんか?
【建設学科】
Design for the other 90%
(世界を変えるデザイン)
今井 弘 教授
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私たちにとって当たり前の製品は、全世界の大半の人々には全くと言っていいほど縁がない。 本当に必要なものとは何か?「もの」を作るうえでデザインの役割は欠かせない。 シンプルなデザインが人々の生活を大きく変える。この世界の「本当のニーズ」に目を向け「Design for the other 90%」を考える。
美しい橋のデザイン
– 模型から学ぶ橋のおもしろさ –
大垣 賀津雄 教授
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鋼橋模型コンペ2024で美観部門優勝した橋の組立を行います。そしてコンペ優勝した美しい橋について、デザインするプロセスや努力した点を説明します。 最後に橋のデザイン演習を行います。説明する学生は元々高校時代は文系で、とても楽しく学ぶことができます。
名作椅子の座り比べ
佐々木 昌孝 教授
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毎日の暮らしに欠かせない椅子。「名作」といわれる有名なデザイナーズチェアは一体どんな座り心地なのでしょうか? ものつくり大学が所有する名作椅子を座り比べて、あなたにとっての「快適な一脚」を探してみましょう。
【情報メカトロニクス学科】
designの世界
レーザー加工機を体験しよう
松本 宏行 教授
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木材やアクリルなどのいろいろな素材をカット・彫刻できる「レーザー加工機」を紹介します。 キーホルダーやネームプレートなどの細かいデザインも正確に再現し、複雑な形も簡単にカットできます。 アイデア次第で「世界に一つだけ」のオリジナルな作品もできます。 レーザー加工機で広がる「designの世界」を体感してください!
鋳造からはじめる
デジタルものづくり
岡根 利光 教授
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鋳造は,金属を溶かして鋳型に流して固める技術です。鋳型の形に合わせて自由な形の金属の部品を創りだすことができ、自動車や建設機械、航空機など様々な機械の部品として使われています。自動車も電動化が進んでいますが、効率良く走り性能の良い自動車を造るために、3Dプリンターやコンピュータシミュレーションなどのデジタル技術を活用して軽く、高性能、高品質な鋳造製品が造られています。
ロボットアームを動かそう
細合 晋太郎 講師
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近年、産業用途に限らずレストランやエンターテイメントなど様々な分野でロボットが活躍しています。 本講義では小さなアーム型ロボットを使って、ロボットに動作を覚えさせたり、簡単なプログラミングを通してロボットを動かす演習を行います。 事前知識は不要です。実際にロボットを動かしてみて、身近なロボットがどのように動作しているのか体験してみましょう。
文理選択に迷う高校生、ものづくりに興味のある文系の高校生、高専生や保護者の方などを対象に工学探求ワークショップを開催しています。工学分野の学びの一端を楽しく体験するワークショップや、学部の応用課程で設置する8つの専門コースの紹介など、「ものつくり大学の工学」を体験することができます。
開催スケジュール
参加者アンケート
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【受付時間】月~金曜日 9:00~17:30
〒361-0038
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