第4回ものつくり大学高校生デザインコンテスト
結果発表
審査結果のご報告
このコンテストは、高校生に身近にある好きなものなどから「カワイイ」と感じるものを掛け合わせた「デザイン」することの楽しさを体感してもらう機会を提供することを目的に開催いたしました。たくさんのご応募をいただきました。誠にありがとうございました。ここに、その審査結果をご報告いたします。
1.デザインコンテスト審査結果の概要
- 応募期間中(2026年4月1日から6月30日)に、144作品の応募がありました。
- 2026年7月6日に審査員による投票ならびに協議を行い、最優秀賞・優秀賞・佳作を検討しました。
- 入賞作品は下表のとおりです。各賞の賞状および景品は応募者の所属校へ送付します。
- 次年度もコンテスト形式で実施します。募集の概要については、別途HPにて掲載いたします。
入賞作品一覧
| 部門 | 受賞 | 作品タイトル | 高校名 |
|---|---|---|---|
| アイデア | 最優秀賞 | 「チン!と完了」TO DO LIST | 取手松陽高等学校 |
| 佳作 | 海の記憶をまとう魔法瓶 | 鹿島朝日高等学校 | |
| 佳作 | のびーる!レッサーパンダパスケース | 足利工業高等学校 | |
| ものづくり | 優秀賞 | 祭礼山車屋台模型 | 湘南学院高等学校 |
| 佳作 | CardsQueen | 三本木高等学校 | |
| フォト | 優秀賞 | 海 | 越生翔桜高等学校 |
| 佳作 | まだ見ぬ向こうへ | 取手松陽高等学校 |
2.デザインコンテスト講評
全体総評
この度は、第4回ものつくり大学高校生デザインコンテストに応募総数144点(32校)のご応募をいただき、誠にありがとうございました。厳正なる審査を行いました結果、最優秀賞1作品、優秀賞2作品、奨励賞4作品を選出いたしました。「ものづくり部門」では、どの作品も細部までこだわって表現されており、完成度の高さが印象的でした。「アイデア部門」では、動物をモチーフにした作品が多く、コンテストの趣旨通り、かわいさの中にも独自のアイデアを 数多く感じました。「フォト部門」では、家族や友人との日常の一コマや、思わず「かわいい」と和んでしまう動物や、鮮やかな風景を表現した作品が見事でした。 今回のコンテストでは、皆さんの素晴らしい創造性を感じる作品を多数応募いただき、ありがとうございました。
委員長 佐久田 茂
授賞作品講評

本作品は、チンアナゴの生態を着想源としたバイオミミクリーのデザインである。危険を感じると砂に隠れるという特性を、「To doリストが完了すると砂に沈む」という逆転的な行動へと再解釈しており、発想の独自性が高い。応募作品の多くがアイデアスケッチ段階に留まる中、実際に造形し、使用可能なプロダクトとして成立させている点も評価できる。粘土に着色したチンアナゴの造形は愛らしく、コンセプトのユーモアと造形的魅力が調和している。商品化の可能性も十分に感じられる作品である。ただし、水族館でゆらゆらとのんびり顔を出しているチンアナゴを見かけた瞬間に、To doリストを思い出してしまいそうではある。こちらがチンアナゴを見ているのか、チンアナゴがこちらを見張っているのか―――そんな錯覚すら覚える作品である。
審査員 今井

海洋ごみ問題をテーマに、イラストやコメントが丁寧に描き込まれており、見る人を惹きつける作品となっています。とくに「海から、あなたのそばへ。」の①〜④で、海洋プラスチックがチャームへと生まれ変わる流れを、順序立てて分かりやすく説明している点が優れています。楽しみながら環境問題やリサイクルの仕組みを学べる構成であり、イラスト・文字・レイアウトが一体となって、作品全体のメッセージを効果的に伝えています。環境への関心を自然に高める、完成度の高いデザインです。作品を通して、一人ひとりの環境への意識や行動につながることが期待されます。
審査員 大竹

今年の「アイデア部門」は力作が多く、賞の選定では、単に「カワイイ」だけでなく、その形に必然性を与えるアイデアやコンセプトを重視しました。本作品は、忘れ物になりがちな小物をポーチにまとめ、存在感のある外形によって持ち忘れを防ぐ発想が秀逸です。さらに、リール機構を取り入れた点も高く評価されました。
審査員 町田

山車模型の制作、細部までこだわりが感じられる、とても素敵な作品です。山車に掲げられた提灯の文字まで一つひとつ丁寧に表現されており、地域のお祭りの活気や伝統的な雰囲気が生き生きと伝わってきます。事前のリサーチや地域への愛着がうかがえます。完成度の高い模型を作り上げた経験は、製作者にとっても大きな財産となるものと思います。作品を取り組む過程で育んだ集中力と表現力を今後の制作活動にも活かしてください。
審査員 松本

「Cards Queen」は、トランプカードという身近な素材を巧みに組み合わせ、生命感あふれる立体作品へと昇華させています。しなやかに伸びるフォルムは、花のようにも女王のようにも見え、見る人の想像を豊かに広げます。カードの模様を生かした統一感のある造形と、高度な組み立て技術が作品の完成度を高めています。平面のカードに新たな命を吹き込み、「素材の可能性」を見事に引き出した、創造性と表現力に優れた作品です。
審査員 三原

写真からは、朝日か夕陽かは特定できない。しかし、あえて“朝日”と仮定してみると、途端に壮大な物語が立ち上がる。日本の東側の太平洋から登る朝日の向こうには、はるかアメリカ大陸が存在する。そう考えると、海を見つめる少女の背中に書かれたHello L.Aの文字が、まるでその先のロスアンゼルスに向けた挨拶のようにも見えてくる。もちろん、これが夕陽だったらこの壮大な物語は成立しないかもしれない。子どもが海を眺める時間としては夕方の可能性も高い。しかし、朝日と想定することで、この一枚は少女の視線と地理がつながり、未来へ伸びるスケールの大きい想像を許してくれる。
審査員 今井

「まだ見ぬ向こうへ」と題された本作は、愛らしい表情を捉えただけでなく、レッサーパンダの自然な仕草が見る人の想像力を引き出す作品でした。適切なフォーカスで背景を整理した構図によって視線が被写体へ自然に導かれ、柔らかな光が毛並みの質感を豊かに表現しています。背景の色彩までもレッサーパンダと同期され、ヴィネットも効果的です。一瞬のタイミングを逃さず捉えた撮影技術と、動物の魅力を人間的ともいえる物語性のある一枚へと昇華させた表現力が高く評価されました。
審査員 岡田



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