ものつくり大学 INSTITUTE OF TECHNOLOGISTS

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キャンパスライフ

学長から在学生へのメッセージ

学生諸君
-ものづくりの未来を担うテクノロジスト-


ものつくり大学
学長 赤松 明

本学の原点を少しお話しします。我が国の生産年齢人口(15歳~64歳)の減少は、少子高齢化による影響ばかりでなく、国内のものづくり産業の空洞化や団塊世代の定年退職による産業技術者の不足などに起因しています。そこで、20世紀が終わる頃ものづくりを基盤とする産業の重要性が見直されました。1999年「ものづくり基盤技術振興基本法」が成立し、同法に基づく2000年「ものづくり基盤技術基本計画」において「ものつくり大学」の取り組みの支援と人材育成機能の積極的活用が提言されました。そして、国(文部科学省、厚生労働省)、自治体(埼玉県、行田市)、そして産業界(トヨタ自動車、日立製作所、清水建設など)のご指導とご支援を賜り、2001年に本学は開学しました。

本学の和名「ものつくり大学」は、哲学者の故梅原猛先生 (ものつくり大学初代総長)によって命名されました。また、梅原先生は本学の校歌を作詞され、特に3番の歌詞は以下のように記されています。ここには、ものつくりの大切さ、「理論」と「実践」が車の両輪のように一体化した知行合一を旨とした教育がこれからの我が国にとって必要であり、本学はそのために設立されたと謳われています。

この道(*ものつくりの道)の すたれなば
国の滅びは きたるらん
身と心 一つなる
にゅうものつくり 世直しの
たくみのわざを われらつくらん

*筆者注

一方、英語名「Institute of Technologists」は、社会生態学者であった故ピーター・F・ドラッカー先生によって名付けられました。このTechnologists(テクノロジスト)は、知識労働と肉体労働の両方を行える人を指し、ものづくりへの誇りと真摯さを身につけ、自らに一流の仕事を要求し、常に基準を高く定め、ものづくりにアプローチする人のことをいいます。本学に在学する諸君が卒業するとき安心して仕事に従事するために、次の能力が求められています。

  1. ものづくりを実践することから得られる創意工夫する力(現場力)
  2. 課題を見い出しチームで協力したり、リーダーとなって解決する力(課題設定・解決力、マネージメント力)
  3. 困難に向き合い乗り越える力(耐力、胆力)
  4. 異文化など多様性を受容、尊重でき、科学技術、社会経済のグローバル化に対応できる力(協調力)
  5. 価値観の異なる相手とも双方向で真摯に学び合える力(コミュニケーション力)

この人材こそ、本学建学の基本理念に則り育成しているテクノロジストにほかなりません。さらに、AIをはじめとする一連の技術革新の第4次産業革命を担うのは、本学を卒業されたOBやOGの皆さま、それに続く卒業生の皆さまでなければなりません。

開学から20周年が間近に迫っています。いままで多くの諸先輩のご努力や関係各位の労に報いるため、同窓会はじめ教職員が一丸となって優秀なテクノロジストを世に輩出し続け社会に貢献しなければなりません。そのためには、今以上に教員と職員が一体(教職協働)となり真摯な気持ちを持ってテクノロジストの卵である諸君をテクノロジストとして育成したいと思っています。

そこで、諸君は、ものづくりへの誇りと真摯さを身につけ、自らに一流の仕事を要求し、常に基準を高く定め、知行合一の精神を自分のものとして、社会で活躍するとき「私が、ものつくりの将来を背負って立つぞ」という気概を常に持ち続けられるよう、決して長くない学生時代を有意義に過ごして頂きたいです。

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