ものつくり大学 INSTITUTE OF TECHNOLOGISTS

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ETロボコンプロジェクト

ETロボコンとは?

ETロボコン大会は、一般社団法人 組込みシステム技術協会が主催する競技であり、マイコンを用いた組み込みソフトウェアの技術を競い合うことで若手エンジニアの育成を目指しています。ETはEmbedded Technologyの略、つまり組み込みソフトウェア技術という意味で、マイコンやPICなどに対する制御プログラムのことを指しています。ETロボコン大会には、毎年、日本全国から360以上のチームが参加します。参加チームは高校チーム、大学チーム、ソフトウェアを専門とする企業のチーム、個人参戦とバラエティに富んでいます。

各チームレベルに応じて、デベロッパ部門のプライマリクラス(初心者向け)、アドバンスドクラス(上級者向け)、アーキテクト部門(ロボットによる走行後の自由演技に特化)、と3種類のエントリーが可能です。また、競技は走行競技と、モデル競技に分かれます。

走行競技では、LEGO社のマインドストームを用いたロボット(写真1)のワンメイク(市販キットを使った統一規定の機体を使う)レースです。機体は全チーム共通だとすると何を競い合うのか。実はロボットの中にインストールする制御プログラムの違いを競い合います。ロボットは黒いラインをトレースしながらコース(写真2、3)を走破し、難所と呼ばれる階段や、ジャンプ台、ゲートなど難所をクリアすることで総得点を競い合います。つまり、ラインをトレースしたり、難所をクリアしたりするときにプログラムが優秀であればあるほど強い機体となるのです。ライントレースは主に赤外線センサを用いて制御を行います。赤外線センサはその場の光の加減により大きく値が変わってしまうため、各チームどんな状況でも安定してライントレースするための工夫をプログラム上で行います。また、ラインは直線だけでなく曲線もたくさんあるため、2輪の動力源であるモータの制御も必要です。プライマリクラスでは、自立して走る走行機体のため、機体が倒れないように加速度センサを用いた制御も行います。ライントレースだけでもこれだけ多くの制御が必要です。更に難所のクリアとなると、超音波センサで障害物をよけたり、機体自体が現在コース上のどの地点にいるのかを把握させたりと、さらに高度で難解な制御が必要です。このようにETロボコンの競技はプログラミングの観点からも、制御の観点からもかなり高度な知識と技術が要求されます。

写真1 LEGO社のマインドストームを用いたロボット

写真2 コース

写真3 コース

一方、モデル競技はロボットにインストールするプログラムの組み方を競う競技です。ただ単に目的の制御にあったプログラミングを行うわけではなく、組み込みソフトウェア協会が推奨する「UML」という手法を用います。UMLはUnified Modeling Languageの略で統一モデリング言語と訳されます。これは、プログラミングを行う際に、開発に関わるすべての開発者が、統一的な環境において、あたかも絵を描くかのようにプログラミングを行うことができます。皆さんも他人の書いたプログラムを見てわかりにくいと感じたことはありませんか。UMLを用いると、複数人で開発するプログラムを万人が見てわかりやすくなるため、開発における時間的効率が驚くほどアップします。

もの大ETロボコンプロジェクト「Team MONO」について

2012年度から我々「Team MONO」はETロボコン北関東地区大会に出場しています。ETロボコン大会は、北海道、東北、北関東、東京、南関東、東海、北陸、関西、中四国、九州、沖縄のブロックに分かれています。毎年9月中旬から10月中旬にかけて各地区で競い合い、各部門で優勝すると、11月中旬に行われるETロボコンチャンピオンシップ大会に出場することができます。
「Team MONO」は北関東地区大会に2012年から出場していますが、いずれも実力が伴わずチャンピオンシップ大会出場は叶いませんでした。しかし2016年度、聖望学園高等学校との合同チームとして、チャンピオンシップ大会への出場を果たせた上、シルバーモデル賞(3位)を受賞しました。たくさんの貴重な経験を積み、徐々にレベルアップしてきています。
大会のコースは毎年刷新されますが、レプリカコースを入手し常時設置しているため、北関東地区に出場の様々なチーム(高校チーム~企業チーム)と練習会や勉強会などを開催して交流をしています。さらに裾野を広げるため、ETロボコンの運営団体と協力して北関東地区独自の初心者交流会を開催しています。ご興味のある方はふるってご参加ください。

北関東地区大会出場履歴
2012年デベロッパ部門
2013年アーキテクト部門
2014年デベロッパ部門プライマリクラス
2015年デベロッパ部門プライマリクラス
2016年デベロッパ部門アドバンストクラス
デベロッパ部門プライマリクラス
※総合優勝、ゴールドモデル賞(モデル部門1位)受賞
2017年デベロッパ部門プライマリクラス
・もの大独自のチーム
・もの大・聖望学園高等学校の高大連携チーム
ガレッジニア部門
・もの大・聖望学園高等学校の高大連携チーム
2018年デベロッパ部門プライマリクラス 準優勝
2019年デベロッパ部門プライマリクラス
走行部門1位、IPA(情報処理推進機構)賞受賞
2020年デベロッパ部門プライマリクラス
総合5位(8位までがチャンピオンシップ大会出場)
(新型コロナウイルス感染症流行のため、東京・北関東地区合同でオンライン開催)
2021年デベロッパ部門プライマリクラス
(新型コロナウイルス感染症流行のため、東京・北関東地区合同でオンライン開催)
2022年デベロッパ部門プライマリクラス
チャンピオンシップ大会出場履歴
2016年デベロッパ部門アドバンストクラス
(聖望学園高等学校との合同チーム「mono&科学の妖精」として出場)
※シルバーモデル賞(モデル部門3位)受賞
2020年デベロッパ部門プライマリクラス総合13位
(新型コロナウイルス感染症流行のため、オンライン開催)

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