ものつくり大学 INSTITUTE OF TECHNOLOGISTS

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技能五輪全国大会

2016年度大会記録

  • 各都道府県の予選を勝ち抜いた次代を担う23歳以下の青年技能者が40職種で技能レベルの日本一を競う大会です。将来の日本の「ものづくり」を担う若手技能者の技能レベル向上と、技能の大切さをアピールすることを目的として1963年(昭和38年)から毎年開催されています。また、本大会は技能五輪国際大会への派遣選手選考会(隔年)でもあります。
  • 2016年度第54回大会は10月21日(金)~10月24日(月)の4日間、山形県ビッグウイングを主会場として行われます。

技能五輪全国大会 : 中央職業能力開発協会

過去最多、7名の入賞!(金賞1名、銀賞2名、銅賞1名、敢闘賞3名)

建築大工職種

競技内容

建築大工職種
競技会場(沖縄市体育館)
競技時間11時間半~12時間で、木造小屋組(桁、梁、束、垂木、振隅木及び小屋筋かい等を含む)の一部を製作する。課題の一部の部材寸法、勾配又は取り付け位置等は「当日公表」となる。作品は、原寸図(展開図)の正確さ、製作した課題の寸法精度および出来栄えで評価される。

2016(平成28)年度 第54回技能五輪全国大会

金賞、銀賞、敢闘賞の快挙!

今回の競技課題は、長方形と三角形を組み合わせたひし屋の桁組「ひし屋形小屋組」です。競技は2日に亘り、制限時間11時間45分以内で組み上げます。 3選手は、課題が公表された8月以降、放課後の時間を使って課題の展開図および製作の練習に励んで大会当日に臨みました。

今大会の参加選手は86名でした。本学選手は3名共に競技時間内に課題を組み上げることができ、森脇君(3年生)が金賞、手島君(2年生)が銀賞を、本多君(4年生)が敢闘賞を受賞しました。建築大工職種において、企業所属ではない学生選手の金賞・銀賞の入賞は初の快挙です。日々の練習・努力が企業所属の強豪選手達をも超越したスキルを身に付け、大会の本番で見事に披露したのです。また、森脇君は金賞受賞者に贈られる厚生労働大臣賞にも輝きました。

また、今大会は、来年アブダビで開催される「第44回技能五輪国際大会」の予選会も兼ねており、各種目の金賞者が代表選手の候補になります。つまり、森脇君はアブダビ大会建築大工職種の日本代表候補者になったわけです。これも学生選手として初の快挙となります。

建築大工職種には、2003年度から14大会連続して出場していますが、敢闘賞以上の賞を獲得したのは今大会を含めて6大会となりました。また、今大会は昨年に続き初の2年連続入賞となりました。初もの尽くし大会となりました。

さて、来年度の戦いに向けて12月から技能検定の練習会がスタートします。この検定は、技能五輪全国大会の埼玉県予選も兼ねていますので、代表を目指す学生は、建築大工2級の図面展開図、課題製作に取り組みます。

課題(2016年第54回大会)
森脇完成(2016)
手島完成(2016)
本多完成(2016)

これまでの実績

出場者
2001年度(H13)
2002年度(H14)
2003年度(H15)星野公亮
2004年度(H16)高草知泰、根岸正名
2005年度(H17)出井愼一、郷拓郎、古屋正人
2006年度(H18)田島宏晃、出井愼一、郷拓郎、谷口征雅、古屋正人(卒業生:建設埼玉所属)
2007年度(H19)田島宏晃、佐山拓也、上田晃弘、古屋正人(卒業生:建設埼玉所属)
2008年度(H20)岩嶋啓輔、板橋悠、上田晃弘
2009年度(H21)鈴木悠介、上田晃弘、橋本紗希
2010年度(H22)上田晃弘、橋本紗希
2011年度(H23)小島優、大西裕也
2012年度(H24)大西裕也、平野俊介
2013年度(H25)嶋田裕太
2014年度(H26)嶋田裕太、森脇康太
2015年度(H27)小松春樹、森脇康太、本多諒平
2016年度(H28)手島脩兵、森脇康太、本多諒平
入賞者
2006年度(H18)敢闘賞:田島宏晃、古屋正人(卒業生:建設埼玉所属)
2007年度(H19)銅 賞:古屋正人(卒業生:建設埼玉所属)、敢闘賞:田島宏晃
2010年度(H22)敢闘賞:橋本紗希、上田晃弘
2012年度(H24)敢闘賞:大西裕也
2015年度(H27)敢闘賞:本多諒平、森脇康太
2016年度(H28)金賞:森脇康太、銀賞:手島脩兵、敢闘賞:本多諒平
森脇競技中(2016)
手島競技中(2016)
本多競技中(2016)

2016年度(練習)スケジュール

建築大工の代表選手は、建築大工技能検定2級で上位成績を収めた者が選抜されます。今年の選手は、3年連続出場の森脇康太君(3年生)、2年連続出場の本多諒平君(4年生)、高校時代に出場経験を持つ手島脩兵君(2年生)の3名です。練習は課題の公表後、8月中旬~大会直前まで、放課後や週末にものつくり工房で行います。

家具職種

競技内容

家具職種
予選課題
木製家具を指定された図面どおり正確に、そして段取り良く、効率的に製作する技能を競います。わたしたちの身の回りにはさまざまな家具がありますが、家具製作の技術と技能は日々進歩しています。選手たちは、手加工と機械加工の両方について修練を積み重ねて課題に挑みます。

2016年度技能五輪全国大会結果報告

銀賞と敢闘賞を獲得!

2016年度 第54回山形大会には、家具職種に建設学科から3年生3名(針生直樹くん・瀬尾真くん・大木凪子さん)と2年生2名(山口智大くん・渡邊恵子さん)が出場しました。その結果、山口くんが銀賞に輝き、針生くんと渡邊さんが敢闘賞を獲得しました。 今年出場した5名は、いずれも初出場で、6月末に行われた埼玉県予選に向けた練習から、五輪全国大会の課題練習、そして全国大会本番に至るまで、みんなで良く相談をしながら、連日特訓を積み重ねました。

今回銀賞を獲得した山口くんは、埼玉県進修館高校から入学した学生です。木工を本格的に学び始めたのは大学に入ってからですが、1年生の時に20歳以下で競う若年者ものづくり競技大会(木材加工)に出場し、銀賞を獲得した経験を活かし、今回の受賞を果たしました。

敢闘賞を獲得した針生くんと渡邊さんは共に東京都立工芸高校から入学した学生です。今回惜しくも入賞に至らなかった瀬尾くんも都立工芸高校出身で、高校から学んできた木工の知識と技能を大学でさらにレベルアップさせて今回の全国大会に臨みました。

大木さんは千葉県松戸国際高校出身で、山口くんと同様に、大学に入学して木工を学び始めました。競技大会への出場は今回が初めてでしたが、1年生の時から学内における木工関連プロジェクトや向上訓練に積極的に参加してきました。

5人それぞれに目標と想いがあっての大会出場だったと思います。入賞という形で結果が出た者もいれば、練習通りに出来なかった悔しさを経験した者もいます。今大会の経験が活かされる場面がいつ訪れるのかは本人にも分からないかもしれませんが、きっと近い将来必ず、この経験が糧になる日が来ると思います。

家具職種選手

これまでの実績

2013年度 片山聡美作品
家具職種には2009年度第47回大会から毎年挑戦を続けており、建設学科から埼玉県代表として出場しています。家具職種は女性の出場者が多く、本学でも女子学生の挑戦者が多い職種です。
初出場の2009年には野沢周平くんが敢闘賞を受賞し、また同大会では本学卒業生の外山紗江さんが見事優勝を果たしました。2013年度には、片山聡美さんが敢闘賞を受賞しました。2014年度は前年度敢闘賞の片山さんが銅賞、山村薫くんが同じく銅賞、志水元紀くんが銀賞を受賞し、2015年度には山村くんが二年連続となる銅賞を獲得しました。
五輪家具職種に出場するため日々研鑽を積む学生の姿は、今では学生・教職員の大きな励みとなっています。

左官職種

競技内容

左官職種
2016年 模範課題
左官職種の技能五輪全国大会の競技日程は2日間であり、このうち計10時間を標準時間として作業に使用できます。
製作するものは、1.8m×1.8mの下地板の上に、石こうを使用した置き引きによる引き物仕上げと、自然素材等を用いた壁の左官仕上げを行い、組み合せたものです。引き物は、焼き石こう置き引き貼り付け仕上げです。作業工程は3つのモジュールに分かれておりそれぞれを規定の時間内で仕上げなければなりません。
2級技能検定の課題を用いての
技能五輪埼玉県予選の練習
2016年 技能五輪左官職種競技会場

2016年度技能五輪全国大会結果報告

銅賞を受賞!卒業生は銀賞!

出場選手
卒業生小室和博(東京都代表:(株)岡建工事所属・埼玉県立羽生実業高校出身)※銀賞
2年田中健太(埼玉県立熊谷工業高校出身)※銅賞
3年竹田 圭佑(東京都立杉並工業高校出身)
3年山賀 希(群馬県立前橋南高校出身)

2016年度は4名(内一人は卒業生:東京都代表)が出場し、左官職種としては卒業生が銀賞、在学2年生が銅賞を受賞することができました。
今大会も昨年度同様に、次年度行われる技能五輪国際大会を意識して100カ所を超える部位を審査の対象としたことと、内装工事である軽量鉄骨下地の制作とプラスターボード張りが作業に採用されました。また、昨年度よりも作業時間が1時間短縮されました。さらには、これまで無地の背景であったものが、背景全面が漆喰塗り作業となったため、新しい課題に対応するのに選手は大変苦労していました。左官仕事に就いていない学生たちにとっては、塗りが増えたことにより、不利な条件の下で競技を行わなければなりませんでした。このような中で、堂々と入賞できたのは、日々の努力と、指導いただいた非常勤講師の八幡俊昭先生(一社日本左官業組合連合会推薦)のおかげであると大変感謝しております。

過去には、練習では時間内に適切に完成できた競技課題も本番では思うように行かずに、辛い思いをした選手もいました。
全国大会出場のために、大学関係者・指導者・先輩や友人・家族等、大勢の人達に支えられ辛くて苦しい練習を乗り越えなければなりません。
繰り返し練習することで、建設現場で働く左官技能者としての必要な資質、すなわち、現場での段取りを主とするマネジメント力、仕事の手際の良さ、応用力、判断力、忍耐力そして集中力を短期間に習得し、ここで培ったマネジメント技術と高度な技能を、将来の建設の仕事に活用することができます。
全国大会前には、支えて頂いた周りの人達に対する感謝の気持ちが芽生え、信頼関係が増して人間的にも大きく成長します。

2016年 小室君銀賞、田中君銅賞受賞の状況
三職種の受賞者(左後ろから二番目:田中君)

競技は勝つ者もいれば、負ける者もいます。この大会に出場した若者の選手たちは純粋にマネジメント技術と高度な技能を追い求め、自ら困難に立ち向かい、自分を奮い立たせ果敢に挑戦した筋の通った者ばかりです。将来の左官業界を背負う大きな宝物です。経験したこの大会を最終目標とせず、更に精進して誰もが認める技術・技能者に成長してくれる事を心から願っております。

2016年 小室君 銀賞受賞作品
2016年 田中君 銅賞受賞作品
2016年 竹田君 完成作品
2016年 山賀さん 完成作品

これまでの実績

2011年度 沼野陽一(埼玉県立大宮工業高校出身)
酒井健太郎(埼玉県立大宮工業高校出身)
2013年度 二宮圭太(千葉県立東金高校出身)
金子美咲(埼玉県立大宮工業高校出身)
2014年度 寺田尚樹(茨城県立伊奈高校出身)※敢闘賞
中野綾希(福島県立会津高校出身)※(一社)日本左官業組合連合会競技委員特別賞
高野拡(桐蔭学園高校出身)
小室和博(埼玉県立羽生実業高校出身)
2015年度小室和博(埼玉県立羽生実業高校出身)※銅賞
高野拡(桐蔭学園高校出身)※敢闘賞
卒業生 寺田尚樹(東京都代表:㈲八幡工業所属・茨城県立伊奈高校出身)※敢闘賞
中村俊太(山梨県立富士河口湖高校出身)
加藤佑佳(女子聖学院高校出身)
水木晴佳(神奈川県立城山高校出身)
2015年 銅賞 小室君
2015年 授賞式の状況
2015年 敢闘賞 高野君
2015年 競技の状況

2016年度(練習)スケジュール

石こう置引き作業の練習状況

7月の技能五輪埼玉予選を経て全国大会出場が決定します。
放課後や土日、連日練習に励みます。
・2級左官技能検定準備講習会(兼 技能五輪全国大会埼玉県予選講習会)
2016年4月~6月(毎土・日曜日)
・技能五輪全国大会準備講習会(埼玉県予選通過者対象)
2016年7月~10月(毎土・日曜日)

指導教員:(一社)日本左官業組合連合会 八幡 俊昭 、ものつくり大学 三原 斉

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