北総(2022.10,2024.9調査)
小見川大橋は香取市の利根川に架かる6連のランガー橋です.1973年8月開通で,橋長822.2mです.1960年代に始まった鹿島臨海工業地帯の開発に伴い,工場への通勤に渡船しかなかったため大橋建設の機運が高まり千葉県により建設されました.



JR利根川橋梁はJR鹿島線 香取~十二橋間に架かるワーレントラス橋です.1968年6月竣工で,利根川に架かる鉄道橋では最も河口寄りにあります.


水郷大橋は香取市と茨城県稲敷市を結ぶ国道51号に架かる斜張橋です.1977年3月に竣工しました.初期の斜張橋であり,1977年度の土木学会田中賞に建設省の橋梁で始めて選定されました.橋長535.25mで,1面吊り広幅員(25.5m)の鋼床版斜張橋です.茨城県側の「東高架橋」と千葉県側の「佐倉高架橋」という取付橋をあわせると1,000mを超える規模です.








樋(とよ)橋は香取市佐原の小野川に架かる橋で,元は小野川上流でせき止めた農業用水を水田に送るために架けられた大きな樋(とよ)でした.樋から川に落ちる水がジャージャーと音を立てることから,ジャージャー橋と呼ばれるようになりました.橋としては,大樋の上に板を渡し人が渡れるようにしたのが始まりです.
現在の橋は1992年の架替えの際に,イメージを再現するため9時~17時の間の30分おきに水が落ちるように造られています.



三菱銀行佐原支店旧本館(現:佐原三菱館)は,1914年12月に川崎銀行佐原支店として香取市佐原に建設されました.設計・施工は清水満之助店(現在の清水建設)です.レンガ造り2階建てで,ルネサンス様式をベースに,赤レンガと白色の花崗岩を組み合わせ,角にドーム型の屋根を載せた辰野式の建物です.
2022年に保存修理を終え,建設当初の姿に近い形に復元され,一般に公開されています.



神崎大橋は神崎町の県道356号に架かる橋です.1967年3月竣工です.橋長535.2m,幅員7mで中央3径間はランガー橋構造です.2001年3月に側道橋として橋長535.4mの神東ふれあい橋が完成しています.


圏央道利根川橋は圏央道稲敷東ICと神崎ICを結ぶ渡河橋です.2014年4月に開通しました.橋長630mで,支間長の長い細幅箱桁で合成床版が採用されています.
2024年9月,研究室3・4年生で見学しました.利根川渡河部分2期工事の桁架設が終了して,合成床版のコンクリート打設を実施中でした.






長豊橋は成田市と茨城県河内町を結ぶ橋で,1968年2月開通の3連ランガー橋です.全長509.6m,幅員7.0mで,2007年7月に右折車線が増設されています.名前の由来は長竿村(現:河内町)の「長」と豊住村(現:成田市)の「豊」から,長豊橋と呼ばれています.



九十九里(2022.10調査)
銚子大橋は利根川の河口付近を渡河し,銚子市と茨城県神栖市を結ぶ国道124号の橋梁です.2013年3月全線開通しました.橋長473.7m(全長1,209.1m)で4径間連続複合斜張橋です.鋼桁とコンクリート床版からなる合成桁を主桁に採用した合成桁斜張橋であり,国内では最大規模です.



東葛(2022.10調査)
手賀大橋は柏市と我孫子市とを手賀沼を跨いで結ぶ,11径間連続上路式アーチ橋です.2001年3月竣工で,橋長415mになります.プレートガーダータイプのアーチリブ構造が採用されており,国内では珍しいと思います.



湾岸(2025.3調査)
鷹匠(たかじょう)橋は,船橋市街を流れる海老川の河川改修により架替えられた,13橋のうちのひとつです.江戸時代,この地では徳川幕府の鷹狩りが催されており,将軍が川に架かる丸木橋の上から鷹匠の放す鷹の様子を見ていたとのことで,そこから鷹匠橋と呼ばれるようになったそうです.現在の橋は1989年完成,橋長18m,幅員2mの市内で唯一の木橋です.





美浜歩道橋は,JR新浦安駅近くの浦安市美浜を通る県道276号を跨ぐ3径間鋼斜張橋です.橋長62m,支間長36.5m,1990年に新日本製鐵が施工しました.



境川わかしお歩道橋は1990年架橋のバスケットハンドル型ニールセンローゼ橋です.境川に架かり今川地区と入船地区を結ぶ歩行者・自転車専用歩道橋になります.橋長55.5m,支間長54.5m,1990年にサクラダが施工しました.



今川橋は浦安市今川と美浜を結ぶ県道276号の橋です.1970竣工のローゼ橋で,石川島播磨重工業施工です.
平行して下流側にはJR京葉線,上流側には水管橋が架かります.



今川橋と並んで架かる富岡水管橋は,浦安市富岡から美浜を結び境川に架かる橋長50.2mのニールセンローゼの水管橋です.2000年竣工,新日本製鐵の施工です.


境川中央歩道橋は,浦安市富岡と美浜を結ぶバスケットハンドル型ニールセンローゼの歩道橋です.1983年竣工,櫻田機械工業が施工しました.境川わかしお歩道橋と同じ構造で施工会社も同じです.




中房総(2023.1調査)
観音橋は市原市の養老川にかかる朱色のアーチ橋です.養老渓谷のシンボル的存在で,養老八景の1つにもなっています.橋を渡り階段を昇れば,源頼朝公が再起をかけて祈願をしたとされる「出世観音 立国寺」があります.1984年竣工です.




加茂橋は市原市高滝にある高滝湖に架かるランガー橋です.養老川をせき止め1990年に完成した,高滝ダムによって作られた人造湖を跨いでいます.



南房総(2023.1調査)
中の島大橋は,木更津港の入口,東京湾に浮かぶ中の島と,対岸の鳥居崎海浜公園を結ぶ海上に架かる高さ27m,長さ236mの日本一高い歩道橋です.夕暮れ時には,富士山を背景にロマンティックな雰囲気に包まれることから「恋人の聖地」に選定されました.




川俣大橋は君津市にある亀山湖に架かるアーチ橋です.1975年1月竣工で,橋長115.1mのランガー橋です.1981年に小堰川をせき止めて建設された亀山ダムによってできた亀山湖は,千葉県最大のダム湖で,面積は約139万平方m,東京ドーム約20杯分の水をたたえる湖です.

湖原橋も亀山湖に架かる吊橋です.1994年7月竣工で,橋長70mです.



奥米(おくごめ)橋は君津市の三島ダムに架かるトラス橋です.古いタイプのポニートラスです.1953年竣工で,横河橋梁製作所が施工しました.




船代橋は鴨川市にある金山ダムに架かる吊橋です.このダムは金山川をせき止めて造ったアースダムです.1959年4月竣工です.ダムに向かってトンネルを抜けると船代橋が架かっています.木製の床板が腐食しているので,車両通行止めになっています.






清澄山道ループ橋は2021年9月に鴨川市の千葉県道81号に開通しました.当該区間は,もともとすれ違いが困難な狭隘道路で急斜面に沿っていることから降雨の影響などで土砂崩れが発生しやすく,たびたび通行規制がかかる箇所でした.2001年の着工で,20年もの時を経て災害に強い安全・安心なルートが完成しました.



和田サーフ橋は南房総市和田町を流れる三原川に架かり,ベイブリッジと似た吊り橋形状です.竣工は1997年7月で,工法は「フレシネー7T13」(コンクリート構造物や部材にプレストレスを導入する工法),施工はオリエンタル建設です.歩行者・自転車専用の橋で自動車やバイクは通行できません.





かじか橋は,南房総市三芳地区にある沢山不動堂に架かる吊床版橋で,不動滝が眺望できます.滝は落差15m,3段になって落下し,最上段の滝横には不動明王像が安置されています.1998年7月完成です.




巴橋は,館山市南部をほぼ東西に流れる巴川の下流に架かる1906年建設の道路橋です.岩盤上に築かれた橋長11m,幅員3.0mの石造単アーチ橋で,スパンドルに布積を施し,橋の両側にたるみ付の石垣を接続しています.関東に残る明治期建設の石造アーチ橋として高く評価されています.2007年国の登録有形文化財です.




眺尾(ながお)橋は,南房総市白浜町滝口にある長尾川に架かる石造アーチ橋です.3連のめがね橋は全国的に見ても数は少なく,関東地方ではこの橋だけです.1888年3月架設され,橋のたもとには伊豆石が用いられていますが,本体に使用されている切石は「みずるめ石」と呼ばれ,橋より南南東方向に900mの海岸線にある「みずるめ」という石切場から採掘されたものです.橋長28.34m,幅員3.94m,2005年土木学会選奨土木遺産に認定されています.





原岡桟橋は南房総市富浦町の原岡海岸にある木製の桟橋です.東京湾越しの正面に富士山を望むことができる絶景スポットです.




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