土木学会論文集,Vol.80,No.14複合構造特集号に,以下の3件の論文が掲載されました.
1)大垣賀津雄:CFRPによる鋼部材の補修・補強に関する現状と将来展望
約20年間研究を続けてきた内容を取りまとめたもので,土木学会複合構造委員会からの招待論文になります.これまでの川崎重工時代の研究成果およびNEXCO総研殿,日鉄ケミカル&マテリアル殿,元長岡技術科学大学(現名古屋工業大学)の宮下先生らとの共同研究成果を含んでおります.過去,多くの学生さんが携わった研究内容も記載しています.
2)安田翼,大垣賀津雄,秀熊佑哉,石田学,鈴木永之,VINH PHAM NAGOC:鋼床版下面からの軽量樹脂モルタルとCFRP成形材による補強効果に関する確認実験
NEXCO東日本殿との共同研究を4年間実施しており,過去3年間の研究成果を,大学院修了(現首都高技術)の安田翼さんがまとめました.過去,多くの学生さんが携わった研究になります.
3)櫻井俊太,大垣賀津雄,宮下剛,服部雅史,後藤源太,秀熊佑哉,VINH PHAM NAGOC:CFRPシートで補強された連成座屈領域のH形断面部材に対する座屈試験
NEXCO総研殿,日鉄ケミカル&マテリアル殿,元長岡技術科学大学(現名古屋工業大学)の宮下先生らとの共同研究であり,トラス橋斜材のCFRPによる耐震補強に関する研究です.本学で実施した正負交番載荷実験の内容を,日鉄ケミカル&マテリアルの櫻井さんがまとめました.
以上の通り,本学の研究成果が土木学会論文集に3件同時掲載されました.他大学でもなかなか見られないことであると思います.研究に携わった学生さん,協力頂いた関係各位,推薦頂いた土木学会複合構造委員会の方々に感謝致します.
以下は論文1)の掲載図です.
下地処理方法の確認実験供試体(鋼材:SS400)
曲げ載荷実験(応力とひずみの関係)
ずらし量とはく離荷重およびせん断応力比
CFRPシート接着端部の施工方法
腐食部を補修したトラス橋
試験車両走行時のひずみ波形
補修前後の最大ひずみ
(a)桁端支点部
(b)桁端第1パネル
鈑桁橋桁端部付近の腐食状況事例
ポリウレア高伸度弾性パテ材
鈑桁橋桁端部の腐食部のCFRP補修工法
トラス橋下弦材格点部の載荷実験
トラス橋下弦材格点腐食部補修工法
(a)下弦材腐食状況 (b)下弦材当て板補修
トラス橋下弦材の腐食状況と当て板補修
トラス橋下弦材の腐食部補修短柱供試体
(a)CFRPシート貼付 (b)入隅処理 (c)AFRPシート巻付け
トラス橋下弦材の腐食部補修工法
(a)せん断載荷
(b)曲げ載荷
(c)曲げ+せん断載荷
(d)曲げ載荷(横倒れ)
鈑桁のCFRPシート補強による耐荷力確認実験
(a) フランジ面 (b) 腹板面
H形断面斜材の交番載荷実験
H形断面斜材のCFRPシート定着補強部
H形断面梁の正負交番曲げ載荷実験
以上は論文1)の掲載図でした.
以下は論文2)の掲載図です.
鋼床版下面からの補強工法
樹脂モルタルの充填状況
2次注入施工法
定点繰返し載荷状況
定点載荷解析モデル
載荷位置およびひずみゲージ位置
50kN定点載荷実験
無補強と補強後の定点載荷によるひずみ比較
CFRP成形材による補強構造
CFRP成形材
載荷位置と応力評価領域
CFRP成形材による補強鋼床版解析モデル
振動疲労実験装置
熱履歴実験の状況
振動疲労試験応力範囲(パテ材なし No.1)
静的載荷状況
載荷位置およびゲージ位置
グースアスファルト打設時の熱履歴
加熱試験状況
打音検査の状況
解析モデル
Uリブ直上載荷の50kN載荷時のひずみ(載荷位置1~6)
以上は論文2)の掲載図でした.
以下は論文3)の掲載図です.
実験供試体 (単位:mm)
載荷状況
計測位置
供試体の破壊状況
荷重-フランジ圧縮ひずみ関係 (CASE1,CASE7)
荷重-鉛直変位の関係
荷重-供試体中央の腹板面外変位関係 (P/Py0≦1.0)
腹板面外変位分布図
(a) 全体座屈 (b) 局部座屈
耐荷力曲線
(a) 全体座屈 (b) 局部座屈
耐荷力曲線 (既往の研究との比較)