東予(2021.3,2022.11調査)
翠波(すいは)橋は四国中央市の金砂湖(柳瀬ダム湖)に架かる吊橋です.1953年9月竣工,日本橋梁の施工です.






平野橋は翠波橋と同じ金砂湖に架かる橋長168.8m,支間長103.8mの3径間下路ランガー橋で,1971年3月竣工,住友重機械工業が施工しました.湖の名前は1300年以上前に銅山(どうざん)川で砂金の採取をしていたことに由来しています.



徳島自動車道の竹花第三橋は,鋼桁とケーブルでトラス構造を形成したケーブルトラスト橋です.支間長72.3m,1999年に神戸製鋼所が施工しました.


大宮橋は西条市西之川の加茂川に架かるRC開腹式アーチ橋です.橋長42.9m,幅員4m,1927年竣工です.2020年9月に修復工事が完了しています.2005年度土木学会土選奨土木遺産,2021年度新設の土木学会インフラメンテナンスチャレンジ賞を受賞しています.




千野々橋は西条市の加茂川に架かる県内最古の曲弦トラス橋です.1925年5月竣工で橋長34mです.



新居浜市立川町の遠登志(おとし)橋は,1905年に建設された鋼製アーチ橋で橋長48.3m,幅員2.4mです.ドイツ人の設計と言われています.別子鉱業所(現:住友金属鉱山)により別子鉱山の採鉱本部があった東平(とうなる)地区へ通じる生活道路橋として架けられたものです.アーチ橋の老朽化に伴い1993年補強工事と共にアーチ橋直上に吊橋が架けられました.なおアーチ橋と吊橋はそれぞれ独立しています.2005年に国の登録有形文化財に選定されています.



新居浜市の打除(うちよけ)鉄橋は,別子鉱山鉄道として1893年3月竣工の鉄道橋です.鉄道技師である小川東吾が設計,ドイツで製作されました.ボーストリングトラス・ワーレントラスで部材をピンで留めるピントラス橋です.1977年鉄道は廃止されましたが,1991年観光鉄道として復活しています.その際に床組みを箱桁にして形態保存を図りました.国の登録有形文化財です.



四通(よんつう)橋は,別子鉱山の第四通洞へ通じる橋として1919年竣工したトラス橋です.1923年,全坑水を第四通洞から排水することとなり橋の東側に坑水管が通っています.




岩城(いわぎ)橋は上島町の瀬戸内海に架かり,岩城島と生名(いきな)島を結ぶ斜張橋です.橋長735m,支間長475mの5径間連続鋼・コンクリート複合斜張橋で,コンクリート製の主塔高さは岩城島側137.5m,生名島側は132.5mです.上島町では1996年に弓削(ゆげ)島と佐島を結ぶ弓削大橋が,2011年には生名島と佐島を結ぶ生名橋がそれぞれ完成していて,2022年の岩城橋開通で4つの島を結ぶ「ゆめしま海道」が全線開通となります.




来島海峡大橋は,今治市と瀬戸内海の来島海峡を跨いで大島と四国を結ぶ長大橋で,来島海峡第一大橋,来島海峡第二大橋,来島海峡第三大橋の総称です.3つの長大橋梁により構成された世界初の3連吊橋で,全長は4,105mです.1999年5月1日に開通しました.

中予(2021.3,2022.11調査)
重信橋は松山市森松町の重信川に架かるトラス橋です.四国一の大鉄橋として1950年7月に竣工しました.橋長337.4m,幅員6mです.





石出川橋梁は橋長35.8m,1892年完成の現役最古のトラス鉄道橋であり,橋台は煉瓦積みとなっています.1972年に石出川公園駅が設置され,橋の上にプラットホームが置かれました.2012年度土木学会選奨土木遺産です.



四季彩橋は久万高原(くまこうげん)町笠方の面河(おもご)ダム公園内のダム湖に架かるPC吊床版橋で,四国では1番長く全国で3番目となります.(1位は夢吊橋(広島県)2位は陣屋の森吊橋(大分県),すべて現:三井住友建設の施工)橋長136m,幅員2.2m,1997年11月竣工です.




神の森大橋は,砥部町総津の玉谷川に架かる木造アーチ橋です.20トンの自動車荷重に耐えられるように設計された1等橋で,わが国最初の本格的な木造による車道橋です.1994年5月竣工,橋長26.4m,幅員5mです.






道後温泉本館は約3000年の歴史を誇る道後温泉のシンボルです.1994年12月に公衆浴場で初めて,国の重要文化財に指定されました.2019年1月から始まった保存修理工事は2024年12月に完了予定です.道後温泉は松山市に湧出する温泉で,日本三古湯(にほんさんことう:有馬温泉(兵庫県),白浜温泉(和歌山県),道後温泉(愛媛県)のひとつと言われています.


南予(2022.11調査)
長浜大橋は,大洲市の肱川河口にある現役で動く我が国最古の道路可動橋です,1935年8月竣工です.全長232.3m,幅員6.6m,開閉部分の長さは18mです.完成当初は濃灰色でしたが戦後赤く塗装されて以降,地元では「赤橋」の愛称で親しまれています.大型船の通行がなくなった現在は,週1回定期点検を兼ねて開閉を行っています.2014年12月に国の重要文化財に指定されました.






宿茂(すくも)高架橋は,松山自動車道の内子町に位置し,急峻な谷に架かる4径間連続鋼2主桁橋です.橋長262m,1999年竣工で,初めてジャッキアップ回転架設工法が採用されました.この工法は鋼桁を橋脚に添ってジャッキにより順次縦組立てし,組立て完了後ワイヤロープにより回転し架設するもので,深い渓谷に橋を架ける場合に適しています.


中山川には宿茂橋が架かります.




明治橋は八幡浜市の千丈川に架かる,1930年架設の現役最古のRC下路式アーチ橋です.橋長25.4m,幅員5mです.先代の橋は1904年頃に木製トラス橋として建設されていて,橋名はこの先代橋の竣工年に因んだものだそうです.2010年度土木学会選奨土木遺産に認定されています.



田丸橋は内子町河内に5つある屋根付き橋のひとつで,麓川の中流域に架かる杉皮葺きの橋です.洪水で流失したものを1944年に再建しています.橋長15m,幅員2mです.2002年度に土木学会選奨土木遺産に認定されました.



内子町の麓川上流の石畳地区に位置する弓削神社の社殿を囲む弓削池に,屋根付き太鼓橋が架かっています.杉皮葺きで橋脚には栗の丸太が使われています.1951年架設,橋長22m,幅員1.5mです.訪問時は橋脚が1本折れており,通行止めでした.



からり橋は内子町内子の道の駅「内子フレッシュパークからり」内の小田川に架かる吊橋です.1997年3月竣工です.


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