オランダの橋

  

アムステルダム(2018.3調査)

アムステルダムに来ています。ピートン橋(別名、アナコンダ橋: Pythonbrug)は,スポレンバーグとボルネオ島を結ぶ運河にかかる橋です.アムステルダムの東港湾地域にあります.2001年建造で国際人道橋賞を受賞しています.最大支間長は90メートルあります.

   

ピートン橋

   

ピートン橋

   

エイ港を跨ぐヤン・スヘーフェル橋も2001年建造で,全長280m,両側が広い自転車道があります.両側にハの字型に配置されたパイプ支柱があり,フィーレンディールの桁を支えています.

   

ヤン・スヘーフェル橋

   

   

また,東港湾地域には鋼橋の吊り床版橋がありました.ムカデのような構造でこのような橋は初めて見ました.

   

東港湾地域の吊り床版鋼橋

   

東港湾地域の吊り床版鋼橋

   

   

エイ港沿いのエイブルフの新しい街と市中心部の東港湾地域を結び,車道と路面電車が通行するエネウス・ヘールマ橋は,75mの3径間のニールセンアーチ橋であり,3主構の構造です. 中央に短い逆アーチがありとてもユニークです.

   

エネウス・ヘールマ橋

    

アムステルダム市内で橋といえば白い跳ね橋であろう.1600年頃から木製の跳ね橋が架設されている.有名なものはマヘレ橋であり,アムステルダムの象徴のような橋です.1670年にかけられて1871年に現在のような構造になりました.

   

マヘレ橋

   

マヘレ橋

   

   

鉄製の跳ね橋であるドメル橋は1899年に建造されていますが,風情があってよかったです.

   

ドメル橋

   

   

アムステルダム・スキポール空港近郊のカラトラバの斜張橋3兄弟を調査しました.空港側から,ラウンドアバウトを構成する2つの半円を斜吊したリュート橋,上の道路を斜吊して,下の直角に交差する道路橋にも定着してバランス?しているシタール橋,バックスステー側を広げて交差させながら定借しているハープ橋です.
共通点は鉛筆のように尖った主塔を傾斜させて,細いケーブルで斜吊りしており,主桁や主塔は全断面溶接している点です.

   

リュート橋

   

シタール橋

   

ハープ橋

   

ハープ橋

   

ハープ橋

   

   

ロッテルダム(2018.3調査)

エラスムス橋はロッテルダムを代表する斜張橋です.1996年完成で白鳥に似ていると言われています.136mの主塔頂から4本のケーブルを1つにまとめてグランドアンカーしており,主径間はマルチケーブルになっています.側径間は主塔と一体になったラーメン構造の主桁になっています.主構造の継ぎ手は現場溶接でなされていました.側径間の隣はバスキュールタイプの世界最長の可動橋になってます.

   

エラスムス橋

   

エラスムス橋

   

   

その他,1981年完成のウィレムスブルグ橋は塔頂サドルで多数のケーブルを鞍掛けしている珍しい斜張橋です.

   

ウィレムスブルグ橋

   

ウィレムスブルグ橋

   

ウィレムスブルグ橋

   

  

また,可動橋が2つあり,1927年に建造されたデ・ヘフ橋は昇開鉄道橋ですが,現在は使われておらず開きっぱなしの歴史的遺産とされています.その隣にバスキュールタイプの可動橋もある,このあたりが,ロッテルダム港の中心地であった往時を偲ばせています.

   

デ・ヘフ橋

   

バスキュールタイプの可動橋

   

  

ロッテルダムのキュービックハウスはユニークで楽しかったです.

   

キュービックハウス

   

   

オランダ郊外の橋(2018.3調査)

ロッテルダムから車で郊外を400km程度走行して,種々の橋梁や防潮堤を調査しました.ロッテルダム近郊のバールディンゲンのデ・ツイスト・ブリッジは単径間ラチストラス橋を捩じった形をしています.力学的には理解できませんが,さすがにオランダ,ダッチ建築で見られるように,見る側に驚きを与えることを狙っているのでしょうか.

   

デ・ツイスト・ブリッジ

   

デ・ツイスト・ブリッジ

   

  

バーグのメトロの駅にあるチューブトラス橋は円形のパイプトラスです.チューブの中をメトロが走ります.馬蹄形のプレートにパイプを溶接しているので,比較的作りやすそうです.

   

バーグのメトロの駅にあるチューブトラス橋

   

   

マエストラント防潮水門は高潮の時に動かしてユーロポート地区やロッテルダム市内を護るために,可動できるようになっています.下の写真は防潮堤の近くにある展示室にあったパンフレットのものです.これで全体を理解いただけると思います.

   

マエストラント防潮水門

   

現地展示室のパンフレットを抜粋

   

   

シャンバーンのモーゼス橋は運河の中に浮かんでいる歩道橋です.高欄の上部に水面があり,神秘的です.観光目的のようですが,ユニークです.

   

モーゼス橋

   

   

オランダのダッチ建築(2018.3調査)

オランダのダッチ建築のビルなどについて調査しました.はっきりいって自由ですね.力学をまず無視して絵を描いて,エンジニアがそれを何とか実現しているのでしょうか?無駄や不安を考えたらとても創造できないものが多いです.奇を衒った,ユニークさは感じられますが,安定感や構造的な美しさに欠けているものもあります.地震のないオランダならではなのかも知れません.

   

ダッチ建築(木造)

   

ダッチ建築(客船)

   

ダッチ建築(コンテナ)

   

ダッチ建築(クレーン)

   

ダッチ建築(海に浮かぶ)

   

ダッチ建築(斜めカット)

   

ダッチ建築(重ねビル)

   

ダッチ建築(張り出し)

    

ダッチ建築

   

ダッチ建築(旋回)

   

ダッチ建築

   

ダッチ建築(ピルツ)

   

ダッチ建築(平行四辺形)

   

ダッチ建築(古いビルを跨ぐ)

   

ダッチ建築(張り出し)

   

ダッチ建築(船型)

   

ダッチ建築(中国風)

   

ダッチ建築

   

ダッチ建築(展望フロア)

   

ダッチ建築(風穴)

   

   

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