ブダペスト・ドナウ川(2023.8調査)
セーチェニ鎖橋はブダペストのドナウ川に1849年に完成しました.主径間長203.0m,全長380.0mのアイバーを用いた吊橋です.約25年前に来た時より,塗装の塗替えなどのメンテナンスが行われており,美しい状態でした.とても有名な橋ですね.この歴史的名橋がいつまでも市民に親しまれ利用されることを願います.













エルジェーベト橋はハンガリーの人々から愛された皇妃エルジェーベトの名前が付いた橋で1903年に完成しました.第二次世界大戦中に破壊されたブダペストの橋の多くは1940年代後半から1950年代初めに相次いで再建されていますがこの橋のみ長く放置され,1964年に以前と全く同じ場所に再建されました.全長378.6m,中央径間は川の幅と同じ290 m,幅員のみ27.1mに拡幅され,装飾性の高いチェーン吊橋から白いシンプルなケーブル吊橋へと変更されています.












自由橋は1896年の完成当時はフェレンツ・ヨージェフ橋と呼ばれていました.大戦で破壊された橋のなかで最も早い1946年に再建されています.全長333.6m,幅員20.1mの下路式トラス橋で4つの橋脚の上にはハンガリー神話に登場する伝説の鳥「トゥルル」があしらわれています.路面電車と車が通る道路の両サイドは自転車や歩行者が歩いて渡れるようになっています.










ペテーフィ橋はかつてホルティ・ミクローシュ橋と呼ばれていましたが,1952年の再建以降は革命で活躍した詩人の名を取り,ペテーフィ橋と橋名が変わった橋長514.0mの上路式トラス橋です.





ラーコーツィ橋は1995年に架けられた橋長494.0m,幅員30.5mの桁橋です.橋上の赤い照明柱が特徴です.






南鉄道橋は1877年に架けられたドナウ川を渡る初めての鉄道橋ですが,大戦で破壊され1953年に再建されています.




マルギット橋は1876年建設でブダペストではセーチェニ鎖橋に次いで2番目に古い橋です.マルギット島の南端部を区点に,くの字に湾曲して架かっています.全長637.5m,幅は25.0mで1948年に再建されました.







アールパード橋はマルギット島の北端部に1950年に建設されました.橋長928.0m,1984年に拡幅され幅35.3mは国内最大です.








北鉄道橋は1913年に開通した鉄道橋ですが,2008年に架替えられています.


ブダペスト北部ドナウベントツアーに参加しました.エステルゴム(Esztergom)という大聖堂のある街のドナウ川にマリア・バレジア橋が1895年に開通しました.第1次世界大戦と第2次世界大戦で,この橋は二度破壊されました.ハンガリーとスロヴァキアの国境にあり,両国の数十年にわたる譲歩の結果,2001年に再開通しています.EU加盟準備を支援するプロジェクトの一環として,再建費用の半分は,欧州連合からの1,000万ユーロの補助金で賄われました.曲弦プラットトラスで上下弦材共に曲弦になっており,ダブルアーチのような構造に見えます.全長518.0m,最大支間119.0mです.






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