ハイデルベルク (2015.9調査)
ハイデルベルク城,ネッカー川,街並み,1780年代の石積みアーチ橋,聖霊教会などを見下ろすため,哲学の小道を登りました. 少し上流に水門があり,河の水位をコントロールして,閘門で船舶の航行を支援しています.




ニュールンブルグ,バンベルク (2015.9調査)
ニュールンブルグ,バンベルクの2箇所の古城のある街に行きました.街の中に川が流れていて,橋と建物と河の調和がとれた美しいところがあります.バンベルグは小ベネチアと呼ばれ,世界遺産になっています.歴史的な橋や建造物のあり方,周辺の建物との調和,維持管理のあり方などが重要であると感じました.鋼板を主索吊材に用いた吊橋,3本のパイプをアーチリブにしたアーチ橋などバンベルグは新旧が融合した街でした.






ローテンブルグ (2015.9調査)
人気のローテンブルグは城壁に囲まれて,中世のまま残された街です.マルクト広場の市庁舎の上に登ると,街並みが一望できます.木組みのカラフルな家が多くて,美しくまとまった街です.インスブルックでも多かった鉄の看板が各店に掲げられているのが,興味深いですね.




ヴェルツブルグ (2015.9調査)
紀元前1000年位から栄えている歴史のある街ですが,日本ではマイナー?です.街からマイン川を挟んで対岸の丘の上にそびえるマリエンベルグ要塞(13世紀に完成)から,街を見下ろす景色は素晴らしいと感じました.1703年に完成したアルテ・マイン橋や18世紀に建設された世界遺産のレジデンスが見えます.レジデンスの中に入ると,漆喰,フレスコ画,寄木細工および豪華家具が見事です.第二次大戦で壊滅的破壊を受けた街ですが,見事な仕上がりでした.


フランクフルト (2015.9,2024.3調査)
フランクフルトはお祭りで楽しい雰囲気です.マイン川のアイゼルナー橋(鉄の橋)はカップルできて,南京錠を掛けて,河に鍵を投げ捨てる名所です.この風習は,イタリアの映画が発端とのことですが,欧州各国で何箇所かの名所があります.大聖堂も近くて,川沿いは人とお祭り用テントであふれていました.橋長174mのプラットトラス橋です.レーマー広場とザクセンハウゼン地区を結びます.1869年建設され1912年に補強されましたが第二次世界大戦末期に爆破された後,1946年に再建されました.1993年に改修されています.







ホルバイン橋Holbeinstegはマイン川に架かる歩行者専用の自碇式吊橋であり,美しい景色にマッチした鋼橋です.ザクセンハウゼンのホルバイン通りとバーンホフスフィアテルのヴィントミュール通りを結んでおり,フランクフルト市内の主要な観光スポットやショッピングエリアに簡単にアクセスでき,フランクフルトの象徴的なランドマークの1つです.夕方や夜には、ライトアップされた建物や川の反射が美しい光景を作り出します.この橋は1990年に建設された全長 210m,中央径間142m,斜めハンガー形式の吊橋です.高さ 32.7mの A型タワーから吊られています.




ホルバイン橋
ウンターマイン橋はフランクフルトにあるマイン川に架かる道路橋です.市内中心部とザクセンハウゼンを結び1874年に完成しました.1945年の第二次世界大戦で破壊,1948年に再建されました.桁端部のみトラスにしています.現在の橋は1990年に架け替えられたものです.観光客の多い鉄の橋のひとつ下流側に架かっています.


フランクフルト旧市街の歴史的建築物を繋ぐ橋が美しかったです.レーマー旧市庁舎は数回拡張されており,通りを挟み新しい市庁舎が建設された時に橋で繋がれました.この橋はベネチアの有名な橋に因んでため息の橋と呼ばれています.



シュトゥットガルト (2024.3調査)
フェルディナント・ライトナー歩道橋Ferdinand-Leitner-Steg(1961)はシュトゥットガルトの駅前で,シラー通りを横断している歩道橋です.そのためシラー歩道橋(Schillersteg)と呼ばれることもあります.斜張橋ですが,駅側から主塔に向かうと2つに桁が分かれており,自転車と歩行者で通路を分けています.6角形のキャンドルのような主塔です.



桁が主塔部で2つに分かれています

縦断勾配がきついです

桁のケーブル定着部
ヴィリー・ブラント通り歩道橋 Willy Brandt Street Pedestrian Bridge(1989)は吊橋の歩道橋ですが,そのケーブルはホテルの建物に定着した構造です.設計は建築家のHans Kammererと構造技術者のシュライヒです.建物に主ケーブルを定着している自碇式吊橋です.主ケーブルが建物側で広がっているため,ハンガーロープが斜めに配置されています.



ヴィリー・ブラント通り歩道橋

鞍掛タイプのハンガーロープ


桁端のケーブル定着部

ローゼンシュタイン公園歩道橋Ⅰ Rosensteinpark-Fußgängerbrücke I(1976)はシュトゥットガルトのグリーンUを構成するウンテレシュロスガルテン(Unterer Schlossgarten 下宮殿庭園)の一部とローゼンシュタイン公園(Rosensteinpark)を結ぶ橋です.1977年にシュトゥットガルトで連邦園芸博覧会(Bundesgartenschau)が開催されたときに公園の整備が行われ,それに合わせてこの橋も建設されました.斜めハンガーを有する吊橋です.菱形の主塔に主ケーブルを定着しています.

ローゼンシュタイン公園歩道橋Ⅰ

斜めハンガー

ローゼンシュタイン公園歩道橋Ⅰ

主塔は桁を通しています

ハンガーロープ定着部

主ケーブル定着部の防水
ローゼンシュタイン公園歩道橋II Rosenstein Park Pedestrian Bridge II(1976)はローゼンシュタイン公園歩道橋 I と連続する橋で,シュトゥットガルトのグリーンUを構成しています.吊り床版橋です.この橋の設計も,当時レオンハルトの事務所 Leonhardt, Andrä und Partner にいたシュライヒです.

ローゼンシュタイン公園歩道橋II

ローゼンシュタイン公園歩道橋II

ローゼンシュタイン公園歩道橋II
奥に見えるグレーのキングポストの連続はバート・カンシュタット鉄道橋です.ローゼンシュタイン城公園付近のネッカー川に架けられた橋です.シュトゥットガルト中央駅とシュトゥットガルト・バート・カンシュタット駅を結ぶ鋼製斜張橋で,コンクリート柱と鋼板を吊り部材に用いた構造です. Schlaich Bergermann and Partners によって設計されました.全長345m,最大支間78m,幅員24.2mです.橋は2021年に竣工しています.


レーヴェントール歩道橋 Fußgängersteg und Ranknetz am Löwentor, Löwentor Pedestrian Bridge and Net(1992)はシュライヒの橋の中でかなり有名なものです.交差点を覆うようにネットを張り,その上に多くの支持柱を立てて合成床版設置する珍しい構造で,橋のデザインの本などに紹介されることも多いです.



ネットから多くの支持柱を立てています

ネットの交点はずれないように金具で固定

斜めの鋼管支柱をアンカーしてネットを吊っています


支柱基部のボール支承


レーヴェントール歩道橋

レーヴェントール歩道橋




プラグザッテル歩道橋Ⅱ Pragsattel Pedestrian Bridge II(1992)はPragsattel Pedestrian Bridge I の隣に架かり,橋長83.9m,幅員4mの5径間連続歩道橋で中央の3スパンの長さは約20mです.橋脚が樹木のようなデザインです.Pragsattel Pedestrian Bridge はIと IIの2つ合わせて「Samarastege」と呼ばれているようです.Samaraというのはロシアの都市サマーラで、シュトゥットガルトの姉妹都市です.





樹木のような橋脚

プラグザッテル歩道橋Ⅱ
プラグザッテル歩道橋Ⅰ Pragsattel Pedestrian Bridge I(1992)は1993年に開催されたシュトゥットガルト国際園芸博覧会の会場整備で公園同士を結ぶために建設された多くの歩道橋の1つです.橋長83.9m,幅員4mです.桁端部で2本のアーチが近接しており,支間中央部で幅員方向に広がっているパイプ上路アーチ構造です.

プラグザッテル歩道橋Ⅰ

プラグザッテル歩道橋Ⅰ

プラグザッテル歩道橋Ⅰ
ハイルブロナー通り歩道橋は、3方向に繋がる吊橋です.主ケーブルが主塔から3方向で広がり,途中で2主構に分枝しており,大変珍しいです.この橋もヨルグ・シュライヒの設計です.IGA1993(シュトゥットガルト国際園芸博覧会)に合わせて,1992年に建設されました.鉛筆のような主塔から主ケーブルを3方向に展開して,その1つが直接Uバーンの「Löwentorbrücke駅」につながっています.

ハイルブロナー通り歩道橋

主塔塔頂部



ハイルブロナー通り歩道橋

ハイルブロナー通り歩道橋

ベーブルバンド

桁端部の自碇式定着部

ハイルブロナー通り歩道橋

ハイルブロナー通り歩道橋

ハイルブロナー通り歩道橋
北駅歩道橋 Fußgängerbrücke am Nordbahnhof(North Station Footbridge)はハイルブロナー通り歩道橋と連続している橋で,シュトゥットガルト国際園芸博覧会の開催に合わせて建設された橋です.この橋は,駅と公園を結ぶ橋でもあります.改札はないので駅のホームに直接,橋が繋がっています.北駅までの通路は長く,その全てを釣り構造で支えるというわけにもいかず,途中からは細い円柱の橋脚で支えられた連続桁構造になっています.シュライヒの作品集 によると、橋脚がなるべく目立たないように,できるだけ細くしたそうです.コンクリート床板の厚さが、釣り構造の部分と連続桁構造の部分で同じにしてあるので,2つの構造がとてもスムーズに連続して見えます.この橋には “Brünner Steg” という名前もあるようです.Brünnerというのは,チェコ共和国の都市ブルノのことで,シュトゥットガルトの姉妹都市だそうです

北駅歩道橋

主塔塔頂部

バックステーケーブルが橋桁から駅と反対側に定着しています

北駅へのアプローチ

北駅歩道橋

バックステーケーブル定着部

主塔部

北駅歩道橋

北駅歩道橋
キレスベルクタワー(Killesberg Tower)は2001年に建設されました.高さ43mの展望台です.中心にある主塔とネットで4層の床版が支えられています.地面から2Fのフロアまでの高さは8m,ネットに沿って螺旋状に階段を上っていきます.階段は2カ所あり,上りと下りに分けています.外側に張り巡らしたワイヤーロープで鳥かごのようになっています.

キレスベルクタワー

キレスベルクタワー

主塔基部

主塔基部のボール支承

定着部もメンテナンスできるように見える化

螺旋状の階段

キレスベルクタワー
コッヘンホーフ通り歩道橋(Kochenhof Pedestrian Bridge)は,キルスベルクの公園と駐車場を結ぶ吊橋です.橋長は約42mで,主塔は3本の鋼管で構成された変わった形です.主ケーブルとストームロープを橋台に定着しています.ハンガーロープは横桁に結合しており,床版を支持しています.

コッヘンホーフ通り歩道橋

コッヘンホーフ通り歩道橋

ケーブルが高欄よりも低い位置に配置されています

主塔は桁よりも広がっており,ハンガーが直角方向に斜め配置されています

主塔は3つの鋼管で構成
メルセデス・ベンツ・ミュージアム
メルセデス・ベンツの歴史は.ガソリン自動車の歴史そのものですね.この130年以上にわたるメルセデス・ベンツの歩みを見学できる博物館です.乗用車,バス,トラックなどあらゆる領域の車を歴史的な観点から展示されていました.

メルセデス・ベンツ・ミュージアム

メルセデス・ベンツ・ミュージアム
ケルン(2024.03調査)
ミュルハイム橋はライン川に架かる吊橋で,ケルン地区のミュルハイムとリールを結んでいます.ケルン橋グリーン (Cologne Bridge Green) として塗られた最初の橋でもあります.橋長682.5m,1951年に開通しました.訪問時は塗装などの補修工事中でした.








動物園の橋はケルン動物園近くに架かる両側に歩道と自転車道がある6車線の道路橋です.戦後に再建された2番目の橋です.橋長597m,支間長259m,鋼床版箱桁橋で緑色に塗られおり,ロープウェイが橋の上を斜めに渡ります.





ホーエンツォレルン橋はライン川に架かる鉄道橋です.1911 年完成のブレースドリブアーチで1959年に再建,1989年には北側の鉄道が増設されています.橋と隣接するケルン中央駅は,ドイツとヨーロッパの鉄道網で最も重要なジャンクションの1つです.ケルン大聖堂とともにこの橋はケルンの街並みに欠かせない存在です.







ドイツァー橋はライン川に架かりケルン市内中心部とライン川右岸のケルン・ドイツ地区を結びます.車道とライトレール,両側に歩行者・自転車専用道路があり橋長437mです.フリッツ・レオンハルトが設計したUリブ鋼床版箱桁橋で,1948年10月に開通しました.1980年には並行して プレストレスト・コンクリート橋が建設されています.こちらはケルンのライン川に架かる橋の中で唯一緑色に塗られていない橋です.






ライナウハーフェンの旋回橋はライン川の支流を港として整備したライナウハーフェンに架かる鋼製のトラス橋です.1896年8月の開通です.現在は観光スポットとしてマラクフの塔とチョコレート博物館とを結んでいます.



セヴェリン橋は1959 年に開通した第二次世界大戦後にケルンで建設された最初の新しい橋です.橋長690.8m,最大支間長301.6mの斜張橋です.開通当時は世界最長のスパンを持つ斜張橋であり, A 字型のパイロンを備えた最初の橋でした.他の市営橋と同様に緑色に塗られています.






サウスブリッジはケルンにあるライン川に架かる鋼アーチ鉄道橋です.左岸のバイエンタールと右岸のドイツ地区とポル地区を結んでいます.1910 年に建設されましたが第2次世界大戦で一部が破壊され1950年再建,全長536mになりました.両側に歩道があります.





ローデンキルヒェン橋はローデンキルヒェンのケルン地区のライン川に架かる全長567m吊橋です.1941年の完成から4年後の1945年に空襲で破壊され,1954年に再建されています.1994年には交通量の増加により既存の橋の北側に拡幅されています.塗り替え中でした.中央の主塔が共有されておりケーブルは3本です. ドイツァー橋,動物園の橋,セヴェリン橋,ミュルハイム橋の建設と計画に携わったフリッツ・レオンハルトが設計しました.









ケルン大聖堂はゴシック様式の大聖堂で現在のものは3代目となります.1248年に着工されましが宗教革命による財政難で何度も中断,1880年に完成しています.第二次世界大戦で内部が破壊されましたが復元されました.世界遺産に登録されています.






ランクセス・アリーナはケルンにあるドイツ最大の屋内競技場で1998年にケルン・アリーナとしてオープンしました.スチールケーブルを介して屋根を支える高さ76mのアーチが跨っています.





クラン・ホイザー(クレーンハウスの複数形)はケルンのライナウハーフェンにある 3 棟の高層建築です.逆L字型の建物は上階部分がライン川に向かって片持ち梁状に大きく張り出していて,荷揚ためのクレーンを連想させる形状となっています.





デュッセルドルフ(2024.03調査)
フルーハーフェン橋はデュッセルドルフとメーアブッシュ近くのライン川に架かる斜張橋です.2002年の開通で全長1286.5m,支間長287.5mです.主塔は110mの高さ必要でしたが,デュッセルドルフ空港に近く制限があるため,ケーブル位置をスパン中央に近づけるため逆三角形の主塔にしています.変わった形ですが,力学的には納得できる構造です.




テオドール・ホイス橋はデュッセルドルフのライン川に架かる橋です.ドイツで2番目の斜張橋で1957年に開通しました.全長1270.9m,斜張橋の長さは476m,支間長260mです.4本の塔はそれぞれ独立していて3列のケーブルで桁に連結されています.





テオドール・ホイス橋

テオドール・ホイス橋


オーバーカッセル橋はデュッセルドルフ市の中心部とオーバーカッセル地区を結ぶ斜張橋です.橋長614m,最大スパンは257.8mです.幅員35m,主塔高さは端面から100mあります.旧橋に並列して新橋を架設,その後旧橋を解体して移設し1976年に開通しました.横移動させるときに主桁のバランスをとるため,ケーブルを塔に対して対称に配置しています.側径間のケーブル定着部に橋脚を設けてアップリフトを止めています.






ニー橋はデュッセルドルフのライン川に架かる斜張橋です.ラインタワーと主塔が並んで見えます.1969年の開通で,下流 1 km のオーバーカッセル橋,下流 3 km のテオドール・ホイス橋とともにデュッセルドルフの橋の代表的存在となり,長年にわたって世界中の斜張橋の発展に大きな影響を与えてきました.幅員29m,全長1,519m,斜張橋部の橋長は561.5mで最大支間は319mです.ケーブルが桁定着部近傍でスプレーしています.鋼床版は縦横共に現場溶接しています.














メディエンハーフェン歩道橋は,ブレーマー通りとラインタワーを結ぶ港入口に架かる歩道橋で1992年に完成しました.鋼管を用いたキングポストケーブルトラス橋で,世界的にも珍しい構造です.主桁から外側に交換で定着ブラケットをだした構造で,ケーブルとの定着部はカバーされています.防食対策はよく考えられています.








リビングブリッジは2005年完成の橋長150mの歩道橋で,橋の南西側には3階建てにレストランがあります.床は板張りで手摺はガラスになっています.


ハマー鉄道橋はデュッセルドルフとノイスを結ぶ,バスケットハンドル型トラスドローゼ橋です. 1987 年に開通し,2011 年にグリュンペンタール橋が開通するまでは270 mのスパンを持つドイツ最長の鉄道橋でした.古い北側の橋はその後取り壊されましたが,塔は 1870 年に建設された最初の橋の遺物として残されています.







フレハー橋はデュッセルドルフとノイスを結ぶ1979年に完成したライン川に架かる斜張橋です.市内のフレーエ地区にちなんで名付けられました.高さ146.5mのパイロンはドイツ国内で最も高く,片側張り出し最大スパン368mはドイツの斜張橋では最長です.側径間をPC桁で中央径間は鋼桁を用いた複合斜張橋です.2029年の着工予定で架け替えが予定されています.







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