ブリュージュ(2015.9調査)
憧れのブルージュに来ました.ベルギーの水の都で,地名は橋という意味です.15世紀まで水運を利用した毛織物の交易で栄えた街です.街全体が世界遺産で,水,緑,教会,鐘楼および橋などの調和がとれています.可動橋がいくつもあり,とても勉強になりました.この街で見つけた架道橋や石橋を紹介します.
昔ながらの石造アーチでアプローチして真ん中に木製の可動橋があるタイプです.古くからあるものを何度も補修しながら使っています.


近年の可動橋は同じ跳開橋が主流であり,鋼製の箱型の梁を使っています.カウンターウエイトを上部に配置しても鋼製であれば安心ですね.桁も鋼床版になっています.近くに監視室もありました,ここで,数橋の可動橋を集中管理して開閉操作もしているとのことです.

跳開橋
跳開橋
跳開橋の管理棟
同じような鋼製の可動橋でもウエイトを串刺ししているものもありました.わかりやすいですね.

跳開橋(ウエイトを串刺)
跳開橋(ウエイトを串刺)
少し街はずれに最近できた変わった可動橋があります.スクリュージャッキで巻き上げるタイプの可動橋です.フランスからの観光客の車を乗せたまま上げてしまったことがあるとのことで,タクシーの運転手が画像を見せてくれました.奥に見えている鋼床版が斜めになって空中に上がる様子はユニークです.


跳開橋(スクリュージャッキ)
跳開橋(スクリュージャッキ)
跳開橋(スクリュージャッキ)
旋回するタイプの可動橋もあります.旋回は人力で操作するタイプです.



旋回橋
歩道橋ですが,クルクル棒を巻いて桁を挙げる可動橋もあります.


巻上げ式架道橋


巻上げ式架道橋
普通の道路の可動橋ですが,ちょうど跳開するところを見ることができました.
昔の見張り台の外堀に位置している感じです .


跳開式道路橋
跳開式道路橋

跳開式道路橋
ブリュージュにはいくつかの石橋があります.
ブリュージュの石橋
ブリュージュの石橋
ブリュージュの石橋
ブリュージュの石橋
ブリュージュの石橋
ブリュージュの石橋
ブリュージュの石橋
ブリュージュの石橋
ブリュージュの石橋
ゲント(2015.9調査)
中世の様子が色濃く残ってるベルギーのゲント(ヘント)に来ました.ブリュッセル,アントワープに次いでベルギー第3の都市です.川の合流点という街の名前の由来だそうです.聖ミカエル橋と教会およびギルドハウスが立ち並ぶ川沿いを歩きました.川面に映る風景が美しかったです.世界遺産の鐘楼もあります.川沿いにはいくつかの可動橋がありました.
写真は旋回式の可動橋です.旋回部分がよく見えました.旋回部分を主塔にして斜張橋タイプにしているのは理にかなっています.


旋回式可動橋

旋回式可動橋
ゲントも石造アーチが多かったです.


中世の街並みが水面に映ってきれいでした.



ゲントの街並み
コルトレイク(2015.9調査)
街道の交差点として中世から栄えたコルトレイクに来ました.ここには,近代的でお洒落な橋があります.
コルトレイクのカレッジブリッジは大学に隣接した河川をものケーブル斜めハンガーの吊橋で歩道橋になります.主塔を斜めにして曲線の桁を吊っていました.







カレッジブリッジ
市内の道路橋でバックスティが鋼板になっている斜張橋がありました.すべてケーブルで作り必要がないことを革めて確認することができました.何だか力強さもありお洒落です.

コルトレイクの斜張橋

コルトレイクの斜張橋
構造にほとんど寄与しない高欄のようなアーチリブを配置した橋もあります.

中世には城壁も建設されていたとのことで,往時を偲ばせる建造物もあります.


運河エレベータ(2018.3調査)
ベルギーのブリュッセルからレンタカーで南部に50kmほどの所に,運河エレベーターがあります.運河を航行する船舶を乗せたプールが上下して,高低差のある運河を航行できるようにしたものです.
ロンキエール・インクラインは橋梁構造で建設された1.4kmの斜路をケーブルカーのように巨大なプールごと68m上下させるものです.

ロンキエール・インクライン
ロンキエール・インクライン
運河エレベータ
ストレピ・チュー・リフトは高低差73mを垂直に上下させるエレベータになっています.とても大きな機械設備です.

ストレピ・チュー・リフト
ストレピ・チュー・リフト
ストレピ・チュー・リフト
さらにその近くのサントル運河の4つのリフトは小型ですが歴史的価値が認められ世界遺産に登録されています.でも,ほとんど観光客はいませんでした.シーズンオフですが,私のような変な人しか行かないのでしょうか?とてもよかったですけど,,,

サントル運河のリフト
サントル運河のリフト
サントル運河のリフト
アントワープの可動橋(2018.3調査)
アントワープの港湾地区にはいくつかの跳開橋があります.最近のものから並んで古いタイプのものまでありました.


アントワープの跳開橋
アントワープの跳開橋
アントワープの跳開橋
アントワープの跳開橋
アントワープの跳開橋
アントワープの跳開橋

アントワープの跳開橋
アントワープの跳開橋
アントワープの跳開橋
アントワープの跳開橋
アントワープの跳開橋
アントワープのポートハウスです.ドックと川に挟まれて建つ,港が最も栄えた16世紀の様式の旧消防局の建物を修復し,その上に4階建てのガラス張りの新館を増築するというザハらしい大胆なデザインと構造です.船を思わせるようなフォルムの新館を覆う三角形のガラスが切子面のように光を反射し,アントワープのもう一つの主要産業であるダイヤモンドを思わせるようです.空や雲の流れゆく様子もガラスに映り込み,建物にさらなる表情を与えています.港と街を望む展望も素晴らしく,ザハがしのばれるパワフルな建築です. 使いにくそうですけど.


ポートハウス
1905年に改修が完了したアントワープ中央駅はとても美しい駅です.


アントワープ中央駅
アントワープ市内にある聖アンナトンネル (スヘルデ川を渡る自転車&歩行者専用の地下トンネル) の木製エスカレーター

ブリュッセル (2015.9,2018.3 調査)
首都ブリュッセルのグラン・プラスは華麗な市庁舎やギルドハウスに囲まれた石畳の広場で世界遺産です.2度行きましたがいつも活気があり,金色の装飾が印象的な建造物に囲まれています.


ブダ橋 (Budabrug) は素晴らしい構造を持った産業用の垂直リフト橋で, ブリュッセル郊外のネデル=オヴェル=エンベーク (Neder-Over-Heembeek) で ブリュッセル・スヘルデ川海洋運河に架かっています. 橋は「産業鉄道」(CFI, Chemin de Fer Industriel) により建設され,ブリュッセル港の産業と経済の最盛期を思い出させるものです.




ブダ橋
一番上の球にある展望台からブリュッセルを見渡すことができます.1958年ブリュッセル万博のときに建設された,鉄の結晶を拡大した形のモニュメント『アトミウム』です.

アトミウムから万博会場を望む





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