マリーナベイサンズ （2010.3，2017.3，2019.2調査）

2010年3月にマリーナベイサンズ地区建設中に行きましたが，8年ぶりに出来上がった姿を見ることができました．この間，いろいろなことがありましたが，このシンガポールの種々のプロジェクトは，私にとって技術者であり続けたいと思ったことを記憶しています．世界中の観光客を集める施設に生まれ変わった状況を見て，改めて活力を感じましたし，見習うべきところが多いと思います．

　

屋上展望スカイデッキに行きました．宿泊客はスカイプールに入ることができます．いいですね．ビル３本は韓国企業ですが，船型のスカイデッキはJFEエンジニアリングが製作＆架設しました．

　

三菱重工が製作施工した大観覧車も健在でした．

　

ヘリックスブリッジは2010年に開通した２重螺旋構造で，管状トラス構造としてこの橋の自重を支えています．この手法はDNAの曲線状の構造から着想を得ているそうです． 2つの螺旋はそれぞれ一連の支柱に支えられて，指輪のように硬い構造を作り出しています．全長280mの橋は65m×3と45ｍ×2の5径間で構成されています．橋は非常に軽く先が細くなっているステンレスの柱によって支えられています．この柱はCFT構造になっています．柱は3脚を逆さにした形をしており，橋のそれぞれのパイルキャップで支えられています．この橋は約650トンのステンレス鋼と，1000トンの炭素鋼から作られています．製作はマレーシアの会社で，建設は佐藤工業TTJ Design and Engineering Pte Ltdが請け負っています．

　

シンガポール，ガーデンズ・バイ・ザ・ベイのスーパーツリー・グローブは高さ50mの巨大ツリー間を空中散歩できる歩道橋がアトラクションになっています．

スーパーツリー・グローブとマリーナベイサンズ

　

フラワードームとクラウド・フォレストは多数のアーチから骨組みを吊って，ガラスの屋根を固定したドームです．フラワードームの中には桜が満開でした．

　

クラウド・フォレストの中には高さ35mの滝があり，空中散歩できる歩道橋が吊られており，桁からミストが出ていました．

　

シンガポール川の橋（2010.3，2017.3調査）

アンダーソンブリッジは1910年完成の曲弦トラス橋であり，シンガポール川を跨いでおりダウンタウン中心部に位置する．腹材がラチストラス形式であり，上下弦材が比較的太くて印象的である．３主構の道路橋であり，歩道の入り口には立派なゲートが配置されている．

アンダーソンブリッジ

　

カヴェナ橋は1870年完成のアイバーを用いた斜張吊橋であり，シンガポール川を跨いでダウンタウン中心部に位置しています．往時の貿易を支えていました．英国グラスゴーのエンジニアが植民地時代に建設しています．アンダーソンブリッジは1910年完成してからは歩道橋として利用されています．門柱がかっこいいですね．

カヴェナ橋

カヴェナ橋

カヴェナ橋

カヴェナ橋

カヴェナ橋

　

シンガポールのコンテナふ頭が見えるサザンリッジ遊歩道をジョギングしました．ヘンダーソンウエーブ橋はあばら骨がうねっています．路面は木製の床になっています．アレキサンドラアーチ橋はアーチリブを斜めに倒しています．
カラン湾のスタジアムにはタンジョン・ルウ吊橋があります．A型タワーの斜めハンガーです．タワーの上部をくり抜いてサドルを作っています．主塔を側径間側に倒しています．ユニークですね．

　

⏎　BRIDGES 　世界の橋・建造物　に戻る

⏎　HOME 　　フロントページ（ものつくり大学　橋梁・構造研究室）