フランスの橋

 

リヨンからマルセイユ(2017.9調査)

リヨンからマルセイユまでレンタカーで移動,ガラビ橋を見たあと,ミヨー高架橋を見たので合計約740km走行しました.ミヨー高架橋の北側のSAにある展望台と展示室を訪問しました.タルン川上以外は各支間中央にベントを立てて,両側から斜張橋の状態で送り出し架設して河川上で桁閉合をしています.その後,残りの主塔を橋脚上の桁の上で立起こしして,ケーブル架設をしています.ミヨー高架橋は主塔の高さが東京タワーよりも高い343mに達する,世界一高い橋として知られています.2004年12月完成,桁重量は36,000トン,長さは2,460mにおよび,幅は32m,桁高さは4.2mです.中央の6つのスパンはそれぞれ342mで,両端の2つのスパンは204mです.橋の北側のSAからはとてもよく見えます.後はミヨーの街中の公園付近が横から見てよかったです.

ミヨー高架橋
ミヨー高架橋
ミヨー高架橋
ミヨー高架橋
ミヨー高架橋

ミヨー高架橋

  

ガラビ橋は7本の錬鉄製の橋脚で支えられた長さ565mの橋で,フランス南部リヨンの南西にある鉄道橋です.建設はギュスターヴ・エッフェルとその会社が行い,1884年に完成しました.橋脚はもっとも高いもので80mの高さです.アーチスパンが165mもあり,現在でも立派な長大橋であります.
とても優雅なこの橋は, ポルトガルのポルトにあるマリア・ピア鉄道橋(1877年建設,アーチ支間160m)と類似の形式にしました.この橋もエッフェルとエッフェル社によって設計施工されていて,兄弟橋になっています.

ガラビ橋
ガラビ橋
ガラビ橋
ガラビ橋

 

パリ(2012.5調査)

エッフェル塔は,ギュスタヴ・エッフェル(1832-1923)によって1884年に設計されて1889年に完成しました.材料には,当時すでに出回り始めていた鋼ではなく,信頼性の観点から,デュポン製鉄所の錬鉄が採用されています.1886年に完成した自由の女神像も,やはりエッフェルによって設計された錬鉄構造です.

エッフェル塔

 

レオポール・セダール・サンゴール橋(Passerelle Léopold-Sédar-Senghor),またはソルフェリーノ橋(Pont de Solférino)は,鋼製アーチ式歩道橋です.オルセー美術館とテュイルリー庭園を結んでいる現在の橋の設計を行ったのはマルク・ミムラムであり,建設は1999年に完成しました.セーヌ川を鋼鉄アーチで一跨ぎしているこの橋は,上面がブラジル産の木材で覆われており軽く暖かい外観を持っています.アーチ下部の河川敷と上部の岸壁を通行できる歩道橋です.その基礎は地下15mに達し,150トンの重量を支えています.

ソルフェリーノ橋
ソルフェリーノ橋
ソルフェリーノ橋
ソルフェリーノ橋
ソルフェリーノ橋
ソルフェリーノ橋

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ソルフェリーノ橋

 

シャルル・ド・ゴール橋(Pont Charles-de-Gaulle)は,ベルシー地区とフランソワ・ミッテラン図書館を結び,またオステルリッツ駅とリヨン駅を結びオステルリッツ橋の混雑を解消することが期待されて建設されました.橋桁の断面は飛行機の翼に似ており,橋脚とは細い鋼鉄の管で繋がれています.デザインは周囲の景観にとけ込むように工夫されています.

シャルル・ド・ゴール橋
シャルル・ド・ゴール橋

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シャルル・ド・ゴール橋

シャルル・ド・ゴール橋

 

オステルリッツ高架橋 (Viaduc d’Austerlitz) は,メトロ5号線の鉄道橋であり,メトロのオステルリッツ駅とケ・ド・ラ・ラペ駅の間にあります.セーヌ川を航行する船の邪魔になる橋脚を設けない構造として,2重の放物線を描く鋼鉄のアーチ橋が採用され,1904年12月に140mのスパンを持つアーチ橋が完成しました.その後1936年により重い列車が通過できるように補強されています.橋の装飾はメトロのほかの構造物も手がけたジャン・カミーユ・フォルミゲに委ねられ,海の生物とパリ市の紋章が取り入れられています.

オステルリッツ高架橋
オステルリッツ高架橋

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オステルリッツ高架橋の検査車

オステルリッツ高架橋の装飾

 

トゥルネル橋(仏 : Pont de la Tournelle)は,何度も橋が架けられたことで知られていますが,現在の橋は1930年に完成しました.トゥルネル橋のデザインは,セーヌ川の景観をより引き立たせるため,わざと非対称になるように作られています.3連アーチからなり,中央の大アーチを両側から小さいアーチが挟むようになっています.左岸側はパリの守護聖人である聖ジュヌヴィエーヴ像を戴く15mの高さの塔が建っています.トゥルネルの名は12世紀ここにフィリップ2世の城壁の見張り櫓tourelleが建っていたことに由来します.

トゥルネル橋

トゥルネル橋

ポンデザール(仏 : Pont des Arts)は,セーヌ川左岸のフランス学士院と右岸のルーヴル宮殿のクール・カレ(方形宮)を結んでいます.1804年に9連アーチの鋼鉄製の歩道橋として架けられました.現在の橋は1984年に架けられたものです.新しい橋のデザインは旧ポンデザールに似せて造られましたが,隣のポンヌフ(7連アーチ橋)に合わせてアーチの数が9から7に減らされています.

ポンデザール

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ポンデザール

ポンデザール

 

ノートルダム橋(仏 : Pont Notre-Dame)は,4区のジェスヴル河岸とコルス河岸を結んでいます.1853年,それまでの基礎を利用し5径間の石造アーチ橋が架けられました.その後水難事故が多発したので,船を通りやすくするために中央の3つのアーチを一つの鋼製アーチに置き換える工事が行われ,1919年に完成しました.

ノートルダム橋

 

シュリー橋(Pont de Sully)は,サン・ルイ島の先端をかすめる形で二つの橋からなっています. この橋はジョルジュ・オスマン男爵のパリ改造の一環として1876年に完成しました.セーヌ川に対して約45度の角度がつけられているので,ノートルダム大聖堂をはじめとするすばらしい景観が望めます.右岸側は径間長42mのひとつの鋳鉄製アーチと径間長15mの2つの石造アーチから,左岸側は3つの鋳鉄製アーチからなっています.

シュリー橋

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シュリー橋

シュリー橋
シュリー橋
シュリー橋

 

ドゥブル橋(Pont au Double)は,4区のシテ島と5区のモンテベロ河岸通りを結んでいます.名前は渡るのに2ドゥニエ必要だったことからとされています.1883年完成したアーチ橋です.

ドゥブル橋
ドゥブル橋

 

アビニョン(2012.05調査)

フランスの旅も5日目,中世の城壁に守られたアビニョンに着きました.パリからTGVで2時間半でした.ゆったりと流れるローヌ川のほとりにたたずむ街の姿や法王庁は,中世の華やぎを今に伝えています.童謡で有名なアビニョンの橋「サン・ベネゼ橋」は,度重なる洪水で途中で寸断されています.

サン・ベネゼ橋

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サン・ベネゼの城壁

サン・ベネゼ橋
サン・ベネゼ橋
サン・ベネゼ橋
サン・ベネゼの城壁
サン・ベネゼ橋

  

アビニョンからレンタカーを借りてニーム近郊のローマ時代の水道橋ポン・デュ・ガールを見ました,2000年も前に造られたことに驚きです.最上層は水道(1kmで37cmの高低差という精度),最下層は道路になっています.左ハンドル,マニュアル車,右側通行,ロータリー,慣れないフランス語ナビ,制限時速130km,通行+駐車料支払い等が何とかやってみればできることがわかりました.

ポン・デュ・ガール

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ポン・デュ・ガール

ポン・デュ・ガール

 

ルルド(2012.5調査)

ピレネー山脈の麓のルルド(カトリック最大の巡礼地)にて観光.ここは,日本人は少ないですが,欧州各国から年間500万人集まるとのことです.夜,ロウソク行灯を持って1.5万人がロザリオ聖堂に集まり,ミサを聞き,各国の賛美歌を合唱します.
聖堂横の洞窟近くの湧き水を約15Lゲットしました.10か月前に大腸がんの手術をしましたが,この水でガン細胞を駆逐できることを夢見ています.また,沐浴まで初体験しました.ここは,巡礼者のみならず病人が集まります.

ルルドの教会
ルルドの教会
ルルドの教会
ルルドの教会

 

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