ポルト(2016.8調査)
ポルト歴史地区は世界遺産で,さすがに美しい街でした.古い橋も観光資源としてマッチしています.130年前にエッフェルの会社が設計・施工した,ブレースドリブアーチ橋のドン・ルイス1世橋(1886,支間172m)は見事です.昔からケーブルエレクションが行われていたようです.維持管理も行われているようで,路面電車や大型車の供用がなされています.


















また,同じくエッフェルの会社が設計・施工した,ブレースドリブアーチ橋の マリア・ピア橋(1991,支間160m)は鉄道橋で,フランスのガラビ橋と姉妹橋であり比較されています.これらの橋梁は様々な工夫が感じられ,しかも景観にマッチした優れものと思います.




マリア・ピア橋
その他,コンクリートアーチのアラビダ橋(1963,支間270m)は,仕上げがよくて美しい構造でした.

アラビダ橋
アラビダ橋
アラビダ橋
三角トラスの道路橋などが,ドウロ川沿いにあります.ユニークな構造でした.


三角トラスの道路橋
リスボン(2016.8調査)
ポルトガルのリスボンにある1966年に完成した4月25日橋は,中央径間1013mのダブルデッキ補剛トラスの吊橋です.昔,本四架橋の計画で参考にした橋の1つです.


サンタ・ジュスタ・エレベーターは,フランス系ポルトガル人のラウル・メスニエール・デ・ポンサード(Raul Mesnier de Ponsard)によって設計されました.ポンサードは,パリのエッフェル塔を設計したグスターヴォ・エッフェル氏の元で修業した経歴を持っています.ポンサードは,この不便さを解消するためバイシャの中心部からアウト地区に係るエレベーターの建設を構想しました.ポルトガル王室からの出資を受けて,1900年に着工し,1902年に竣工しました.元々は蒸気式モーターで稼働していましたが,1907年には電気式モーターに変更されています.この110年前の電気式モーターは現在も活躍しているそうです.





サンタ・ジュスタ・エレベーター
1998年万博に合わせて完成したバスコ・ダ・ガマ橋は,全長17kmもあり,斜張橋部の中央径間も450mあります.経済設計で話題になりました.





バスコ・ダ・ガマ橋
歴史的建造物も多く,ジェロニモス修道院やベレンの塔などの世界遺産もあります.

ベレンの塔




ジェロニモス修道院
コインブラ (2016.8調査)
世界遺産コインブラ大学のある街で,モンデゴ川に架かる2つの橋を紹介します. 2003年にできたRainha Santa Isabel Bridge は複合構造の斜張橋です.上床版と下床版をパイプトラスで結合しています.バックステーは両外にグランドアンカーした構造です.ユニークな構造でした.





Rainha Santa Isabel Bridge
また,2007年完成のPedro e Ines Bridgeは,PCラーメンの歩道橋で,平面線形が直角に折れています.こんな橋を初めて見ました.バランスドラーメンを2つ並べている構造です.真っ直ぐにしてアーチ効果に期待できる構造として,中央にテラスをつける方が合理的と考えてしまうのは良くないですね.



Pedro e Ines Bridge
1290年にリスボンで創立された大学が,コインブラに移転されたことがコインブラ大学のはじまりです.以来,コインブラの街は大学とともに発展してきました.旧大学にある「図書館としては世界で一、二を争う豪華さ」とも称賛されています.鮮やかなアズレージョ(装飾タイル)で彩られた可憐な礼拝堂,大学の儀式に使われてきた帽子の間など,壮麗な空間の数々に圧倒されます.街中には石造アーチの水道橋があります.






コインブラ石造アーチ水道橋
シントラ (2016.8調査)
シントラは9世紀には、ムーア人が、ムーアの城跡(カステロ・ド・ムーロ)を建設したとされています.リスボンの近郊にあり,城壁,王宮など街全体が世界遺産です.













ムーアの城跡(カステロ・ド・ムーロ)
オビドス (2016.8調査)
オビドスは「谷間の真珠」あるいは「中世の箱庭」とも称されています.古い街並みを残す,城壁に囲まれた美しい村です.人口800人ほどしかないのですが,昼間は観光客で一杯になります.城壁の上を歩くことができて,城壁の外にアーチ型の水道橋もありました.








オビドスの水道橋
ナザレ (2016.8調査)
ナザレは絵のように美しい海辺の村として人気の観光地です.大西洋に面し長い砂浜を持ち,夏期には観光客で混雑するリゾートです.ナザレは漁民によって編まれる伝統的衣装も知られています.風景が絵になりそうです.





ナザレを見下ろす岬の教会
エヴォラ (2016.8調査)
ポルトガルのアレンテージョ地方の古都,エヴォラはリスボンから東へ130kmです.ローマ時代から栄えてきたこの地方の中心都市で,城壁に囲まれた旧市街は「エヴォラ歴史地区」として世界遺産に登録されています.ローマ時代のディアナ神殿が街中にあります.エヴォラ大聖堂から旧市街の眺めは最高でした.街はずれにはアグア・デ・ラプラタ送水路の石造アーチがあります.


エヴォラ歴史地区

エヴォラ歴史地区






エヴォラ水道橋
コスタノバ (2016.8調査)
ポルトガルの北部にあるリゾート地,「コスタ・ノバ (Costa Nova)」に行きました.ストライプ模様に塗られたカラフルな建物が,まるで可愛さを競い合うかのように建ち並んでいます.目立った観光スポットこそ無いものの,その街並みが可愛いです.



コスタ・ノバの街並み
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