NHK学生ロボコン
ろぼこんプロジェクト
ものつくり大学
ロボコンプロジェクトとは
皆さんご存知のNHKロボコンの優勝を目標に、ロボット開発に必要な知識や技術・技能を自主的に学び、大会に出場するためのロボットの製作を行っているプロジェクトです。
ものつくり大学のロボコンプロジェクトチームは2001年の大学開学から1年後、2002年に結成されました。このとき、第1期生すなわち2年生が中心となって大会に応募し、2003年の大会に初出場となりました。
大会出場時のチーム名は『イエロージャケッツ』、これは開学時から約10年間採用していた、実習授業の際に着用する学生作業服の色に因んで命名されたもので、現在は作業服が変わっていますが、愛着のある名称として使い続けています。
『ROBOCON』大会とは
全国の大学生を対象としたNHKロボコンは1991年から『NHKロボコン大学部門』として実施されていましたが、2002年からABU(アジア太平洋放送連合)ロボコンという国際コンテストが開始されたのに伴い、この大会の日本代表選抜を兼ねることとして『NHK大学ロボコン』になりました。また、2015年度からは大学だけでなく、高専の専攻科および4,5年生と大学校も参加できるようになり、名称も『NHK学生ロボコン』に変更されました(以下、2002年度以降の大会を『ROBOCON』と記します)。
『ROBOCON』大会は出場校間の1対1の対戦型の競技で優勝を競うもので、競技ルールは毎年変わりますが、基本的にはリモコンで操作する手動機と自律型の自動機が協力して競技を行います。
『ROBOCON』大会に出場するには、3つの関門があります。第1関門は書類審査です。毎年9月に発表される競技のルールやロボットの規格に従って、競技に勝つための戦略・戦術およびこれを実現するロボットの概要、ロボット開発チームの体制などを文書にまとめて応募します。毎年70チーム程度の応募があるようです。
書類審査を通過すると実際のロボット製作にとりかかりますが、その第2、第3関門として2回のビデオ審査があります。12月には、手動機、自動機個別の動きや各機構の動作を撮影し、ロボットとしての動作に大きな問題がないかどうか審査を受けます。この段階で出場チーム数+α程度に絞られます。翌年4月には競技としての動きの全体を撮影し、競技が成立し勝てる可能性があるかどうかチェックされます。また、競技の様子を番組として放映することも考慮して審査しているようです。これらの審査を通過した20チーム(年度により多少の変動があります)が『ROBOCON』大会に出場できるのです。
年間スケジュール
毎年9月に競技ルール等が発表されてからは、大会に向けたロボット開発が主になり、翌年の4月~5月くらいには完成させるようにしています。大会以降は、上級生から下級生への技術や知識の引継ぎと、ロボットの性能を上げるための新しい技術の導入試験などを行います。ロボット開発の経験が浅い1年生には、大学内の1年生大会や関東近県の大学共同で開催する新人大会を実施し、実際にロボット開発を行うことで経験的に技術を学んでもらいます。
これまでの実績
初出場となった2003年の大会では、バスケットにボールを入れて得点を競う競技で1回戦に東京大学と対戦、結果は14対5で敗れたものの、得点できないチームが相次ぐ中、ものつくり大学のロボコンへの参戦を大いにアピールすることができました。
その後、なかなか成績が上がりませんでしたが、2007年の大会では、操作性の良い高性能の手動機を駆使して準優勝を飾ることができました。現在までではこれが最高の成績ですが、現在までの出場においてアイディア賞1回と審査員特別賞3回を獲得しています。
大会年度 | 競技テーマ | 参加数 | 結 果 | ||
---|---|---|---|---|---|
2002 | 「富士山頂をめざせ!」 | 22 | 不参加 | ||
2003 | 「タクローの覇者」 | 20 | 1回戦敗退 | ||
2004 | 「織姫と彦星」 | 20 | 1回戦敗退(特別賞) | ||
2005 | 「万里の長城を照らせ!」 | 18 | 予選リーグ1勝1敗 | ||
2006 | 「ツインタワー・ビルダー」 | 18 | 書類審査不通過 | ||
2007 | 「ハロン湾の伝説」 | 21 | 準優勝(特別賞) | ||
2008 | 「ゴヴィンダ」 | 21 | 予選リーグ1勝1敗(特別賞) | ||
2009 | 「旅は道づれ 勝利の太鼓を打て」 | 22 | 予選リーグ1勝1敗 | ||
2010 | 「ロボ・ファラオ ピラミッドを築け」 | 20 | 予選リーグ1勝1敗 | ||
2011 | 「ロイ・クラトンの火をともせ!」 | 21 | 予選リーグ2敗 | ||
2012 | 「平安大吉」 | 21 | 予選リーグ1勝1敗 | ||
2013 | 「THE GREEN PLANET」 | 21 | 決勝1回戦敗退(アイディア賞) | ||
2014 | 「A SALUTE TO PARENTFOOD」 | 18 | 予選リーグ1勝1敗 | ||
2015 | 「BADMINTON ROBO-GAME」 | 20 | トーナメント2回戦敗退 | ||
2016 | 「Clean Energy Recharging the world」 | 24 | 不参加 | ||
2017 | 「The Landing Disk」 | 24 | 1次ビデオ審査通過 | ||
2018 | 「ネムコン“シャトルコック・スローイング”」 | 24 | 1次ビデオ審査通過 | ||
2019 | 「グレート・ウルトゥー」 | 22 | 予選リーグ2敗 | ||
2020 | 「ROBO RUGBY」 | 27 | 大会中止、「オンライン!学ロボFESTIVAL」参加 | ||
2021 | 投壺 ~トゥフー~ | 16 | 1次ビデオ審査通過 | ||
2022 | 「LAGORI~ラゴリ~」 | 16 | 1次ビデオ審査通過 | ||
2023 | 「Casting Flowers over Angkor Wat」 | 22 | 予選リーグ2敗 | ||
2024 | 「Harvest Day」 | 18 | 予選リーグ1勝1敗 |
ものつくり大学ロボコンプロジェクトの特徴
本学の特色を生かして特殊な形状の部品などを学生自身が製作している技術力が、ものつくり大学のロボコンチームが評価され、連続出場に繋がっていると思います。
大会に参加すると、しばしば他大学の学生や教員の方々が本学のピットを訪れ、自作部品などを褒めていただいたり、自作できる装置を有する環境が羨ましいという感想をいただいたりします。競技後の審査員の講評にもそのような話が聞かれるので、ものつくり大学として相応しい評価をいただいているものと考えています。
また、これまでの実績から、本学チームが大会にエントリーする際の準備状況についても、間違いなく大会に参加するに値するロボットを完成させることができるという信頼感があるのではないかと思います。これも、ものつくり大学の特色であるマネジメント教育が、ロボット開発のプロジェクトを確実に管理・運営することにつながっているからだと考えています。
更に、ロボコンプロジェクトでは、『ロボコン』のためのロボット開発を目的としながら、技術・技能・知識やマネジメントを自主的に学ぶと共に、チームとして様々な活動を行うことで協調性や社会性の獲得に役立つと考えられます。この活動を通して身に付いた個人の素養は社会的にも評価されており、チームのOBは日立製作所、JR東海、日産自動車、本田技研工業などの超一流の企業や技術力のある中堅企業で活躍する人が多く、国立大学大学院に進学する人もいます。
ロボコンプロジェクトで優勝を目指す!
ロボコンプロジェクトチームは『ロボコン』大会ではまだ目標の優勝を達成していません。優勝するには、ロボット開発の技術力を更に高めていかなければなりませんが、より重要なのは、自ら学び開発したいという意欲を持った人を、より多くメンバーに迎えることです。このページをご覧いただいた高校生の皆さんや在学生の方の中にも、そのような人がいると思います。『ロボコン』大会優勝を喜び合う仲間になることをお待ちしています。
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