1968年に開通しました首都高速大師橋は,これまでに1200か所以上の鋼床版の疲労き裂が見つかっているとのことです.このような構造物の長期的な安全性を確保するため,き裂が発生しにくく,長期の耐久性と維持管理性を備えたより優れた構造へと,高速大師橋を作り替えています.高速大師橋リニューアルでは,現在の橋の隣(下流側)に,長さ約300mの新しい橋を組み立てて,現在の橋と新しい橋をスライドさせて一挙に架け替える工法を採用しています.これにより,現在の橋の撤去と新しい橋の架設という2つの工事を,合わせて2週間という短期間で実施されています.
このような大規模更新工事の現場を10月30日に見学させていただきまして,学生さんは大変勉強になったと思います.橋梁の送り出しや横取り架設は難易度も高く,種々の検討が必要になります.見学された学生さんが,将来このような施工に関する技術面で勉強され,一流の技術者として活躍されることを祈っています.

見学時の写真