新年度の研究活動スタート

主な研究テーマは以下の通りです.一部の試験体制作作業を開始しましたが,図面作成の遅れ,材料手配の遅れが工程に大きく影響することを実感してもらっています.基本的には自分で考え,製作して実験を行い,その成果をまとめていただきます.学生さんの成長を期待しています.研究室メンバー全員内内定は確保しているので,後は卒業目指して取り組んでほしいと考えています.

  

●木橋継手部の構造確認実験

●木製床板のGFRP補修実験

●既設木橋の補修 

●高強度緻密モルタルハーフプレキャスト版

●GFRP箱桁接合強度確認試験

●横倒れ座屈鋼桁のCFRP補強 

●鋼桁CFRP補強部スタッド溶植部の影響確認実験

●鋼桁上フランジCFRP補強載荷実験

●弾性合成桁 ずれ止めの押抜き試験

●弾性合成桁 正曲げ実験 

●曲げと軸力を受けるトラス部材耐震補強

   

木橋関係の補修については,芝沼研究室と合同で行うため,合同ゼミとBBQを行いました.楽しいひと時でした.

   

BBQの様子
BBQの様子

2024年度卒業式を挙行しました!

今年も3月14日に卒業式を迎えました.研究室からは,学部生11名が巣立っていきました.JSBC(ブリコン)での学生さんの活躍も素晴らしかったです.研究成果も素晴らしく,NEXCO総合技術研究所の弾性合成桁の実験研究や,草加市の木橋リノベーション事業などを行いました.努力の賜物で学長表彰を受けました.これらの研究成果は土木学会全国大会などに発表予定です.熊本で会えることを楽しみにしています.

研究室卒業者全員,一流企業に就職することとなりますが,皆さんの将来の活躍を期待しています.何事にも屈せず,一流の技術者目指して努力してください.これからが大切です.

 

卒業を迎えた4年生

   

卒業式の様子

   

学位記授与(総代)

   

研究室集合写真

   

学位記授与(研究室)

  

花束を頂きました

   

NIAMUL先生と中川君

赤井さん(お母さん)と柏木君

トルコの長大橋等を調査!

現在,世界の中支間長トップクラス 3つの吊橋がトルコにあります.2025年2月28日~3月2日,これらの橋を調査しました.

イスタンブールからチャナッカレまで車で片道4時間掛かりました.初めてチャナッカレ(ダルダネス)海峡を越えてアジアとヨーロッパを結ぶ1915チャナッカレ橋は,世界最長 中央径間長2,023mは明石海峡大橋を約30m超えています.塔高さは318mです.トルコ共和国建国100周年,1915年3月18日オスマン帝国が英仏連合軍のダルダネス海峡通過を阻んだ日に因んで,橋名が名付けられました.建設は韓国企業が中心です.2022年の3月に1年早く完成させました.主塔の赤と桁の白はトルコの国旗をイメージしています.設計コンサルはデンマークのCOWI社です.耐風安定性を確保するため,上下線の箱桁を流線形にして,その間を大きく離しているのが特徴です.また,側径間桁端部付近で,主ケーブルをタイダウンしています.

 

1915チャナッカレ橋

 

1915チャナッカレ橋

 

1915チャナッカレ橋タイダウンケーブル

 

1915チャナッカレ橋

 

1915チャナッカレ橋

 

1915チャナッカレ橋
1915チャナッカレ橋

 

 

オスマン・ガーズィー橋(建設中はイズミット湾横断橋と呼ばれていました)は,イズミット湾を渡り,マルマラ海東端に沿って架かる吊橋です.イスタンブールのおよそ50km南東に位置しています. 中央径間長1,550m,塔高さは252mです.日本のIHIインフラシステムが中心になり,2016年6月に建設されました. IHIは,ファーティフ・スルタン・メフメト橋(第二ボスポラス橋)でも契約者の1社でした.IHIは設計業務をCOWI社に発注しました.

 

オスマン・ガーズィー橋

 

オスマン・ガーズィー橋 側塔部

 

オスマン・ガーズィー橋

オスマン・ガーズィー橋

 

斜張吊橋のヤヴズ・スルタン・セリム橋(第3ボスポラス橋)に行きました.トルコ最大の都市イスタンブールの北部にてボスポラス海峡を渡る長大橋梁であり,北マルマラ高速道路の一部として建設されました.本橋は,世界最大級の道路・鉄道併用橋であるのみでなく,ディッシンガー形式(斜張橋と吊橋のハイブリッド)を採用した世界でも例の少ない橋梁です.2016年8月に完成しています.中央径間長1,408m,主塔高さ322m,幅員58mです. フランスの構造設計技術者でジュネーヴに本社を置くTエンジニアリングのヴィルロジューが設計しました.この橋の施工監理には,日本の建設コンサルタント企業である長大が携わっています.

 

ヤヴズ・スルタン・セリム橋(第3ボスポラス橋)

 

ヤヴズ・スルタン・セリム橋(第3ボスポラス橋)

 

ヤヴズ・スルタン・セリム橋(第3ボスポラス橋)

 

ヤヴズ・スルタン・セリム橋(第3ボスポラス橋)

ヤヴズ・スルタン・セリム橋(第3ボスポラス橋)

 

ヤヴズ・スルタン・セリム橋(第3ボスポラス橋)

 

第1ボスポラス橋(7月15日殉教者の橋)は,全長1,560m,中央支間長1,074mの吊橋です.英国企業が建設しました.構造調査によりハンガーの応力超過や疲労強度問題が判明し,また多くのハンガーに腐食が確認されたため,全ハンガーが取り替えられることとなりました.これまでの斜めハンガーから鉛直ハンガーへ構造変更されています.また主ケーブルの素線損傷部があったので,補強しています.

 

第1ボスポラス橋(7月15日殉教者の橋)

 

第1ボスポラス橋(7月15日殉教者の橋)主塔
第1ボスポラス橋(7月15日殉教者の橋)
第1ボスポラス橋(7月15日殉教者の橋)補剛桁

 

 

第2ボスポラス橋(ファーティフ・スルタン・メフメット橋)は,日本の円借款で1988年にIHIを中心とする日本企業により建設されました.この橋は全長1,510m,中央支間長1,090mの吊橋で,幅員39m(8車線)です.ヨーロッパルートE80とアジアハイウェーA1を繋いでいます.要塞の間に架かっています.

 

第2ボスポラス橋(ファーティフ・スルタン・メフメット橋)

 

第2ボスポラス橋(ファーティフ・スルタン・メフメット橋)

 

第2ボスポラス橋(ファーティフ・スルタン・メフメット橋)主塔

 

第2ボスポラス橋(ファーティフ・スルタン・メフメット橋)補剛桁

第2ボスポラス橋(ファーティフ・スルタン・メフメット橋)

 

 

イスタンブール市内の橋も行きました.再訪となるヴァレンス水道橋はイスタンブール旧市街のほぼ中央にあります.ローマ帝国統治時代に,コンスタンチノポリスを建設したコンスタンティヌス1世の時代に,378年にファーティフの丘とエミノニュの丘の間に建設されました.北西近郊の森にある水源からひかれた上水を東地区のスルタンアフメト地区にある地下貯水池まで中継する役目を果たしました.その後,東ローマ帝国,オスマントルコ帝国時代まで水を届け,1697年にも補修をしているそうです.現在は1,000mのうち800mが現存しており,橋脚の間にアタティルク大通りがあり,車の往来が激しいです.

 

ヴァレンス水道橋

 

 

ヴァレンス水道橋

 

 

バーチュキョイ水道橋は,イスタンブールのサルイエル地区のバフチェキョイにあります. 1731 年にスルタン・マフムード 1 世によって建設されました.保存状態もよさそうでした.

 

バーチュキョイ水道橋

 

バーチュキョイ水道橋

 

バーチュキョイ水道橋
   

カヌニスルタン スレイマン橋は,ビュユクチェクメジェ橋としても知られ,トルコのイスタンブールの中心部から西​​に 36 km,ビュユクチェクメジェにある石造りのアーチ橋です.この橋はオスマン帝国時代に建設され,ビュユクチェクメツェ湖として知られる大きくて浅い入江の河口に架けられました.この橋は 28 スパンから成り,全長にわたって 3 つの浅い小島によって 4 つのセクションに分かれています.16 世紀の橋は象徴的かつ歴史的な響きを持つものとして評価されています.1986 年から 1989 年にかけて,かなりの費用をかけて修復されました.訪問した際も補修中でした.

 

カヌニスルタン スレイマン橋(ビュユクチェクメジェ橋)

 

カヌニスルタン スレイマン橋(ビュユクチェクメジェ橋)

 

カヌニスルタン スレイマン橋(ビュユクチェクメジェ橋)
   
カヌニスルタン スレイマン橋(ビュユクチェクメジェ橋)
   

ゴールデンホーンメトロ橋はイスタンブールの金角湾(ゴールデンホーン)にある斜張橋で,M2 地下鉄線の橋梁です.歩道橋としての機能もあり,支間中央にゴールデン ホーン駅があります.橋の建設はメトロM2線のタクシム~イェニカプ延長の範囲で実施されました.

 

ゴールデンホーンメトロ橋
ゴールデンホーンメトロ橋
ゴールデンホーンメトロ橋
ゴールデンホーンメトロ橋
ゴールデンホーンメトロ橋の耐震装置
ゴールデンホーンメトロ橋からガラダ橋の風景

バンコクの構造物調査

2025年2/15-2/18にバンコクへ卒業する学生さんと一緒に橋梁や構造物の調査に行きました.近年,大規模な橋梁やユニークなビルが建設されています.また,寺院など歴史的な建造物も見学しました.また,パタヤ在住で元道路会社勤務のT氏から,タイやベトナムの文化についての講演をいただきました.勉強になりました.就職する4年生の皆さんにとって,今回の貴重な経験が将来の役に立つと確信しています.

 

 

 

ラマ8世橋

  

リングロードと第2プミポン橋

  

第1プミポン橋

  

タクシン橋

   

ラマ1世橋

   

ラマ1世橋

   

T氏のご講演

   

ワットアルン

  

ワットポーにて

   

ワットポーにて

   

ワットポーにて

   

ワットプラケオにて

   

ワットプラケオにて

   

王宮にて

   

マハナコンビル

   

エレファントビル

   

Tワンビル

   

Gタワービル

ものつくり大学・平成国際大学・埼玉純真短期大学による3大学合同発表会

ものつくり大学・平成国際大学・埼玉純真短期大学による3大学合同発表会が開催されました.ものつくり大学からは,以下の発表を行いました.

・総合機械学科4年 岩本拓也さん、比留間優歩さん
 「開放特許を活用した学生アイデア発表会」の取り組み-ATMあんしんサポートくん-
・建設学科4年 鹿倉蓮さん、ものつくり学研究科1年 平田桐也さん(発表サポート)
 腐朽劣化を受けた木橋の樹脂とFRPによる補修工事-草加市中根ふれあい橋への適用事例-

また,同日に単位互換による連携協定を締結しました.来年度から一部の授業を相互の学生が受講できることとなります.

   

4年の鹿倉さんの発表と大学院の平田さんのサポート

 

発表会後の発表者集合写真

 

単位互換覚書調印