2024年度卒業研究発表会開催!

1/28~1/30に,ものつくり大学卒業研究発表会が行われました. 建設学科 橋梁・構造研究室 4年11名は素晴らしい発表をしてくれました.著しい成長を遂げたと思います.パワーポイントもアニメーションとうまく連動した発表であり,評価に値します.学生の皆さんが何度も指摘を受けて発表準備を行った経験は,社会人になっても必ず役立つものと確信しています.

質問に対する回答が不十分な者もいましたが,私が学生の時にそのような状態になったのを覚えています.その際には,もっと勉強すべきであると痛感しました.

研究室の関連発表は以下の通りです.同様の内容で土木学会年次講演会でも発表して頂きたく思っています.就職後9月に熊本に集まりましょう.今後の皆さんの活躍に期待しています.

 

佐藤 颯太 横倒れ座屈させた鋼桁のCFRPによる補強効果に関する実験研究

谷内 優大 版下モルタルを有するプレキャスト床版のスタッド押抜き試験

蓮見 勇人 PC床版を有する弾性合成桁の正曲げ挙動に関する実験研究

柏木 淳志 曲げと軸力を受ける薄肉矩形断面短柱の終局強度に関する実験研究

中川 涼輝 曲げと軸力を受ける薄肉矩形断面短柱のAFRP補強に関する実験研究

山根 海登 CFRP管と発泡ウレタンによる建屋ブレース材の耐震補強に関する実験研究

山﨑 蓮 高強度緻密モルタルを用いたハーフプレキャスト版に関する基礎的実験研究

村野 一輝 腐朽を有する木橋主桁のCFRPによる補修に関する実験研究

チャンド カマル 木橋の木製床板とGFRPサンドイッチ床板の変形性能に関する実験研究

鹿倉 蓮 腐朽劣化を受けた木橋の樹脂とFRPによる補修工事-草加市中根ふれあい橋への適用事例-

初谷 俊哉 第2連絡橋に設置されたFRP複合床版の取替え補修工事

 

発表した4年生(後方2列)

 

研究室3年生も交えて

 

 

発表練習の様子

 

発表会場の様子

  

3年生がBBQの準備をしました

中橋移設工事が始まります!

中橋は足利市中心部と東武伊勢崎線足利市駅を結ぶ橋として,1936年に開通しました.緑色の下路ブレースドリブタイドアーチ橋3連が主要部分です.橋長296m,幅員11m,アーチ部65.8m×3連から構成されています.中橋では水防上の理由から架け替えが計画されており,2025年1月末に3連のうち1連の移設を行い,2025年3月末には3連の移設が完了予定です.

既設のコンクリート床版を撤去しています.それでも1連のアーチ桁重量は250tonになります.750ton吊りのクローラクレーン2台の相吊りを行うという技術難易度の高い工事です.

このような歴史的な名橋が移設保存され,歩行者用として使い続けられることは,とてもよいと思います.中橋は地元足利市民にとって,美観も優れたシンボル的な存在ですので,栃木県の英断的な計画に感銘を受けます.また,この難工事を担当される巴・東綱橋梁JV殿の工事の安全を祈っております.巴コーポレーションに入社した研究室卒業生(藤井輝さん)が担当していることもあり,情報を頂きましたので,移設直前に見学させていただきました.

移設工事について,以下に説明されています.
 
  
  
中橋移設工事
中橋移設工事
中橋移設工事
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中橋移設工事

 

 

 

専門雑誌「橋梁と基礎」に「柔らかく合成する 鋼橋よもやま話」が掲載されました!

 近年,高速リニューアル工事でコンクリート床版の取替えが活発化しており,ものつくり大学ではNEXCO総合技術研究所と関連の各種共同研究を行っています.その代表的な研究として,鋼部材の炭素繊維強化ポリマー(CFRP)による補強工法開発や,弾性合成桁挙動解明があります.これらの研究では,完全な合成ではなくフレキブルな合成という共通点があります.その特徴などを記載した評論が掲載されました.

まず鋼部材とCFRPの接合で苦労した点や大きく進歩した技術を紹介しました.次に,コンクリート床版を有する鋼桁橋の設計において,長年の疑問である合成桁もしくは非合成桁の2つ設計方法しかないことに向き合い,弾性合成桁の設計方法が最も合理的であることを説明しています.最後に,構造物の新設や補修補強において,力学の知識がある技術者が美しいと感じるものを,設計・施工することが重要であることを述べています.

  

  

浅利川橋

  

ポリウレアパテ

   

せん断載荷実験

   

曲げ載荷実験

   

千鳥の沢川橋

   

フレキシビリティ定数とバネ定数の関係

Journal of Constructional Steel Researchに掲載されました!

このように本学で実施した実験成果を含めた内容が,世界に公表されて認知されることは素晴らしいことであると感じています.一緒に頑張った学生さんも喜んで頂けるものと思います.

以下に主な図を掲載します.

  

  

   

    

   

   

   

   

   

企業研究交流会開催

今年度も12/16,17に本学体育館で企業研究交流会が開催されました.12/16は建設分野の企業に出展頂きました.12/17は情報メカトロニクス学科関連企業に出展頂きました.それぞれ,午前午後各45社,合計180社になります.大手企業も多く参加いただきました.最近の技術者不足が感じられました.

1,2年生は企業研究として,3年生は就職先として,貴重な情報を得たと思います.授業の間に見て頂くのではなく,休講にして学生さんに真剣に取り組んでいただきました.学生さんの将来のために,よい機会を設定できたと考えています.