ものつくり大学の実践教育

昨日発売された東洋経済11/30号に「本当に強い理科系大学」として,ものつくり大学が掲載されました.取材を受けて,研究室の学生がちょうど鋼管にCFRPを含浸接着している様子が掲載されています.

https://premium.toyokeizai.net/articles/-/22218

当日の様子や載荷実験状況などは以下の通りです.

 

CFRP貼付け
載荷実験

埼玉橋梁メンテナンス研究会で講演

11/21に埼玉橋梁メンテナンス研究会主催の橋梁メンテナンス技術研修会【第3回】がさいたま共済会館で開催されました.今回,「鋼橋の補修・補強技術の最先端」題して,講演させていただきました.

ものつくり大学では,本年8月より,埼玉橋梁メンテナンス研究会の活動に参画しております.本研究会では,橋梁の点検,補修等の維持管理に携わる県内の自治体職員及び民間の技術者や橋梁の維持管理に興味がある学生を対象とし,段階的な育成を目的とした研修会を予定しております.

一般社団法人 埼玉県建設コンサルタント技術研修協会://www.saikonkyo.org/

講習会の内容https://drive.google.com/file/d/1tdtqTgeOmfhCTh0zHbZl3FI7X80_KD4K/view

2021年に開学20周年を記念して,本学に橋梁メンテナンスゼンターを設置して,近隣の自治体や若手コンサルタント職員の研修の場を提供すべく,努力したいと考えています.

複合合成構造の活用に関するシンポジウムで発表

2019年11月14日,第13回複合・合成構造の活用に関するシンポジウム(土木学会と建築学会が共催)が開催されました.研究室の4年生,清水大輝君が以下の論文を発表しました.

・高伸度弾性パテが鋼材とCFRP の継手強度に与える影響/下前 照(ものつくり大学),清水大輝,大垣賀津雄,西村晶拡,秀熊佑哉,宮下 剛,奥山雄介,小森篤也

この論文は,清水君が実験を,大学院の下前照君解析と執筆をしたものです.彼らの益々の成長を期待しています.

その他,研究室で取り組んだ研究の今回発表論文は以下の通りです.

・ステンレス2重鋼管合成柱の曲げ試験におけるモルタル付着性能に関する実験研究/大垣賀津雄(ものつくり大学)赤江信哉,中島 裕,石田 学,志村保美

・鋼材とCFRP の接着強度に関する実験的研究/西野晶拡(日鉄ケミカル&マテリアル),大垣賀津雄,秀熊佑哉,宮下 剛,奥山雄介,小森篤也

・CFRP が接着された鋼部材の熱応力に関する検討/秀熊佑哉(日鉄ケミカル&マテリアル),原田拓也,大垣賀津雄,宮下 剛,奥山雄介

・トラス橋ガセットプレート腐食部のCFRP による補修工法に関する実験的研究/原田拓也(高速道路総合技術研究所),大垣賀津雄,宮下 剛,奥山雄介,秀熊佑哉

緊張しながら質問に答える清水君
終了後の懇親会にて

碧蓮祭で研究内容を紹介!

今年の碧蓮祭は天気もよくなり,大勢の来場者が来ています.研究室では最近の実験内容(CFPによる鋼部材の補強,GFRPの橋梁の耐荷力,高強度緻密モルタルなど)の展示や、大学対抗のブリコンに参加時に制作した橋梁模型を展示しています。また子供たち向けトルシアボルトの締め付け体験も行っています。研究室の学生が自ら企画して運営しています。

CFRPによる補強確認実験
GFRP橋の強度確認実験
高強度緻密モルタルによる床版延命化
ブリコン2019 構造部門優勝,美観部門優勝 作品
ブリコン2019 KABSE特別賞(3年生)作品
ブリコン2018 審査員特別賞 作品
トルシアボルト締め付け体験

浦添大公園でGFRP歩道橋架設-安全性確認実験を実施-

2019年10月16日,沖縄県浦添公園でGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)製の歩道橋が架設されました.この橋は㈱コムテック社(熊本県)にて,オランダから技術導入したVI(Vacuum Infusion)法により製作したGFRP成形材を,エポキシ樹脂で接着集成した箱桁構造です.幅2.5m,橋長18.5mであり,VI法で作られたGFRP橋としては国内最大級になります.

GFRPは,従来の鋼や鉄筋コンクリート,または木材に比べて耐腐食性が高く,軽量であることから,腐食環境の厳しい浦添大公園において,ライフサイクルコストに優れているとの判断で採用されました.本年,7月に,ものつくり大学のストラクチャー実験室において,実橋1/2断面サイズ供試体の曲げ載荷実験とせん断載荷実験を行い,本橋の安全性を確認しました.今後,この種のFRP橋のますます発展を祈念します.

浦添大公園歩道橋架設
浦添大公園歩道橋架設
浦添大公園歩道橋架設完了
曲げ載荷実験
せん断載荷実験