ミヤンマー打合せ&橋梁調査

住友商事(株)と(株)きんでんは,AGTI(Association of Government Technical Institute)とミャンマーの電気工事技術者を養成する支援プログラムを実施する協定を2014年より行ってきており,ヤンゴン市インセイン区にあるGTIインセイン・キャンパス内に職業訓練教室「サクラ-インセイン テクニカルコース」を開設している.AGTIでは「送配電工事コース」と「一般電気工事コース」の2つの講座が開設され,現在はAGTIが単独で運営を行っている.

2/28にAGTIを訪問し,ミヤンマーにおける訓練校制度の状況をヒヤリングした.また本学は実習授業が多いことなどを説明したところ,この訓練校卒業生のものつくり大学への入学と,GTI短期大学卒業生のものつくり大学への編入学を今後模索すべく,情報交換を行うこととなった.

AGTIとのミーティング
AGTIとのミーティング
AGTIでの記念撮影

2/28にヤンゴン市内の商業施設現場見学をさせていただいた.日本企業フジタが元請けの現場であり,1日に1900名の作業員が働いているとのことであった.

ヤンゴン市内の商業施設建設現場
施工管理の状況を確認

2/29,ミヤンマー南部のモーラミャインまで,ヤンゴンから車で約6時間かけて,東西経済回廊EWEC-JV/コンサル事務所を訪問した.JAICA案件でIISが斜張橋に架け替え予定の現地,アトラン橋とザタピン橋を見学した.これらは中国が約20年前に建設した斜張橋と吊橋であるが,腐食や輪荷重による劣化が激しく,通行荷重を13tonに制限している.

アトラン橋
アトラン橋 13tonに重量制限
床版は横桁にチャンネルを軸方向に並べた構造であり,溶接は切れて凸凹,車両走行位置は多くの孔があいている状況
斜材の鋼管は腐食してグラウト材が割れて落ちている.中の素線も少し切れている状況
床版もケーブルも損傷が激しい.
ザタピン橋も損傷がひどく,振動が激しい
昨年の落橋事故後,テーブルのアンカレイジ側の止水補修を実施

また,J&M(JFEエンジニアリングが出資しているミヤンマーの橋梁メーカー)が建設したアウンサンブリッジを見学した.この橋はブレースドリブアーチでアプローチの箱桁も立派です.橋の手前に資料館もあり,建設時の記録が公開されています.

アウンサン橋
アプローチの箱桁橋
展示室の模型

移動途中,応急仮設橋がありました.近年,このタイプが欧州でも見られるようになってきました.

応急仮設橋
応急仮設橋は古くなった橋梁の中間橋脚上にも設置させている.
応急仮設橋 の桁端部
古い橋桁