鋼橋技術研究会40周年記念誌「夢つなぐ橋」

鋼橋技術研究会40周年記念事業の締めくくりとして,記念誌が発刊されました.私の寄稿も掲載されています.鋼橋技術研究会の思い出を記載しました.また,部会長として担当しました「鋼橋の劣化機構検討部会」の内容も寄稿しています.記念事業実行委員長の日本大学・谷口先生の編集後記にもなぜか私が写っています.記念事業で絵画コンテストがあり,私の身内が受賞しています.

この研究会は,若手技術者育成のため重要な使命があると思います.いつまでも発展することを願っています.40周年記念事業を無事に終えられました,谷口先生ならびに関係各位に感謝いたします.

 

記念誌表紙

 

  寄稿

 

 部会報告

 

 編集後記

 

 

絵画コンテスト最優秀賞

土木学会論文集に3件同時掲載

土木学会論文集,Vol.81,No.14複合構造特集号に,昨年度と同様に3件の論文が掲載されました.

1)池田一喜,宮下剛,大垣賀津雄,服部雅史,後藤源太,秀熊佑哉,櫻井俊太,SYLL AMADOU SAKHIR:CFRPシート補強した鋼箱形断面長柱の単調載荷ならびに交番載荷実験

 NEXCO総研殿,日鉄ケミカル&マテリアル殿,元長岡技術科学大学(現名古屋工業大学)の宮下先生らとの共同研究であり,トラス橋下弦材のCFRPによる耐震補強に関する研究です.本学で実施した正負交番載荷実験の内容を,研究当時長岡技術科学大学大学院の池田さんがまとめました.

 

2)大垣賀津雄,平田桐也,服部雅史,後藤源太,宮下剛,秀熊佑哉,櫻井俊太,SYLL AMADOU SAKHIR:CFRPで補強したH形断面長柱の交番載荷による実験研究

 NEXCO総研殿,日鉄ケミカル&マテリアル殿,元長岡技術科学大学(現名古屋工業大学)の宮下先生らとの共同研究であり,トラス橋斜材のCFRPによる耐震補強に関する研究です.本学で実施した正負交番載荷実験の内容を,ものつくり大学大学院の平田さんと大垣でまとめました.

 

3)小林駿,大垣賀津雄,中村太一,安田翼,秀熊佑哉,石田学,菊地新平,SYLL AMADOU SAKHIR:CFRP成形材と軽量樹脂モルタルにより下面補強した鋼床版の疲労耐久性に関する研究

 NEXCO東日本殿との共同研究を4年間実施しており,最終の研究として移動輪荷重走行試験により耐久性を確認しています.ものつくり大学大学院の小林さんがその内容をまとめました.

 

 以上の通り,本学の研究成果が土木学会論文集に2年連続3件掲載されました.他大学でもなかなか見られないことであると思います.研究に携わった学生さん,協力頂いた関係各位,推薦頂いた土木学会複合構造委員会の方々に感謝致します.

 

以下は論文1)の掲載図です.

 

 

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

  

  

以下は論文2)の掲載図です.

  

  

  

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

  

   

以下は論文3)の掲載図です.

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

  

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

鋼構造の教科書が出版されました!

理工図書から,鋼構造の教科書「基礎から実践 鋼構造」が出版されました.執筆者は,編著者:大垣賀津雄(ものつくり大学技能工芸学部建設学科 教授),著者:中村一史(東京都立大学都市環境学部都市基盤環境学科 教授) / 大山理(大阪工業大学工学部都市デザイン工学科 教授) / 石川敏之(関西大学環境都市工学部都市システム工学科 教授) / 宮下剛(名古屋工業大学 特任教授)です.以上の鋼構造分野で一流の先生方と共著になりますが,ようやく出版されまして,感無量であります.

昨年度「基礎から実践 構造力学」を出版しました.引き続きまとめ役を依頼されましたので,光栄なことであります.いずれも,網羅的で社会人の方にも使える教科書を目指しました.構造分野は苦手な学生がいますが,勉強すればそれほど難しくはないので,ぜひ取り組んでいただければとの想いを込めて,執筆者の先生方に配慮いただいています.リニューアル,DXの時代であるからこそ,構造が最も重要となります.

   

   

【新刊】基礎から実践 鋼構造

草加市から,ふれあい橋が搬入されました!

本学は草加市と木橋リノベーションに関する連携協定を2024年5月に締結しました.

2025年6月末に草加市から,ふれあい橋が搬入されました.橋長14m,幅員2mの木製人道橋です.夜間に交通規制を行い,最大級のラフテレーンクレーンを用いて,電線をかわして吊り上げ,ポールトレーラで輸送して,翌日朝に搬入されました.重さは7ton程度で,本学のストラクチャー実習場の10ton天井クレーンで荷下ろししました.

その後,設計荷重満載(合計10ton)の載荷を行いました.劣化が進行しており,載荷前の初期たわみは支間中央で約50mm,載荷試験によるたわみは40mm程度でした.

授業に支障が無いように,3~4日で解体して,屋外自習場に移動します.劣化が進行している箇所があり,本学で10月を目標にリノベーション(補修)と延命化対策を行います.これまで前例がほとんどない樹脂とCFRPによる工法で補修・補強を行います.各種実験でその性能を明らかにしています.内容については,学会やシンポジウムで順次発表しています.昨年度補修状況の様子は,中根ふれあい橋開通式の情報に掲載しています.このように,ものつくり大学は,地域貢献に寄与しています.

    

現地吊り上げ

 

   

現地吊り上げ

  

本学実験室への搬入

   

吊り上げ

 

荷下ろし

 

載荷実験

   

安堵する関係者

 

土木学会第80回年次学術講演会 研究討論会

2025年9月に,第80回年次学術講演会・研究討論会が開催されます.

研究討論会プログラム一覧のリンク

開催日時:2025年9月8日(月),9日(火)

参加方法:オンライン(Zoomウェビナー)

なお,そのうちの1件で,ものつくり大学の大垣が座長を務めるものがあります.ホットな話題ですので,以下をぜひ,聴講してください.

研究討論会(11)複合構造委員会 弾性合成桁設計法の確立に向けて -床版取替え工事の救世主!-

投稿者:事務局 投稿日時:月, 2025-04-14 14:12

委員会名:複合構造委員会

タイトル:弾性合成桁設計法の確立に向けて -床版取替え工事の救世主!-

・主題
複合構造委員会では、床版取替え技術に関する検討として2021年に最新の合成桁に関する専門書として「連続合成桁における床版取替え技術の現状と展開」を発行した。この報告書中で新たに取り上げた「弾性合成桁」は古くから考え方があったものの、計算等の技術的問題から設計に適用されていないのが現状である。しかし昨今の計算技術と研究の進展を鑑み、弾性合成桁設計の考え方を取りまとめるため、2025年1月に「弾性合成桁の設計に関する調査研究小委員会」を立上げた。本討論会では、弾性合成桁が床版取替え工事の救世主となることを見据え、本技術に関連した話題提供者を迎え、その設計技術確立に向けた討論を行う。

・座長
大垣 賀津雄(ものつくり大学)

・話題提供者
石川 敏之( 関西大学)
藤本 貴正(高速道路総合技術研究所)
浅野 貴弘(西日本高速道路)
高井 祐輔(IHIインフラシステム)
富永 高行(大林組)