2022戸田研究室ゼミメンバー&主な活動内容

4年生12名,大学院生1名,教員1名の合計14名で1.2Qゼミは主に毎週火曜日午後に実施中!

今年度も住宅改修など現場施工が始まるプロジェクトがあり,それぞれの担当学生を中心にメンバーが協力して進めています!

2021年度配属当時のメンバー

主なプロジェクト :デザイン/ビルド(設計/施工)=実際に自ら設計デザインし制作することです。

建築再生展R&R2022(昨年度実施設計・竣工物件の展示):@東京ビックサイト6月16日~18日

・埼玉県加須市古民家改修プロジェクト(デザイン/ビルド):現在,調査中,今年度計画案策定予定。6月から調査再開中。

・千葉県佐倉市古民家改修プロジェクト(デザイン/ビルド,他大学・本学他研究室協働):現在最終調整中,7月頃着工予定,年度内竣工予定

・研究室および大学購買の「木質化」デザインプロジェクト(デザイン/ビルド):学生自らの居場所を日々,少しずつ木質化などで改修中。(研究室:靴箱,防音壁,棚,デスクなど,購買:カウンターパーテーション等)今年度制作予定

・特に上記の部分のデザイン等は研究室内に常設するデジタルファブリケーション(レーザーカッター・3Dプリンタ―等)機器で制作して,手加工や電動工具とともにDIY的なものづくりの実践や研究も行います。

・・・その他

自ら理解して実践しやすい規模」でデザインや設計・制作をしっかり学んでほしいと考えています。

それには「住宅やインテリア空間の規模」が卒研としては身につきやすいでしょう

人間が利用する身近な空間や環境を,人の暮らし方や気持ちを考えてデザイン/ビルド(設計/施工)することを研究することが重要です。そういった意味でも住宅や空き家・古民家,そして比較的柔らかく加工しやすく,活用時期を迎えている国産木材を身近な教材や研究対象として捉えています。

2021年度卒業証書・授与式!

2022年3月18日卒業式後 4年生集合 @中央棟2階実習場

研究室5期生の卒業式。4年生11名が卒業,3年生メンバーとともに研究室の設えやプレゼントを制作して見送る。配属後の約1年半の間,遠出はできませんでしたが,日々,研究室の木質化や実施現場での調査・施工等,大変な中,それなりに楽しく取組めたのではないでしょうか。 

6人と屋内の画像のようです
研究室出入口の卒業式当日の設え

物静かな学生から賑やかな学生までバラエティに富んだ面々でした。何人かは初めて研究室で出会い,意気投合した学生も。現場作業以外はほとんど毎日,研究室に来ておしゃべりする学生らの話声は,いつしかラジオのようなBGMになっていたような感覚でした。

9人、立っている人とアウトドアの画像のようです
木造実習の軸組の前でアルバム撮影

卒業研究(設計・制作・論文)は正解もなく、あったとしても一つでなく,これまでの講義や実習等とは取組み方が異なります。それを実感しながら1年たらずで進める上で,学生との意思疎通をあらゆる方法で試みました。結果,コツコツ進める学生,直前に慌てて焦る学生など様々。現場や研究室で存分に取り組んだ学生,あまり研究室に来れなかった学生もそれぞれが励んだことを信じて。

木造軸組みの減築 移設と改築へ 完成 現地編3

約3年間,研究室として埼玉建築士会関係者と空き家活用の一環として協力した物件が完成。

離れ家は本学の木造系実習の軸組の古材を提供し,多くの学生が設計施工に参画しました。可能な範囲で学生ならではの発想も取り入れ,卒研としても活かされました。

蔵改築の基本設計・アイデアは一昨年の学生の卒業設計の計画そのものです。古い蔵の小屋組み(梁)を活用し,ほとんど新築になってしまいましたがプロの施工で仕上がっています。

写真の一部は建築士会様からの提供です。

こういったプロジェクトは関係者の様々な想いもあり,苦労が大半ですが,あくまで大学研究室として得られた知見をポジティブに活かす次第です。住宅も個人の所有物という認識だけではなかなか展開しがたいと思うこの頃です。

2021年度卒研発表会!

2022年1月25日~27日の3日間,2021年度の建設学科卒研発表会でした。戸田研究室は11名の4年生(設計3名,制作6名,論文2名)が無事に発表・質疑応答を終え,一段落です。お疲れ様!

木造軸組みの減築 移設と改築へ 現地編2

離れ家の外壁(下見板張り)もほぼ完了し,内装の下地PB(プラスターボード)もほぼ完了。

様々な変更や要望に対応しながら,ここまで学生たちも励み,研究室としても可能な限り役割を果たせました。あとはプロの方々の腕の見せ所でしょう。

ラフなところも良い味が出ていると思えるような現場監督や施主の広い心で受け止めて頂けることを願うばかりです。研究室・学生と協働する理解が肝心なのです。

木造軸組みの減築 移設と改築へ 現地編1

7月の基礎打設後,8月,離れ家はいよいよ土台敷き,建て方です。

外部通路の柱の足もと(柱脚)は学生がデザインして特注の金物をお願いしました。

夏の暑い時期ですが屋根工事です。

外壁下地も納まり,外壁仕上げの下見板張りや採光のポリカーボネート波板仕上げにもかかりました。

ここまで研究室の4年生と8月以降は3年生も加わり,暑い中,本当によく励みました。

いよいよ完成が見えてきました!

長野木造山荘の増改築設計・施工3「完成」

長野山荘増改築現場も大詰めで排水設備関係の最終段階。

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内部:増築部を既存部から望む
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内部:シャワーユニットと天井の取り合い

水廻り設備はインターネットでデジタルネイティブ世代の学生が施主を支援して支給しました。施主支給ならぬ略して学生支給です。インターネット通販は安価で便利ですが,細かな備品との整合性等、施工者の苦労を聞きました。

シャワーユニットや便器等も,もの自体はコストダウンできても、施工手間等の人工を含めコストアップもあることは,こういった改修で学ぶことになりました。

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増築部 外部:基礎・土台・柱廻り
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内部:増築部の壁面ウッドパネル

壁面のウッドパネルはアクセントとして現場や製材所の端材を活用して学生たちの労作で素晴らしい。

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内部:増築部と既存部の壁仕上げ 板張りの新旧対比
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洗面 台は槐(えんじゅ)・洗面ボールはキッチンボールを活用

内装は既存部と増築部の木材の対比屋や,既製品とオリジナル、つまり既存と新設の新旧対比が著しい。単純に色合いなどを統一するのでなく,あえて違いを見せる美しさも感じてほしいですね。

ロフト:奥は太陽光発電のアダプター等・手前が寝床
内部:完成した増築部を既存部から望む

短期間で卒研生(4年生)とインターン生(2年生)が職人に教わり,完成させました。長野県飯山市の斑尾高原にあるNPO法人の事務所として活用されます!

木造軸組みの減築 移設と改築へ 学内編

数年前から戸田市の空き家改築を進めてきましたが,研究室としては敷地の空き家が施主の意向で取り壊されたため,本学の木造実習の在来工法の軸組を減築して,離れとして移設・改築することに意義を見出しました。

6月2日から実習で学生らが制作した軸組を解体して,既存の番付の墨を消し新しい移設改築後の通り番号を記しました。部材の表面もきれいに磨いて再活用します。

実習では12畳=6坪(2間×3間)の規模を現地では8畳=4坪(2間×2間)とします。㎡(平米・平方メートル)という単位では面積の感覚が分かりにくい場合もありますが,畳の大きさ・数量に置き換えると分かりやすくなりませんか?もっとも,昨今,畳の部屋も少なくなっており,何畳(帖)という方が分かりにくい時代が目前かもしれませんが。。1坪は2畳ですから上記の面積になります。

学内では2か月以上の作業をこなし,8月11日,いよいよ現場へ移設です。

埼玉建築士会支部だより「掲載」

アーキテクトビルダーとしてのデザインビルド的な木造建築教育の試み 戸田研究室5年間の実践

と題して,埼玉建築士会さいたま南支部だより,2021年7月,VOL.22,建築士の目 に寄稿しました。これまでの研究室活動を振り返る機会となり,卒業生はじめ学生たちとの思い出のエピソードがつまっています。

長野木造山荘の増改築設計・施工2

現場での検討内容も多く、大工さんらの知恵や技術を目の当たりに学生らもよい経験になっている様子。

既存部と増築部の取り合い
小屋裏

小屋裏は,なんとか寝転べるくらいで,太陽光発電の機材などの物置として使用予定。

増築部の内装

壁面はスギの無垢板を横張り。フローリングは工務店の既製品の突板余材を活用。本来は床も無垢板を張りたいが,余材を活用するという意味では施主の予算や工務店の材料ストックなどの状況に配慮した。

左:内装の小屋回り・右: 外部の筋交いや雪囲いを渡すための十手金物

内装は設備関係も入り、小屋裏の壁張りが進行。 外部は増築部分の筋交い補強や積雪対策の囲いを渡すための十手金物が付いた。現場担当学生からの日報と写真が毎晩届く。

小屋組み周りの火打ち梁に施された仕上げ

小屋組の火打梁は細かに板張りして上下の凹凸を納めた感じに。合板と無垢板の木目のコントラストも面白い。

内装はほぼ完了。