研究室の学生の場を自分たちでつくっていくことが,昨年8月の学生配属以降の一つの課題でした。
先日のオープンキャンパス前にようやくカタチになりました。
早速,研究室の4年生とオープンキャンパスに来た高校生がこの場で話をして和んでいました。
教員が着任した2016年4月の時点では,学生の場は既成品の机と椅子などがあった程度でしたので,
この春休みには棚を制作し,今回はオープンキャンパスで高校生も研究室の見学に来ることや,
4年生もいよいよ卒業研究が本格化するため,自らの居場所を整備しようと動き出したのです。
木材は棚と同様に活動をともにしているスギララケ倶楽部埼玉支部の関係者の方から譲って頂きました。
主にスギの柱材,鴨居材,胴縁材です。
加工場では柱間に入れる胴縁という壁の下地材を削ったり,鴨居や敷居の材料をカットしました。
柱の上部と下部にはアジャスターボルトという金具を利用し,
天井と床をボルトを締めて突っ張ることで柱を固定しました。
ボルトは柱の中まである程度,貫通しているので自立固定もしますが,鴨居と敷居で柱の上部と下部をつなぎ,
柱を平面上でL字型に配置することで,ボルトの突っ張り(引っ張り)の力に頼るだけでなく,安定するように考慮しました。
柱間には本来,下地材になる胴縁を磨いて,曲線を描くように互い違いに柱間に刻んだ溝に落とし込みました。
ウェーブを描くルーバーのようなパーテーションで,目線は隙間をやや大きく空けて完全に仕切らず見通せる工夫をしました。
作業しながら現場で学生らが意見交換して決断するなど,実際のものづくりを通じて自分たちの居場所ができていく。素晴らしいと思います。