3年生の木造住宅設計Ⅰでは,木造住宅のトレースをしながら各室面積のスケール感の把握に畳1帖の大きさ(910㎜×1820㎜)のイメージを大切にして指導しています。
〇〇平方メートル(平米・㎡)と聞いてもなかなかピンとこなくても,畳何帖分,例えば6帖と言われればおよその室内の大きさはイメージしやすいと思います。
それに基づき,トレース見本図面(S=1:100)の上から畳1帖の長方形のグリッドを手描きしてもらい,各室や通路を含めてグリッドを視覚化してそれぞれの面積の感覚を知る練習をしました。
平行定規・製図版の上にある手描き図面や見本の図面をノートPCカメラでスクリーンに映写して受講生が同時に内容を把握できるように工夫しています。
アナログ的な手描き図面とPC機能の融合で,製図授業に興味関心を持って集中して取り組んでもらっています。
トレースが終われば,オリジナルのプランを考えるエスキスに入りますが,その前に機能図・ゾーニングやプランニングをざっくりスケッチしてパターンを描かねばなりません。いきなり詳細なプランが導かれるわけでないこと等を説明します。
この時期,2年生はインターンシップ前でプレインターンシップを担当しました。製図だけでなく模型の基本的な制作の仕方や設計事務所の職場の雰囲気などを話して,スタイロフォームという素材をカットする熱線カッターの実演を行いました。
学生には話しを聞いてもらい,学生自らも体験できるバランスのとれた授業が肝心です。