6月下旬から授業も新たに第2クォータとなり,
私の担当する講義の「住宅論」も7月に入り,2回目を終えました。
受講生は主に3年生で現状,約160名の登録があり,出席はおよそ120名程度で,これまでの授業に比べて,大所帯です。
ところで,「住まい」とは何でしょうか?「住宅」と似た言葉には以下のように様々ありますが,皆さんはどのように考えますか?
住宅論では,各年代ごとに国内外の主要な建築家などが設計した住宅の外部や内部の写真,図面(平面図・断面図など)を見ながら解説を加え,考察し,様々なキーワードを取り上げ,自分の考えをA5サイズの「ふりかえりシート」に記入して理論を深めることを重視しています。
第1回目のお題は,
建築家のル・コルビュジェの名言,「住宅は住むための機械である」
について,あなたの考えた意見を述べよ,でした。
新建築学体系7 住居論 (彰国社)によれば,「機械のごとく機能的であれ,という意味を含んでいるのかもしれない。しかし,それはより多く,機械のように美しく ,一切の装飾がなく単純明快に機能を体現した造形 ということ」である。
およそ以下のような意見が出て,私自身も考えを深めることができたと思います。
住宅に求める内容は住む人が考える理想と設計者など供給する側の考えが合う場合や違う場合もあるかと思います。いずれの立場からも偏った考え方にならぬように客観的に考えることが大切かと思います。
住宅の場合,実際にその建築を体験できるのは皆さんが住む家か,友人や知人の家,あるいは完成前のオープンハウスくらいでしょう。他の公共建築などと比べて,その空間を体験することは困難です。
だからこそ,住宅を意識的に興味を持ち,平面図(プラン)上で小さくなってその空間を歩いて想像することが大切です。
疑似体験でも「プランを歩く」ことから始めてほしいと思います。