梅雨の中休み。ものつくり大学のある埼玉県行田市も涼しくなったり暑くなったりを繰り返すこの頃です。
廊下に面したテラスから実習で制作した小屋や新幹線の高架,青空が眺望できます。
さて住宅論では私も教員として事前にかなりの文献を参照して学びます。中には知り合いの先生の書籍もあり親近感がわきます。
事前に調べた内容から毎回,紹介する時代の住宅にまつわるコンセプト(設計主旨)からキーワードや建築家の言説を用いて,学生自身の考え(例えばどういう部分に賛同するか否かなど)を書いてもらっています。
その内容を毎回授業の冒頭で前回の学生の意見をいくつか画面で紹介して共有しています。
今回は,「現代の住宅におけるバナキュラーとは?」がお題でした。
バナキュラーとは「原始的な・その土地固有の」などを意味します。
学生からはおよそ以下のような意見がありました。
なるほど,現在から過去を振り返ると,授業で紹介したようなモンゴルのゲルや中国のヤオトンなど土着的な建築を想像しがちですが,現在の建築を未来から振り返ることを想像すると,例えば今の建売住宅などもいずれバナキュラーな建築として見られる時代が来るかもしれませんね。
みなさんなら,どのように考えますか。
今回は,主に住宅の型(平面の形)の歴史をおって説明しました。
鈴木成文先生の著作:「住宅を読む-現代日本住居論-」から参照させて頂き,以下のような系譜(流れ)を紹介し,
・都市LDK型住宅
・集合住宅型
・地方続き間型住宅
の3つが主に現代まで着目されていることを示しました。(講義ではPowerPointの映像と強調すべき内容をホワイトボードに手書きして併用しています)
そして,いずれも建築家などの人為的な介入があり,そぞれぞの型が成立していったと。みなさんの住宅はどのような型でしょうか?