ものつくり大学 INSTITUTE OF TECHNOLOGISTS

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技能五輪全国大会

2020年度大会記録

各都道府県の予選を勝ち抜いた次代を担う23歳以下の青年技能者が42職種で技能レベルの日本一を競う大会です。将来の日本の「ものづくり」を担う若手技能者の技能レベル向上と、技能の大切さをアピールすることを目的として1963年(昭和38年)から毎年開催されています。本学では開学3年目から毎回出場しています。
また、本大会は技能五輪国際大会への派遣選手選考会(隔年)でもあります。

歴代出場・入賞者一覧
(PDFファイル 82KB)

技能五輪全国大会 : 中央職業能力開発協会

金賞・銀賞・銅賞・敢闘賞と、5名の学生が入賞!!

第58回技能五輪全国大会(2020/11/13~11/16)が愛知県で開催され、建設学科から5職種8名の学生が出場しました(建築大工職種2名・家具職種1名・左官職種2名・造園職種2名・タイル張り職種1名)。
出場学生のうち5名が入賞しました。左官職種金賞受賞の島本裕美子さんは、昨年度大会の敢闘賞に続いての入賞となりました。左官職種では、初めての金賞および銅賞のダブル受賞であり、また初出場のタイル張り職種では銀賞を受賞しました。
今回は、コロナ禍のため観客なしでの開催となりましたが、式典と競技がライブ配信されました。

本年度もたくさんの皆様にあたたかいご声援をいただき、誠にありがとうございました。


出場者・入賞者

職種学年・氏名・出身校
建築大工 4年 柏原 一輝(兵庫 龍野北高校 出身)
4年 梅津 弥涼(東京 大妻中野高校 出身)
4年 柏原 一輝 : 銅賞
4年 梅津 弥涼 : 敢闘賞
家具 2年 鈴木 岳大(兵庫 龍野北高校 出身)
左官 4年 島本 裕美子(東京 大東学園高校 出身)
3年 村山 虹太(北海道 登別明日中等教育学校 出身)
4年 島本 裕美子 : 金賞
3年 村山 虹太 : 銅賞
造園3年 石原 颯大 (埼玉 いずみ高校 出身)
3年 荒井 富久美 (静岡 科学技術高校 出身)
タイル張り4年 小池 優香 (群馬 西邑楽高校 出身)4年 小池 優香 : 銀賞
建築大工:柏原一輝さん
建築大工:梅津弥涼さん
家具:鈴木岳大さん
左官:島本裕美子さん
左官:村山虹太さん
造園:石原颯大さん
造園:荒井富久美さん
タイル張り:小池優香さん

2020年12月21日、埼玉県知事公館で開かれた「第58回技能五輪全国大会埼玉県選手団結果報告会」に、入賞した建設学科の学生5名が参加し、大野元裕埼玉県知事および田村琢実埼玉県議会議長に入賞報告を行いました。
左官職種で金賞を受賞した建設学科4年の島本裕美子さんが、大会出場の感想を報告、大野知事に左官の技術・技能や、置引き作業の内容を説明しました。

知事や県議会議長との記念撮影。後列左から2人目は指導教員の三原教授
島本さんが知事に左官技術を説明
島本さんの大会参加報告
入賞者(左から梅津さん、柏原さん、島本さん、小池さん、村山さん)

指導教員のコメント

建築大工職種

今大会の建築大工職種の参加選手は53名でした。例年80~90名の選手が集まりますが、コロナ渦での開催のため、競技中のソーシャルディスタンスを考慮した参加人数となりました。本学からは4年生の柏原一輝君、梅津弥涼さんの2名が、埼玉県の代表メンバーの一員として出場しました。
2日間12時間に及ぶ競技の結果、柏原君が銅賞、梅津さんが敢闘賞を受賞しました。出場選手のほとんどが企業選手の中で、学生として入賞したことはすばらしいことです。
二人は課題が発表された8月下旬から大会に出発する11月まで、放課後や週末を使った練習に励み、努力を重ねた結果、企業選手にまけないスキルを身に付けていたのです。

(建設学科教授 小野 泰)

家具職種

2020年度の家具職種には、建設学科2年生の鈴木岳大くんが埼玉県代表として出場しました。1名だけが参加となりましたが、技能五輪出場経験のある先輩たちからアドバイスをもらいながら、連日練習を重ねました。また、2021年度の大会に出場を目指している同級生が、本番直前まで練習につきあってくれました。
大会結果は、残念ながら入賞には至りませんでしたが、先輩や同級生たちの献身的なサポートを受けながら取り組んだこの数ヶ月は、とても良い経験になったと思います。

(建設学科教授 佐々木 昌孝)

左官職種

左官職種競技は、石膏や漆喰など自然素材を用いた建築の仕上げ部門として、建築物の室内外の装飾性や耐久性を付加する技能を評価するものです。第58回技能五輪全国大会の左官職種競技は2日間、計10時間で軽量鉄骨組立てと石膏ボード張り、石膏置き引きおよび塗り壁により「室内外の壁仕上げの美」を競いました。今年度は、新型コロナウイルスの勢いがおさまらない中、第58回技能五輪全国大会(愛知県国際展示場にて)の開催が危ぶまれましたが、大会関係者や愛知県および参加企業や団体の徹底した感染予防対策のおかげで行うことができました。本課題は、従来の作業に加えて、外壁と内壁の各仕上げの違いを表現することと、石膏ボードのパテ処理を付加しました。これは、国際大会におけるPlastering and Drywall Systemsに多用されている工法を一部採用したものです。これらの新しい試みに、選手たちは果敢に挑み、最後まで気を緩めなかったことに敬意を表します。日本の左官の伝統工法と現代工法および欧州の乾式工法と湿式工法を取り入れた課題は、これからの日本の左官の仕事に大いに役に立つものと考えています。軽量鉄骨と石膏ボードの仕上げ方法を良く知っていることで、現代的なの壁仕上げに有効であり、石膏置引きや漆喰仕上げの仕上方法を良く知っていることで、伝統的な壁仕上げを行うことができるようになります。また、伝統工法を知ることで、今まで以上に現代工法に応用することができるようになります。これらのことから、本課題は、今まで以上により実践的なものになっていると考えています。

(建設学科教授 三原 斉)

造園職種

生活空間に小さな大自然を作り出す造園の技能。競技は2日間で、一定の区画に石積み、石貼り、樹木や季節の草花の植栽、芝生貼り等を行います。愛知県産の石材や植栽を用いて、日本の伝統工法や現代工法を駆使して和洋折衷の庭園を作り上げます。本大会は、国際大会の予選であることから、2人でひとつの作品を完成させました。

(建設学科教授 三原 斉)

タイル張り職種

課題は壁および床を想定した下地にタイルを張り、目地詰めを行います。課題にはタイル張りに必要な要素をできるだけ取り入れており、様々な角度から技術・技能とその作品が審査されます。選手は大会までの土日祝日を含めて、講師の先生方の熱心な指導を受け、またその練習の成果を遺憾なく発揮してくれたと思います。

(建設学科准教授 松岡 大介)


競技内容

建築大工職種

課題例

木造小屋組(桁、梁、束、垂木、振隅木及び小屋筋かい等を含む)の一部を製作します。今年の課題は、一部の部材寸法、勾配又は取り付け位置などが「当日公表」されました。作品は、原寸図(展開図)の正確さ、製作した課題の寸法精度および出来ばえで評価されます。

課題PDF  (PDFファイル 442KB)

家具職種

課題例

木製家具を指定された図面どおり正確に、そして段取り良く、効率的に製作する技能を競います。技能五輪全国大会がWorldSkills(技能五輪国際大会)に繋がる大会ということで、競技課題は高い難易度で設定されています。二日間(計11時間)で一人一台のキャビネットを完成させます。2020年度の課題は、競技一日目に脚部を完成させることが求められ、また、当日変更によって手加工箇所が増えたり、扉部で突き板貼りを行う箇所が増えたりと、日々の修練に加え、選手の応用力が求められる内容でした。

左官職種

課題例

鏝と呼ばれる左官独特の道具を使い、壁を想定した下地に石こうや石灰を主材料とした塗り壁を造ります。また、石こう置引きの左官技法を用いて、モールディング作業を行います。特に接合部の美しさが評価されます。

造園職種

課題例

決められた区域内に石積みや石張り、木製ベンチ、池、木柵、植栽、芝生張りなどを行い、和風と洋風の造園技法を織り交ぜ、外構工事における総合的な造園技能の熟練度を競うものです。

タイル張り職種

課題例

課題は壁および床を想定した下地にタイルを張り、目地詰めを行います。課題にはタイル張りに必要な要素をできるだけ取り入れており、様々な角度から技術・技能とその作品が審査されます。


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